巨人国内フリーエージェント(FA)で獲得に乗り出していたソフトバンク石川柊太投手が、同一リーグのロッテへの移籍を決めた。

巨人は阪神の大山(悠輔)に続いて、MLBへ移籍するエース菅野智之の穴埋めとしてリストアップしていた石川の獲得にも失敗した。大山には6年24億円(金額は全て推定)、石川には3年6億円規模を用意していましたが、阿部巨人にとっては痛すぎる連敗です」(巨人担当記者)

 石川についてはソフトバンクも残留させると宣言し、巨人を含め5球団による争奪戦になったものの、金額面や契約年数の違いはほとんどない。では、何が判断基準となったのか。

「一つは本拠地。石川は2018年5月以降、ロッテのZOZOマリンスタジアムでは7連勝中で、今季に至っては3試合に登板して防御率0.00と非常に相性がいい。マリンスタジアム名物の強風が、石川の武器である独特なカーブを含めた変化球の曲がりに効果があるようなんです。そして二つ目が、獲得にあたっての監督の動き。手を挙げた球団の中で監督自身が出馬したのはオリックスの岸田護新監督と、ロッテの吉井理人監督の2人だけ。巨人の阿部監督は電話だけだった聞いています。こうした差は意外に大きいですよ」(前出・巨人担当記者)

 オフの補強で完全に土俵際に追い込まれた巨人は、中日を自由契約になった今季43セーブのライデル・マルティネスに2年総額24億円というとんでもない条件を提示し獲得に動いた。

「マルティネスの交渉窓口はキューバ政府と同国野球連盟になますが、交渉の上ですでに巨人が大山の獲得に失敗し24億円が浮いたことは当然、知っている。加入ならもちろん巨人にとっては心強い戦力になるでしょうが、相当吹っ掛けられた上での提示額だと思いますよ」(夕刊紙記者)

 結局は球団や監督自体の魅力は関係ナシに、大金で釣るしかないのか。

小田龍司

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