食品ロスの現状とは?
みなさんは「食品ロスの削減」に対して、意識的に取り組んでいることはありますか?
1週間分の食品を週末に購入したけど、平日が思った以上に忙しくて、ついつい無駄にしてしまうこともあると思います。
今回の記事では、そんな「食品のロス」にスポットを当てて、その現状やこんにち世界中で実践されている取り組みについてご紹介します。
今どれほどのロスが発生しているのか、地球や環境へはどのような影響があるのか、世界でどのようなことが起こっているのか……を少しでも知ることで、何か気づきがあるかもしれません。
記事の後半では、macaroniの料理家が実践している食品を無駄なく使い切るポイントもご紹介します。普段の食事や調理法を見つめ直し、食品ロスについて改めて考えるきっかけになれば嬉しいです。
10月は食品ロス削減月間
10月は「食品ロス削減月間」として農林水産省が提唱し、webサイトでは、「消費者庁、環境省と連携して、食品ロスの削減に向けた取り組みを集中的に普及・啓発します。」と記されています。(※1 一部抜粋)
また、10月30日は、「食品ロス削減の日」とされています。この課題に取り組む企業や小売事業者名の公表、食品ロスを減らすためのさまざまな情報発信、シンポジウムなども開催されています。
持続可能な未来に向けて
そもそも、このように食品ロス削減に向けた取り組みがおこなわれている理由はなんなのでしょうか。
まずはもちろん、食べられるのに捨てられてしまう食品が「もったいない!」というシンプルな理由があります。それだけでなく、ゴミを燃やして発生する二酸化炭素による環境への負荷を抑えるため、という理由も。
また、世界に目を向けると、毎日の食事もままならず、いまこの瞬間も飢餓で苦しむ人々が多く存在しているのが現実です。
まだ食べられる食品を捨ててしまうのであれば、飢餓で苦しむ人々にその食品を提供することもできるはずです。
こういった循環を上手に作っていくため、各国は国を上げた啓蒙活動として、多くの人に「食品ロスの削減」を呼びかけているのです。
国際的な課題解決のために
食品ロスの増加は国際的な課題となっており、全世界が一丸となって解決していこうとしています。
例えば、2015年に国連サミットで採択されたSDGs(エス・ディー・ジーズ)は、持続可能な社会を目指し、17の目標を掲げていますが、その1番目と2番目に挙げられている項目が、以下の2つです。
1. 貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
2. 飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
食品ロスの削減は、持続可能な社会を実現するにあたり、わたしたちが地球上で暮らすうえで、とても重要なミッションのひとつなのです。
SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省
食品ロス削減は、身近なことからできる!
この問題に対し「社会全体でどう取り組んでいくか」という大局的な視点を持って、大きなアクションを起こしている団体もいます。
こういった官公庁や企業の動きもふまえつつ、まず大切なことは「ひとりひとりが暮らしの中で、ロスへの意識を持つ」ことではないでしょうか。
日本の家庭から廃棄される食品ロスは、年間291万トンと言われています。食べられるのに捨てられてしまう食品ロス全体の、なんと45%を締めているのです。(※2)
数字が大きすぎてイメージが湧きづらいと思いますが、ひとり辺り年間約51キログラムも食品をロスしている計算に……!
普段は意識しづらい食品ロスも、こうして具体的な数字で見ると、ひとりひとりの生活が積み上がることで、大きなインパクトをもたらしていることが分かりますね。
そこで今回は、macaroniで活動する料理家が実践している食品ロス対策をご紹介し、身近なところから始められるポイントを皆さんにお伝えできればと思います。
配信: macaroni