揖保乃糸の牙城を崩す素麺に出会いたい
揖保乃糸は間違いなくおいしいのですが、そんな揖保乃糸の牙城を崩す美味しい素麺は他にないものなのかしら…? もしも選択肢が増えれば夏の素麺ライフももっと楽しめるはず。
そこで、今回は揖保乃糸含む、その他4種の素麺を購入し、実際に食べ比べてみることに。素麺って正直これまで揖保乃糸か、もしくは、スーパーやコンビニのオリジナルブランドのものかしか食べたことがなかったので、楽しみ! 今回購入した素麺は、以下の4種。
その1 『揖保乃糸』
兵庫手延素麺協同組合が作る、全国的に有名な素麺。揖保川を中心とした播磨地方の清流と赤穂の塩を原料としており、茹で伸びしにくく滑らかな舌触りが特徴。
その2 『手延素麺 島の光』
小豆島手延素麺協同組合のつくる、小豆島有料特産品。かごや純正ごま油を使用しており、滑らかなのど越しが自慢の一品。
その3 『古 厄上りそうめん』
兵庫県に本社を構える東亜食品工業が作る素麺。「古」とはひねと読み、製造後約1年と十分に熟成をすませたというものを指す。
その4『長崎県島原産 寒製づくり手延べ素麺』
雲仙山麓の豊かな名水を利用したという素麺。甘みが強いのが特徴とのこと。
その5 『有機そうめん』
高品質な有機小麦粉を使用したという素麺。製造は株式会社美味安心という山梨県にある企業。日本農林規格登録認定機関の認定商品。
さっそく実食してみました!
食べ比べてわかった素麺の個性の違い
複数の種類の素麺をいざ食べ比べてみると、それぞれ個性が全く異なることがわかりました。
そのポイントは、(1)食感、(2)弾力、(3)つゆの絡み。例えば、今回食べ比べたなかで、もっとも食感が良かったのは『手延素麺 島の光』。ツルツルシコシコしており、前歯でプチプチッと切る感覚が何とも楽しく、スルスルと食べられてしまう印象でした。反面、ツルツル感が強いからなのか、めんつゆの絡みはそこまで感じず。
弾力をもっとも感じたのは『古 厄上りそうめん』で、奥歯に運んだ際のモチっと感が楽しく、食べると思わず笑顔になってしまう。麺同士のまとまり感もまあまあ強い印象を受けました。
『長崎県島原産 寒製づくり手延べ素麺』は、『古 厄上りそうめん』とまではいわないものの、どちらかといえば弾力が楽しい麺。めんつゆの絡みは今回のなかでもっとも良く、『有機そうめん』はゆであがりの白さがもっとも際立っていました。
こうやって振り返ると、揖保乃糸は食感と弾力、つゆの絡みのバランスがちょうど良いことが支持されているゆえんなのかも…。食べ比べによって、自分の好みに合わせた素麺に変えた方が楽しい素麺ライフとなりそうなことは分かったものの、好みは千差万別。そう考えると、ニュートラルな揖保乃糸の人気が高まる理由もうなずけます。
あなたのお気に入りのMy素麺を見つける食べ比べ、一度お試しアレ♪
(文・団子坂ゆみ/考務店)