【医師監修】葉酸の効果って?!摂取する時期や含まれる食材は?!

【医師監修】葉酸の効果って?!摂取する時期や含まれる食材は?!

この記事では、医師監修のもと、葉酸について解説しています。葉酸を摂りはじめるタイミングとして最適なのは、妊娠の1カ月以上前から妊娠後3カ月までの間と推奨されており、妊娠初期は特に積極的に葉酸を摂取することが望ましいです。

妊娠中の葉酸の必要量

葉酸は1日にどのくらいの量を摂取すればよいものなのでしょうか? 厚生労働省は、18~49歳の成人における葉酸の推定平均必要量を 200μg/日、推奨量を240μg/日としています。妊婦さんの場合、推定平均必要量が400μg/日、推奨量は480μg/日、妊娠を希望している女性の推奨量は640μg/日(成人女性の推奨量240μg/日+付加量400μg/日)となっています。(※3)

なお厚生労働省は食事以外の葉酸の過剰摂取量として1000μg(1mg)と定めています。1日1000μgの葉酸摂取することは難しく、また葉酸は尿などと一緒に排出されやすい水溶性ビタミンであるため、副作用のリスクは少ないと言えるでしょう。ですが、サプリメントの過剰摂取には気を付ける必要があります。

国民生活センターは「葉酸の過剰摂取は喘息になるリスクが高くなるという報告もある」と伝えています。(※4)サプリメントによって簡単に摂取ができるがゆえに過剰にとってしまいがちですが、葉酸はたくさん摂れば摂るほどよいというものではないということを認識しておく必要があります。

※3 参考:厚生労働省「授乳婦の食事摂取基準」〈http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000114401.pdf〉

※4 参考:国民生活センター「胎児の正常な発育に役立つ「葉酸」を摂取できるとうたった健康食品」〈 http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20110526_1.pdf〉

葉酸を多く含む食材

葉酸は水に溶けやすく、熱に弱いという性質があります。調理方法によっては、成分が失われてしまうことが多くなります。ですから、葉酸が含まれている食品を調理するときは、スムージーやジュースにするなど工夫し、できるだけ多くの栄養素を摂取できるようにしましょう。

●葉酸を多く含む食品
・たたみいわし:300μg(100g中)
・焼きのり:60μg(1食分約3g)
・枝豆:260μg(100g中)
・モロヘイヤ:250μg(100g中)
・ブロッコリー:120μg(100g※茹でても同じ)
・アボカド:84μg(100g中)
・納豆:60μg(1パック中)
・エリンギ:88μg(100g中)
・いちご:90μg(100g中)
・キウイ:36μg(100g中)

葉酸を手軽に摂取するのにサプリメントを活用するのもよいですが、一日摂取目安量当たりで摂れる葉酸の量は商品によって異なります。自分が不足している葉酸の量はどのくらいなのかをしっかりと把握し摂取することが大切です。

監修者:産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒(ふくおかまさつね)先生

京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。

※参考:ベビーカレンダー「妊娠中の葉酸の効果・効能は?いつまで必要?摂り始めるタイミングや摂取量について」〈https://baby-calendar.jp/knowledge/pregnancy/972〉

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