様々な用途に使えるリュックが便利

初めて通学リュックを選ぶ場合、用途をはっきりとイメージした方が選びやすいです。どんな場面で使われているのか、見ていきましょう。
ランドセルの代わりに
ランドセルは、小学校6年間使い続けられるように丈夫に作られています。ただ、製品ごとの耐久性や背負う子どもの使い方は同じではありません。なかには、途中で壊れて使えなくなる例も存在します。
ランドセル自体には何も問題がなくても、「学校の風潮」によって通学リュックに切り替えるケースも少なくありません。
近年では「小学校高学年」になると、ランドセルの代わりに通学リュックを使用するケースも見られます。地域差や学校による差が大きいですが、元々は「壊れるなどして使えなくなってしまった場合のみリュックで通う」という暗黙の了解がありました。
しかし、「ランドセルが子どもっぽく感じる」と自ら使うのをやめる使う生徒や、そんな周囲に合わせて通学リュックを使うようなる子どもが出てきたことから、学年が上がった際に通学リュックへ切り替えることも珍しくなくなってきています。
遠足などの校外学習にも大活躍
学校への通学や習い事以外でも、通学リュックを使用する場面はあります。「遠足」や「校外学習」に備えて、購入を決める家庭もあるでしょう。
遠足や登山では、ショルダーベルトや背中に当たる部分がやわらかく、「体に負担が少ないように作られている」タイプが便利です。
外側にポケットが付いているデザインであれば、小物を出し入れしやすくなります。特に「サイドポケット」が深めで水筒を入れられるタイプだと、飲みたいときに取り出しやすいでしょう。
メッシュ加工などスポーツタイプのリュックは、校外学習だけでなくレジャーにも活躍してくれます。持って行くものの量も考慮し、用途に合った大きさを選びましょう。
通学リュックの容量の目安は?

通学リュックの用途をイメージできたら、次に重要なのが使用する子どもの年齢です。本人が持ち運べる容量の通学リュックを選びましょう。子どもの年齢別に、目安となる容量を紹介します。
低学年は15l前後
低学年の子どもの場合、「15l前後」が目安です。弁当・水筒・大きめのポーチ・雨具など、ある程度の荷物が入って、歩きやすさも確保できるサイズだといえます。用途によって入れるものが違ってきますが、習い事や近場への遠足であれば15lで十分な場合がほとんどです。
塾や学校に持って行くなら、「A4サイズの教科書やプリントなどを入れられる大きさかどうか」も重視しましょう。また、「口が大きく開くタイプ」の方が、中身をスムーズに出し入れしやすいです。
15lの場合、教科書などはどうしても入れる冊数に限界があります。とはいえ、始めから大きめのサイズを買ってしまうと、肩に余計な負担がかかってしまい成長によいとはいえません。年齢が上がったタイミングで、20lに買い替えることも検討しましょう。
高学年は20l前後
高学年になれば体格が向上し、持ち運べる荷物の量は増えます。小学校4~6年生くらいの子どもには「20l前後」が目安です。
体格がよい子どもの場合は持ち運べる量も多いため、荷物が増えても対応できる「やや大きめ」のサイズを選びましょう。
子どもが高学年の場合は、「中学生になっても使えるか」という視点で選ぶ方法もおすすめです。中学生になると、参考書や部活の道具など小学生のときよりも荷物が増えるため、小さなサイズだと容量が足りなくなる心配があります。
通学用のかばんは学校側から指定されている場合がありますが、サブバックや部活の際など使うシーンはあるでしょう
小学生向けの通学リュックの選び方

小学生は大人に比べて体が未熟なため、選び方にこだわりましょう。見た目の印象だけでなく、「機能面」も重視すると使いやすさが変わってきます。小学生の通学リュックを選ぶときのポイントを紹介します。
軽くてフィット性があるもの
荷物の重さを考慮し、「通学リュック自体の軽さ」を考えて選びましょう。背負っている時間が長ければ長いほど、軽さは重要になってきます。
ショルダーベルトや背中など、体に直接触れる部分に「クッション性」があると、体への負担がやわらぐものです。
体への「フィット性」が低いと安定せず、肩からベルトが落ちてきて歩きづらくなってしまいます。疲れやすさも変わってくるため、フィット性が高いものがおすすめです。
肩ベルトの腰の位置あたりに「チェストストラップ」が付いているタイプなら、バックルでしっかりと固定できます。ズレを防止でき、フィット感がアップするでしょう。
防水、撥水加工の有無
ひと口に通学リュックといっても、様々な素材ででてきています。使用状況を考えながら、素材を選ぶことがポイントです。
通学リュックを背負っているときに、雨が降ることもあるでしょう。雨水が浸透すると、大事な教科書やプリント類が濡れてしまうため、悪天候の日も利用する予定があるなら、「防水加工」や「撥水加工」がされていた方が安心です。
また、使用頻度が高いと汚れやすくなります。撥水加工されていれば水分を弾き、汚れが付いても拭き取りやすいでしょう。
校外学習で使用する場合も、砂や泥などの汚れが付きやすくなります。汚れが染み込みにくく、水分に強い「アウトドア仕様」のリュックを選びましょう。
安全性に配慮した設計か
習い事で夜遅くに帰ってくる子どもは、車のライトなどを反射する「反射板」が取り付けられるタイプだと安心です。夜道では、自動車やトラックなどの運転席から見ると歩行者の存在に気づけないことがあります。
暗い場所では「視認性」がより低くなってしまうため、夜間は特に注意が必要です。反射板があれば、夜道でもキラッと光って歩行者の存在を知らせ、事故に遭う確率を減らせるでしょう。
もしものときを考え、「防犯ブザー」が取り付けられるかどうかもチェックしたいポイントです。親の目の届かない範囲で危険を感じたときには、子ども自身が助けを求める手段が必要になります。
防犯ブザーは「子どもの手が届く位置」にあることが大事です。「通学リュックの側面」に取り付けられる仕様になっているものを選びましょう。
通学リュックは買い替えが必要になる?

小学生の時期は子どもの体が大きく成長する時期ですが、同じ通学リュックを使い続けることはできるのでしょうか?通学リュックの買い替えは必要なのか、見ていきましょう。
成長に合わせてサイズをアップ
6歳の子どもと12歳の子どもでは、身長や体格が大きく異なります。個人差はありますが、入学したときに比べて、卒業するときに30cm以上も身長が伸びていることは珍しくありません。
通学リュックの「チェストベルト」や「ショルダーストラップ」は、ほとんどがサイズを調整できるように作られていますが、限界はあります。長く使用したくても、途中でどうしても買い替えが必要になってくるでしょう。
買い替えのタイミングの見極めは、大きく分けるとふたつです。ひとつは、「低学年と高学年でサイズを分ける」ことになります。商品も「対象年齢」をある程度想定して作っており、成長に合わせたサイズのものを選びやすいでしょう。
もうひとつが、「体格に合わせたサイズを選ぶこと」です。大人・子どもを問わず、同じ年齢でも体格は様々といえます。20lでも簡単に背負える場合もあれば、ギリギリの場合もあるでしょう。学年だけにとらわれず、成長に合わせてサイズをアップしていくことが大切です。
長く使うならシンプルデザインを
長く使うことを考えるなら、シンプルなデザインのものがおすすめです。あまりにも斬新過ぎるデザインだと、低学年の間は気にならなくても高学年になってから使いづらくなります。
キャラクターが大きくデザインされているものなどは、長期間の使用が難しい場合もあるためワンポイントくらいがよいでしょう。
小さなときは好きでも、大きくなってからも好きだとは限りません。また、兄弟にお下がりを使用させたい場合も、シンプルなデザインの方が好みに左右されずに使いやすいでしょう。
低学年の男の子におすすめの通学リュック

低学年のうちは、体が小さな子でも振り回されずに使用できるサイズの通学リュックを選びましょう。低学年の男の子におすすめの安全性とデザインの両方にこだわったアイテムを紹介します。
ザノースフェイス「フライウェイトデイ ブルー 15l」
背面がメッシュになっていて通気性が確保されています。長時間背負っていても蒸れにくいリュックです。ショルダーハーネスには、フック状の「カラビナ」や「Dカン」を付けられます。
フロントとショルダーハーネスに反射板が付いていて、夜道でも安心です。キークリップ付きのフロントポケットやサイドのストレッチメッシュポケットなど、収納スペースが豊富にあり、低学年の子どもでも持ち物を整頓しやすいでしょう。
チェストストラップは一定の重さがかかると自動で解除できるようになっていて、安全性にこだわっています。重さは「約195g」と軽量なうえ、バッグ自体を小さく収納できる「パッカブルデザイン」で、サブバッグとしてもおすすめです。
マムート「ファースト ジップ First Zip 16l」
耐久性に優れたポリエステル素材を使用し、アウトドアブランドらしい「本格的なディテール」はそのままに、低学年の子どもでも使いやすい大きさにサイズダウンしたモデルです。
フロントにはジップポケットのほか、上着を固定できるゴム製のコードが付いています。反射板がステッチされており、安全性に配慮されているところもポイントです。
また、こちらのアイテムにはブランドのシンボルである「マンモス」のぬいぐるみが付いています。取り外しが可能なため、目印にしたりアクセントを加えたりできるでしょう。
ミレー「フラッシュ 14 COSMIC BLUE」
リュックをあまり背負い慣れていない子どもでも使いやすい工夫が凝らされた、容量「約14l」の小ぶりなリュックです。丈夫なナイロン素材を使用し、シンプルな設計にこだわっています。
ショルダーハーネスには笛や防犯ブザーなどを収納できるポケットが付いており、必要なときに、さっと取り出せるでしょう。
フロントのファスナーポケットは細かい仕切りが設けられ、小物類を整頓できます。反射板も付いているため夜道も安全です。
低学年の女の子におすすめの通学リュック

低学年の女の子は、成長の度合いに差はあるものの力が弱く体力も乏しいため、無理して大きなサイズを選ばない方がよいでしょう。
コンパクトサイズでも容量が入るように工夫されたデザインや、女の子の好みにマッチしそうなおすすめのアイテムを紹介します。
ナイスクラップ「キッズリュック パープル 15l」
「A4サイズ」が収納可能な大きさのリュックです。マチが約14cmと大きめにとってあり、収納力があります。サイドとフロントにポケットが2個ずつ、内側にもポケットが2個あり、小物が散らばらずに収納できるでしょう。
女の子が好きなハートやうさぎをモチーフにしたかわいらしい柄で、使うのが楽しくなりそうです。ファスナーのつまみもハート形になっており、デザイン性が高いだけでなくつまんで開けやすい工夫がされています。
OUTDOOR PRODUCTS「キッズ リュック ハートピンクB」
「A4サイズ」のファイルやお弁当が、楽に入る大きさのリュックです。ハーネスやベルトは細かい調整が可能で、体に密着できるため低学年の子どもから大人まで幅広く対応できるでしょう。
やや縦長のスタンダードな形で、使う人を選ばない定番のデザインとなっています。丈夫で軽いポリエステル素材で、水に強く雨の日でも安心です。ショルダーベルトには反射板が付いていて、安全性も考えられています。
ハートピンクのほかにも、楽しい気持ちにさせてくれるような豊富な色柄がそろっています。子どもの好みに合わせて選びましょう。
コンバース「キッズリュック ピンク」
スクエア型のカジュアルなキッズリュックです。シンプルなデザインで、通学リュック以外の遊びやお出かけなどのシーンでも使いやすいのではないでしょうか?
「B5サイズ」のファイルが入るコンパクトなサイズですが、約13cmの奥行きがあり、見た目の印象から受けるイメージよりたくさんのものが入ります。ショルダーベルトの左右両方に反射板が付いていて、安全性が配慮されているところもポイントです。
高学年の男の子におすすめの通学リュック

高学年の男の子は、体格がよければ大人とほとんど変わらない容量のリュックでも問題なく背負えます。選択肢が広がる分、幅広いデザインのなかから選べるでしょう。高学年の男の子におすすめなアイテムを紹介します。
ナイキ「エレメンタル バックパック」
フロントにブランドロゴを大きく配置した、スポーティーなデザインが魅力的なリュックです。ショルダーストラップにパッドを内蔵し、フィット感をアップしています。取り外し可能なペンケースが付いており、リュックの側面にぶら下げて持ち歩ける仕様です。
サイズは「高さ46cm×幅31cm×奥行13cm」で、「A4サイズ」のファイルや少々大きめな教科書も楽に持ち運べます。
・商品名:ナイキ エレメンタル バックパック
コロンビア「キャッスルロック20l バックパック ブラック」
大人が持っていても違和感がない、スタイリッシュなデザインのリュックです。「約20l」と大容量で、長く使用できるでしょう。
「高さ約45cm×幅約30cm×奥行約16cm」と、「B4サイズ」も収納できる大きさです。外側に4ポケット、内側にも3ポケットが付いていて小物類を整頓できます。
チェストベルトとウエストベルトでしっかりと体に密着できるため、背負ったときの安定感が高いでしょう。背面はクッション性が高いメッシュ素材を使用しており、背面中央にくぼみを設けて通気性を高めています。汗をかきやすい子どもでも、快適に使用できるでしょう。
レインカバーが付属しているため、不意の雨でも安心です。遠足やハイキングなどにも、十分対応できます。
・商品名:コロンビア キャッスルロック20l バックパック ブラック
プーマ「フェイズ バックパック ネイビー 22l」
ワンカラーにシンプルなブランドロゴが入った、おしゃれなリュックです。「約22l」と大容量で、着替えや弁当が必要な場合でも、十分に入る容量があります。荷物が多くなりがちな高学年の男の子にぴったりです。
背面にはパネルが入っていて、背負い心地も考えられています。ショルダーストラップと底部に反射タブが入っており、夜道でも安全です。飽きの来ない定番のシルエットで、長く使えるでしょう。
高学年の女の子におすすめの通学リュック

個人差はありますが、高学年の女の子はおしゃれに興味が出てくる年ごろです。見た目の好みだけで選んでしまいがちですが、十分な機能性を備えているかをしっかりとチェックしましょう。
見た目もかわいく、機能性も高いおすすめの通学リュックを紹介します。
コールマン「スクールパック キャンプマップ 20l」
8~12歳ぐらいの高学年向けに作られた縦長のリュックです。「A4サイズ」のファイルのほかにも、水筒やタオルなどを縦に入れて収まるサイズで作られています。
フロントファスナーポケットや両サイドのメッシュポケットに加え、かぶせ部にも小物を入れられるポケットが付いており、荷物の整頓に役立つでしょう。
上部をぐるっと1周するようにファスナーが付いているため、リュックが型くずれすることなく荷物を出し入れできます。
ベルトが肩からずれ落ちないようにチェストベルトでしっかりと体に密着できるため、荷物が邪魔になりにくいデザインです。前面・側面・ショルダーベルトに反射板が付いています。
・商品名:コールマン スクールパック キャンプマップ 20l
カリマー「デイパック tatra20 ネイビー/ピンク」
大人が背負っても違和感のない「20l」サイズで、本格的なアウトドア仕様のリュックです。通学リュックとしてはもちろん、「ライトトレッキング」にも対応しています。
かぶせ部分は雨蓋として付いており、バックルで留められます。上部開閉部は巾着式で、ダブルで閉じれば雨水が侵入しにくいでしょう。開閉部は大きく開くため、大きなものでも出し入れしやすくなっています。
太めのハーネスはパッド入りで、やわらかな肌あたりです。チェストベルトに加え、ヒップベルトも付いており、体にリュックをしっかりと固定できます。
重い教科書や参考書でも、負担がかからずに持ち運べるでしょう。ヒップベルトは両サイドにポケットが付いていて、よく使用する小物を入れられます。
・商品名:カリマー デイパック tatra20 ネイビー/ピンク
ザノースフェイス「ラウンディ インパチェンスピンク」
「約22l」の容量がある、キッズ用リュックです。ホイッスル付きチェストストラップとウエストベルトで、フィット感をアップできます。ウエストベルトを使用しないときは内部に収納が可能なため、シーンに合わせて使い分けるとよいでしょう。
フロントポケットは左右それぞれ縦方向へのファスナー付きダブルポケット仕様で、右側のファスナーはメインコンパートメントにつながっています。
メインコンパートメントファスナーの開閉範囲が広く、U字型に大きく開くため荷物を取り出しやすい仕様です。小物を整頓できる「キークリップ付きのメッシュポケット」が内蔵されています。
まとめ
通学リュックは、通学・習い事・校外学習・レジャーなどに使えます。小学校低学年と高学年では身長や体格が違うため、成長の度合いに合わせて購入することが重要です。
高学年になると20lの容量があるリュックでも背負えますが、低学年のうちは15l程度を目安にしましょう。チェストベルトがあると体からずれにくく、大きめのリュックでも安定感を確保しやすいはずです。
大人用のリュックを選ぶときとは違い、反射板が付いているかや防犯ブザーを必要なときに取り出せるかどうなどの安全面も考慮して選びましょう。