バイオで25倍も!ふるさと納税に再注目

第16回 今日の注目を紹介! ママニュースアンテナ
出身地や思い出の町など、自分の好きな地域に寄附が可能、しかも寄附額のほぼ全額が税額控除されるふるさと納税。自治体によっては、豪華なお礼の品も用意されると話題にはなっていたが、実際に活用している人の話はあまり耳にしなかった。

ところが、今年4月1日に施行された税制改正によって、今まで以上に身近な存在となり、注目する人が増え始めている。

ふるさと納税

従来のふるさと納税では、個人住民税への控除額は1割程度だったが、1月からは2割程度まで拡大され、今までの寄付金の倍近い金額を寄附できるようになった。さらに、4月からは控除を受ける際に必要だった確定申告も、年間5自治体までの寄附であれば、事前の手続きを行うことで不要となった(ただし、確定申告が不要な給与所得者に限る)。これまで、確定申告の手続きが面倒で始めなかった人でも、気軽に始められるだろう。

さて、気になるのはやはり自治体が用意するお礼の品。地域特産品や施設の優待券などがあり、好きなものを選べる仕組み。例えば、宮崎県宮崎市の場合は、宮崎牛ステーキセットや完熟マンゴー、胡蝶蘭などを選択できる。最近では長野県安雲野市が、市内に本社があるバイオ社のノートパソコンをお礼の品に採用したことが大きな話題となり、1カ月で前年度の25倍の申し込みに至ったそうだ。

ちなみに、お礼の品はモノだけではない。ふるさと納税のポータルサイト『ふるさとチョイス』では、政府(自治体)がプロジェクトオーナーのクラウドファンディングをサポートしている。同サイトでは、「子宮頸がん予防ワクチン接種後の症状に対する医療」や「国重要文化財・慈恩寺のセキュリティ強化」などのプロジェクトを支援するために、寄附をすることも可能。また、自治体によっては「緑化の推進」や「子育て支援」、「高齢者福祉支援」など、寄附金の用途を指定することもできる。

わずかな自己負担額で、日本全国の特産品をもらえたり、気になるプロジェクトをサポートしたり、自分の意思で寄附金の使い方を選べるのは納税者としてもわかりやすくてメリットを感じやすい。あなたも住む町や好きな地域のお礼の品を調べてみると、意外な発見があるかも?
(文・奈古善晴/考務店)

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