キューブ・ポーション・フリーズドライ…使いやすい鍋の素はどれ?

第48回 日常消費財の徹底比較 いいモノ買い隊
さむ~い冬の定番料理といえばやっぱり鍋! 肉や野菜、魚などの具材を切って鍋で煮込むだけで作れるお手軽さだから、普段からよく食べているという人は多いはず。でも、味付けが決まらなかったり、毎回同じ味になってしまったりすることも…。そんなときに便利な「鍋の素」ですが、もっとも扱いやすいものはどれ?

鍋の素は大別すると3種類

キムチ鍋や寄せ鍋、ちゃんこ鍋など、いろんな味の鍋を簡単に作れる鍋の素のタイプは、「キューブ」と「ポーション」「フリーズドライ」の3種類に大別できそうです。もちろん、大きめのパックに入った液体タイプの鍋の素もありますが今回は除外します。

鍋の素の使いやすさを調べるために用意した商品は以下の3種類です。

・「鍋キューブ(鶏だしうま塩)」(味の素)
…キューブ1個に水180mlでひとり分の鍋になる

・「プチッと鍋(丸鶏塩ちゃんこ鍋)」(エバラ食品工業)
…ポーション1個に水150mlでひとり分の鍋になる

・「ゆかりの 奈良 飛鳥鍋風」(国分グループ本社)
…フリーズドライタイプで本品に熱湯160mlを注ぐだけでひとり分の鍋になる

「キューブ」と「ポーション」タイプは、自分で具材などを用意して煮込む必要がありますが、「フリーズドライ」タイプは、具材も含まれているので熱湯を用意するだけでOKです。

「ポーション」タイプが使いやすい?

野菜や豚肉など、一般的な鍋の具材を用意しつつそれぞれの鍋の素を使い、実際に作ってみました。

「キューブ」タイプも「ポーション」タイプも、鍋に適量の水を入れて本品と具材を入れて煮込むだけです。

「ポーション」タイプは液状なので、水のなかでサッと混ざり合ったのですが、「キューブ」タイプは溶ける様子がありません…。でも、商品パッケージには「キューブは具材に火が通るまでに、全体に染みわたりながら自然に溶ける」との説明があり、確かにゆっくりと溶けていきました。

完成した鍋は、どちらも優しい味わいでおいしく感じましたが、心配性の筆者にとっては、溶けているのが分かりづらい「キューブ」タイプよりも「ポーション」タイプの方が使いやすかったです。

また、どちらのタイプであっても、炒めものや炊き込みご飯など、さまざまな料理に使えるのも嬉しいポイント。しかし、ここでも「キューブ」タイプは、調理方法によってはキューブを砕いて粉末状にしてから使う手間があるため、やっぱり「ポーション」タイプのほうが使い勝手は少しだけ上かもしれません。

フリーズドライはまったく別物

鍋の素の使い心地を試すために3種類を用意しましたが、「フリーズドライ」タイプは、ほかの2種類とはまったく別物です。

インスタントスープのようで作りやすさはNo.1。しかし、鍋に入れる具材などを選ぶことができないので、味やアレンジに関しては前述の2種類のほうが優れているように思います。

出典:アマノフーズ
出典:アマノフーズ
ちなみに「フリーズドライ」タイプの鍋の素には、もっと本格的なものがあり、アマノフーズの「フリーズドライ一人鍋 2食セット(豚しゃぶ)」(税込1880円)は、熱湯を注ぐだけで本格的な鍋になります。お値段は高めですが、手抜きをしたいときには最適そうです。

寒い日はこれからまだまだ続くので、鍋の素を上手に活用して、カラダのなかから温まりましょう。
(文・奈古善晴/考務店)

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