学習机に適したデスクライトは?

ひと口にデスクライトといっても、光源や形状は様々です。子どものデスクライトを選ぶ前に、どのようなタイプがあるのかを確認しておきましょう。
光源の主流はLED
ほかの家庭用照明と同様に、昨今のデスクライトの光源はLEDが主流です。蛍光灯よりも本体価格は高額ですが、子どもが使うことを考えると、LEDの方がメリットは多そうです。LEDには以下のようなメリットがあります。
•寿命が長い
•消費電力が少ない
•衝撃に強い
•紫外線を出さない
•熱くなりにくい
•商品によっては調光・調色できる
一般的な蛍光灯の寿命が約1万3000時間であるのに対し、LEDは4~6万時間といわれます。寿命が長く、電灯を取り替える手間が省けるのが最大の魅力です。消費電力も少なく、電気代も節約できます。
また子どもが触れたとき「衝撃に強い」「熱くなりにくい」「紫外線が出ず虫が寄り付きにくい」のもメリットです。調光・調色できるものも多く、蛍光灯と比較して使い勝手がよいでしょう。
設置方式は置き場所に合わせる
デスクライトには、主に3種類の設置方式があります。
•スタンド式
•クリップ式
•クランプ式
スタンド式は、置き型のデスクライトです。平面で電源があればどこででも使えるため、使う場所が限定されません。価格は比較的安価で、設置には適度なスペースが必要です。
一方、クリップ式は机の天板部分などに基部を挟んで設置します。移動も容易で場所を取らないものの、耐荷重性は高くありません。コンパクトなサイズのものが多く、広い場所を照らすのは苦手です。
省スペースかつ広範囲を照らすデスクライトなら、クランプ式がよいでしょう。基部を金具で固定するため安定性が高く、大型のものも見つかります。ただし机の形状を選ぶため、自宅の机に使えるかどうかの確認は必須です。
目に負担をかけない証明選びのポイント

「なるべく子どもの目に負担のないものを」と考えるパパ・ママは、デスクライトの光の強さや照射範囲、色温度などを忘れずにチェックしましょう。デスクライトを選ぶとき、どのようなポイントや数値を気にするべきなのかを紹介します。
明るさ、照射範囲の目安
デスクライトの明るさの目安として、光の量を表わす「光束:ルーメン(lm)」と、光が対象物を照らす明るさを示す「照度:ルクス(lx)」があります。デスクライトに最適な数値は以下の通りです。
•ルーメン:300~400lm
•ルクス:500~750lx
これらの数値は、単に高ければよいわけではありません。光は明るすぎても暗すぎても目に負担がかかるため、適切な数値のデスクライトを選ぶことが大切です。
また、照射範囲の適切さについては、JIS規格の「AA形」「A形」「一般形」で判断できます。これは光が届く範囲を示す区分で、もっとも照射範囲が広いとされるのがAA形です。
照射範囲が狭いと机の上に明暗ができやすくなり、目に負担を与えます。明るさと同様にチェックしておきましょう。
色温度、演色性もチェック
色の暖かみを示すのが「色温度」で、自然光の再現度を示す指標が「演色性」です。目に優しいデスクライトを選ぶなら、それぞれの数値についても確認しておくとよいでしょう。
色温度は「K(ケルビン)」で示されます。数値が高いほど寒色系の冷たい色味に、低いほど暖色系の暖かい色味になります。勉強や読書に適しているといわれるのは、昼間の色温度に近い「5000K前後」です。
一方、演色性は「Ra(アールエー)」という単位で表わされ、最大値である「100Ra」がもっとも自然光に近いとされています。長時間机の上を照らすなら、80Ra以上あるものが望ましいでしょう。
多重影対策やちらつき防止の有無
多重影とは影がいくつも重なって発生する現象をいいます。手元が見にくくなったり集中力が途切れやすかったりしやすく、好ましいものではありません。
子どものデスクライトを選ぶときは、多重影への対策があるものを選びます。おすすめは近年登場した、点ではなく面で発光する「面発光」のデスクライトです。こちらなら、多重影を心配する必要がないでしょう。
また、デスクライトは速く細かい点滅を繰り返すことで発光しており、ちらつきが起りやすいといわれます。デスクライト使用時に不快な症状を感じないよう、ちらつき対策をしているデスクライトを選ぶことも大切です。
スタンド式のおすすめデスクライト

設置スペースが十分にあるのなら、設置・移動が簡単なスタンド式がおすすめです。価格帯は幅広いため、デザインや機能などを比較して子どもが使いやすそうなものを選びましょう。おすすめのスタンド式デスクライトを紹介します。
パナソニック「 LEDデスクスタンド SQ-LD515」
文字の見やすさ・読みやすさから「公益社団法人日本PTA全国協議会」の推薦商品に認定されているデスクライトです。
色温度6200Kの「文字くっきり光」を搭載しており、小さな文字までしっかり見えます。JIS規格の照度基準「AA形」に適応しており、ライトの半径50cmを明るく照らせる仕様です。
本体は可動性が高く、灯具位置を簡単に調節できます。使う人に合せて高さを変えられるため、小学生から大人まで長く使うことも可能です。
なお演色性はRa83で、自然光の再現度も高めです。多重影対策もされているため、目への負担は少ないといえるでしょう。USBポート付きで、スマホの充電もできます。
アイリスオーヤマ「 LEDデスクライト ホワイト LDL-501RN-W」
特殊レンズの周りに、アイリスオーヤマ独自の「まぶしさガード」設計を採用しています。輝度はおよそ90%もカットされ、目に優しい仕様です。
本体はJIS規格の照度基準「AA形」に準拠しているほか、明るさは2200lxです。細かい文字もはっきり見える一方で演色性が高く、色合いに不自然さはありません
また調光したいときは、スイッチを長押しするだけです。無段階式なので、部屋の明るさや状況に応じて細かく調整できます。
「フレキシブルアーム搭載で灯具位置を自由に変えられる」「土台を取り外せば右置き・左置き可能」「USBポート付き」など、使い手への細かい配慮があるのもうれしいポイントです。
クリップ式のおすすめデスクライト

設置スペースがない場合でも使いやすいのがクリップ式です。コンパクトサイズながら、機能性の高いものが数多く見つかります。クリップ式のデスクライトから、おすすめを紹介します。
ENERG 「クリップライト T12-EN139」
3200mAhの大容量バッテリーを搭載したデスクライトです。「弱モード」なら最長で約15時間使えるため、非常時の光源としても重宝します。電量ランプで電池残量を確認できるので、充電するタイミングもわかりやすいでしょう。
また、クリップ部分は滑り止めが付いており3.5cm程度の厚みまで対応する仕様です。スタンド式としても使えるため、使う場所を限定しません。調光は3段階で可能なほか、360度回転できるフレキシブルアームも搭載しています。
なお、デスクライトの明るさは600lxです。ENERGの独自技術によって、電池切れまで安定的な明るさを供給してくれます。
・商品名:ENERG クリップライト T12-EN139
URCXC 「クリップライト」
LEDライトを80個搭載したデスクライトです。輝度は700lmあり、約5万時間の使用が可能です。細長いフラット光源が高い拡散性を実現し、照射範囲内をムラなく照らしてくれます。
色温度は3000~6500Kと幅広く、白色から昼光色まで3段階に調色可能です。加えて調光は10段階に対応するため、用途や好みで色の具合を細かく変えられます。なおメモリー機能を搭載しているため、消したときの明るさが次回の点灯時にそのまま引き継がれる仕様です。
また、クリップ部分は最大6cmの厚みまで対応します。挟む部分にはスポンジが付属しており、接触面を傷める心配はありません。
クランプ式のおすすめデスクライト

省スペースでしっかりデスクライトを設置したい場合は、金具で取り付けるクランプ式がよいでしょう。机上をしっかり照らしてくれる、おすすめのクランプ式デスクライトを紹介します。
オーム電機 「LEDクランプライト OAL-L14G」
照射面の反射と多重影を低減したデスクライトです。優しい光なので、まぶしさや目の疲れを感じにくいでしょう。
本体は机の天板などを金具で挟み、固定して設置します。台座部分にオン・オフのスイッチが付いており、点灯・消灯の操作は容易です。
点灯時の明るさは約350lm、最大照度は1000lxです。また演色性は自然光に近い85Ra、色温度は昼間の色温度に近い5000Kとなっています。スリム設計で置き場所を取らない上、アームの角度も自由に設定できます。
山田照明 「Z-10R」
操作性とデザイン性の高い専用クランプが搭載されており、机の上からしっかり締めて固定できる仕様です。
明るさは1055 lm・2430lxで、JIS規格の照度基準AAクラスに相当します。演色性はRa90以上と自然光に近く、色温度も5000Kとちょうどよい数値です。光は目に優しく、多重影もできません。
また、無段階調光が可能なため、微妙な明るさへの調整も容易です。一気に明るくしたいときは2回クリックすれば、100%点灯にシフトします。
まとめ
デスクライトは、設置予定の場所に合せて選びます。頻繁に移動させるならスタンド式やクリップ式、省スペースで固定して使うならクランプ式がおすすめです。
また、近年のデスクライトは、明るさや色調のバリエーションが豊富です。明るさの目安となるlmやlx、色調や照射範囲の基準であるRaやKなどの数値もしっかりと確認することをおすすめします。もちろん、ちらつきや多重影への対策も要チェックです。
子どもの学習に、デスクライトは欠かせません。目に優しい仕様のものを選んで、子どもが机に向かいやすい環境にしてあげましょう。