公園の砂場で子どもを遊ばせたいと思う?

第135回 今日の注目を紹介! ママニュースアンテナ
行楽シーズンのいま、遠くまでおでかけしなくても近所の公園で遊ぶのにもちょうどいい季節。子どもと一緒に、公園の遊具や持参したオモチャで遊ぶのも楽しいですが、気になるのが砂場の存在。子どもを遊ばせてあげたい半面、砂場は衛生面が少し心配…。はたして公園での砂遊びはさせるべきなのでしょうか?

●公園の砂場は汚いということの認知度

現在、多くのママたちは、公園の砂場が汚いと思っている、または汚いということを聞いたことがある状況です。そのため、最近では砂場に柵を設けたり、使用しないときにはネットをかぶせたりして衛生状態を保とうとする動きがあります。特にペットの多い地域の公園では、犬や猫の糞が砂場で発見されることもよくあり、これもまた砂場が汚いという印象を強くさせている要因に。

公園の砂場で子どもを遊ばせたいと思う?

●本当に砂場は汚いの?

実際に大学の研究機関などが、砂場の細菌汚染度を調査した例がいくつかあるそう。結果としては、たしかに動物の糞からの細菌や、上空からふってくる細菌、植物の葉が落ちて腐って細菌が繁殖をしたり、猫の寄生虫の卵が見つかったという報告もあったそうです。

●砂場で遊ばせる危険性

実際に砂場で発見された病原性大腸菌に感染すると、小さい子どもは重篤な症状になることもあります。また、寄生虫の卵が砂遊びをした手から口に入ると、発熱、肝臓の腫大、気管支喘息、あるいは目の痛みや網膜の異常による視力障害などが起こる危険性があるとのこと。また、体質的に砂が体に合わず、『砂かぶれ』と呼ばれる皮膚の炎症が起きる場合もあります。これは女の子に多く発症し、なおるまでに2カ月程度かかる子もいるのだとか。以前は感染の危険は無いといわれていた水虫も、裸足で砂場の上を歩くと発症することもあるといわれています。

●それでも砂場で遊ばせるメリット

危険性はあるものの、子どもの手は第二の脳と言われるほど多くの刺激を受け止める場所であり、手と想像力を使う砂遊びは、子どもの脳の発育には最適な遊びです。また、ある程度汚い場所で遊ぶことは、子どもの免疫力を高め、風邪を引きにくく、アレルギーも起こりにくくなるという話もあります。

●新たな砂遊びの形態

これらのメリット、デメリットを天秤にかけて、公園で砂遊びをさせるかどうか、ママにはかなりの悩みどころと言えるでしょう。この問題を解決するため、最近では水を使わなくても固めることができる砂が発売されています。これは特別な結合でできた砂を利用することで、圧力を加えると、その形のままに固まる性質をもたせているのです。これらの製品は、水を使わないため屋内でも遊び場を用意しやすく、また砂自体も天然由来の成分で作られているため、万が一口に入れてしまっても安心な作りになっているそうです。

このような製品が増えることで、屋内で安心して遊ばせることのできる遊び場が今後増えていくのかもしれません。
(文・姉崎マリオ/考務店)

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