そもそもハンモックって?

ハンモックの存在は知っていても、使ったことがない人も多いでしょう。おしゃれなアイテムとして注目されることが多いですが、実は歴史ある寝具です。ハンモックの起源や、特徴などを紹介します。
南米の熱帯地方で使われていた寝具
ハンモックと聞いてアウトドア向けのギアや、おしゃれな家具を思い浮かべる人は多いかもしれません。どこかの家具店が発明したわけではなく、南米の熱帯地方で暮らす原住民が使用していた寝具が起源です。
屋内では、柱・壁・天井・自立式のスタンドなどを利用して設置します。屋外では木々を利用し、設置している様子を見たことがある人もいるでしょう。
取り外しが可能で、揺れに強く、体を包み込むように快適な眠り心地を提供してくれます。利便性の高さが認められ、帆船内で使用する寝具として採用されていたこともあります。
ハンモックの魅力
ハンモックは、専用の器具やロープで端と端を固定して使用し、乗ると心地よく揺れることが特徴です。横になって揺らせば、リラックス効果が期待できます。
屋外で使うときは「地面の冷たさ」や「湿気」を感じずに済むので快適です。通気性もよく、夏場は涼しく過ごせます。風に揺られ鳥のさえずりを聞きながら、自然を満喫できるでしょう。
アウトドアだけでなく、室内で使うことを考えインテリア性を高めたタイプもあります。様々なデザインがあり、部屋の中にあるだけでおしゃれな雰囲気を演出してくれるのも魅力です。
ハンモックの種類

ハンモックはよくあるつり下げタイプ以外にも、様々な種類があります。アウトドア用品の専門店やインテリアショップなどに行くと、種類の豊富さに驚くでしょう。ハンモックのタイプ別の特徴を紹介します。
つり下げタイプ
樹木や柱などを利用してつり下げるタイプは、アウトドア向けハンモックの定番として活躍します。支柱を持ち運ぶ手間がなく、小さく畳めるため荷物が少なくて済むでしょう。
オーソドックスなタイプだけに、バリエーションが豊富です。機能性を高めたものが多く、睡眠中の快適性を考えて「蚊帳」が付いているタイプなどもあります。
ただし、自然のなかで使う場合は、ハンモックをつるすために丁度よい間隔で生えている木々があるかを、事前に確かめる必要があります。屋内で使う場合も、取り付け可能かどうかを確認しなければなりません。
自立タイプ
自立タイプのハンモックは、床や地面に「専用スタンド」を立てて使用します。つり下げる場所がなくても使用でき、室内で使いたい場合にもぴったりです。室内に置けば、インテリアのアクセントにもなるでしょう。
つり下げタイプはハードルが高いと感じている人でも、自立タイプなら取り付けが簡単で、気軽に使えるところが魅力です。昼寝や日光浴など、様々なシーンでの使い道が思い浮かぶでしょう。
一方で、部屋が狭い場合は利用しづらい場合もあります。大人が横になれるサイズを考慮し、スペースに余裕を持って取り入れましょう。利用中に床が傷付かない仕様になっているかも、チェックすることをおすすめします。
チェアタイプ
チェアタイプはソファのように使用でき、部屋にあるだけでリゾートのようなムードが高まります。比較的、場所を取らないので「コンパクトな部屋」でも使いやすいでしょう。
自立式のほか、天井・梁・樹木などから、つり下げて使えるタイプもあります。つり下げ式のハンモックと2way・3wayで使えるタイプもあり、使用法の選択肢を広げたい人におすすめです。
1人でリラックスするだけでなく、子どもを乗せて揺らしながらあやすこともできます。包み込まれるような座り心地を味わえるでしょう。クッションと併用するとよりくつろげておすすめです。
ハンモックの選び方

ハンモックは様々なデザインがあり、取り付け方も複数あります。どのように選べば、自分に合うものが見つかるのでしょうか。ハンモックを選ぶときに、チェックしたいポイントを紹介します。
生地や素材で選ぶ
ハンモックの生地の部分は「ネットタイプ」や「クロスタイプ」があります。ネットタイプは、網状になっているもののことです。フィット感と通気性に優れ、夏でも涼しく使えます。
クロスタイプは布状になっており「安定感」が特徴です。「コットン」や「ポリエステル」などの素材で作られているものが多いでしょう。
素材の質感は、乗ったときの感触に関わってくる部分なので、重視したいポイントです。コットンは柔らかく吸水性に優れ、インテリアとも調和します。ポリエステルは丈夫で軽量なところが魅力です。
自立式の場合、スタンド部分の素材もチェックしましょう。丈夫なスチール製でできているものが大半ですが、本体の軽量化にこだわり、持ち運びやすくしているタイプも見つかります。
耐荷重で選ぶ
ハンモックは体重を受け止める役割を持つため、耐荷重も重要なポイントです。見た目の印象だけでなく、強度や耐久性を考えて作られているものを選びましょう。
耐荷重は商品によって異なり「100~300kg」と、幅広いなかから選べます。乗る人の体重に合わせて、余裕を持って選ぶことが大事です。耐荷重をオーバーすると、破損や事故を起こしかねません。
サイズはシングル向けや、複数人で使えるダブルなどがあります。子どもと一緒に使いたい場合や、1人で伸び伸びと使いたい場合は、大きめのサイズを選ぶとよいでしょう。
使う場所で選ぶ
屋内と屋外どちらで使用するかによって、ハンモックの選び方は変わります。アウトドアで使用する場合は、つり下げ式を選ぶと便利でしょう。
折り畳んで小さくできるポータブル式や、軽量化にこだわっている自立式もあります。設置できるか分からない場所では自立式がおすすめですが、素材によっては屋外に向いていない場合もあります。
また、屋外での使用には、雨や風に強いタイプを選びましょう。アウトドア用品として販売されているものは、水濡れを考えて作られているものが多く、蚊帳や日除けシェードなどが付属しているタイプも見つかります。
つり下げタイプを設置するポイントとは?

つり下げ式のハンモックは一般的な寝具や家具とは違い、設置にコツがいります。一歩間違うと、建物の破損や自然破壊につながるでしょう。安全に使用するために押さえておきたい、取り付け方のポイントを紹介します。
室内で使用する場合
自立スタンドを使用しない場合、ハンモックを取り付けられる強度を備えた「太い柱や梁」が必要です。「家の構造」を支える柱であれば十分な強度を持っていますが、飾りとして付いているものは、体重を支えられません。
十分な強度があるか確認するには、家を設計した工務店や不動産の施工管理責任者などに問い合わせます。取り付けたい部分に布などを巻いてからロープを結び付けると、柱や梁を傷付けずに取り付けられるでしょう。
設置するための十分なスペースがあるかも、チェックしましょう。高さや長さなどは重要なポイントです。高さは床から「1.5m程度」、長さは「3~4m程度」が必要になります。
体重をかけて沈み込んだときや、揺らしたときを考えて設置することも大事です。揺らしたときに家具や壁にぶつからないように、余裕を持って左右を「1m程度」空けておきましょう。
取り付け器具の設置が必要なことも
柱や梁が表に出ていない住宅の場合、壁の中に隠れている構造用の柱を探し出して、取り付け器具を設置しなければなりません。取り付け器具のタイプは、様々なものがあります。
木製の柱なら「プレートフック」、コンクリート製の柱なら「アンカーボルト」というように、素材に適した器具を使用しましょう。隠れている柱の位置や素材を、家を設計した工務店に確認してから取り付けます。
賃貸住宅の場合、勝手に壁に穴を開けると後々問題に発展するでしょう。家主の許可が必要な作業となるので、家主もしくは不動産管理会社への問い合わせが必要です。
屋外で使用する場合
屋外でつり下げ式のハンモックを設置する場合、2本の木を利用します。木々の間が「4m程度」、高さは「2m程度」あれば、取り付けられるでしょう。
自然の樹木に直接結び付けることになるので、木を傷付けないように厚手の布を巻いて、保護してから取り付けます。公園やキャンプ場などの「管理事務所」に、ハンモックを取り付けてよいか相談してから行いましょう。
枯れかけている樹木や細い幹などは除外します。また、子どもが使用する場合は、乗り降りや寝返りで転倒したときのことも考え、地面の固さもチェックしておきましょう。
つり下げタイプのおすすめハンモック

つり下げタイプは、アウトドアシーンにぴったりです。必要のないときは畳んでしまっておけるので、収納場所も取りません。つり下げタイプのなかから、おすすめのアイテムを見ていきましょう。
ドイツ生まれのおしゃれな1品「ラ シエスタ ハンモック」
クラシカルなデザインの、1~3人用ハンモックです。耐荷重は200kg、長さ180×幅260cmと、家族で使うために十分な大きさを備えています。
使用する人を選ばないシンプルなデザインで、屋外でも屋内でも使いやすいでしょう。素材は、アウトドア向けに開発された化学繊維の「ハマクテック」を使用しており、速乾性や耐水性に優れています。
ラシエスタはドイツで生まれた、プレミアムなハンモックのブランドです。快適さだけでなく、丈夫さにもこだわって作られており、すべてのハンモックが厳しい耐久性テストをクリアしています。
虫をシャットアウトする蚊帳付き「キャプテンスタッグ ホリディ モスキートハンモック」
キャンプにぴったりな、蚊帳付きのハンモックです。自然のなかで過ごすときに気がかりな虫刺されを防いで、快適な眠りをサポートしてくれます。
蚊帳がいらないときは、裏返せば通常のハンモックとして利用できます。メッシュ生地で作られており、蒸れずに使いやすいでしょう。ロープとメッシュ生地はポリエステル製で、屋外での利用にぴったりです。
本体の重量は約500gと軽量なので、持ち運びが苦になりません。使用後は、くるくると丸めて収納袋の中に入れることができ、気軽に持ち出せます。耐荷重は80kgです。
コンパクトに収納可能「Burton ハニーベイクド ハンモック」
収納時は「10cm×53.3cm」まで小さくなる、コンパクトなハンモックです。屋外での突然の雨にも対応できる「ポリエステル製」で、雨除けや日除けとしても使えます。
使いたいときに素早く設置できるように、ウェビングストラップとカラビナ2個を使用して、スムーズに取り外しできる設計です。急いで移動が必要な場面でも、負担になりません。
耐荷重は「約113kg」と、大柄な人でも安全に使えます。付属の収納袋は、ハンモック使用時にポケット代わりにできて便利です。
自立タイプのおすすめハンモック

自立タイプはハンモックをつるす場所を探すことなく、どこでもくつろげるところが魅力です。コンパクトにできるタイプもあり、使い勝手がよいアイテムが見つかります。おすすめの商品を見ていきましょう。
通気性のいいメッシュ素材「シフラス 自立式ポータブルハンモック SFF-01」
ポータブルタイプの自立式ハンモックです。スタンドを折り畳んで持ち運ぶことができ、屋外でも屋内でも自由自在に設置できます。
通気性に優れた「ナイロンメッシュ生地」や、強度の高い独自のストロングフックが使われており、安心して揺らせるでしょう。空気を入れて使用する「エア枕」が付属しているところもポイントです。
スタンドはブラウンカラーで、家具として室内に置いたときも部屋の雰囲気を損ねず、インテリアになじむでしょう。耐荷重は100kg以下、対象身長は180cm前後です。
持ち運びに便利「FIELDOOR 自立式 折りたたみハンモック」
使いたい場所に持って行ける、折り畳み可能な自立式ハンモックです。収納バッグも付属しており、背負って持ち歩けます。組み立ては特殊な器具を使用せず、フレームの角度を調整しロックアームを固定するだけです。
ナチュラルな風合いを楽しめる「帆布生地」タイプは、ブルーとホワイトのストライプが涼し気な雰囲気です。
「最長255cm」と、大人の男性でもゆったりとくつろげるサイズです。耐荷重は「200kg」あり、しっかりとした作りになっています。接地面にゴムパッドが付いているので、床を傷付けにくいでしょう。
・商品名:FIELDOOR 自立式 折りたたみハンモック
ゆったりサイズ「Vivere 自立式ハンモック」
「長さ240×幅160cm」と、大人が並んで横になれる「ダブルサイズ」のハンモックです。1人で使う場合、寝返りを打つ余裕があり、ゆったりくつろげるでしょう。
生地はVivere社独自の製法を採用し、素肌で触れたときも柔らかさが感じられます。高級なコットン素材で作られ、肌触りや伸縮性にもこだわった本格派です。
トロピカルなムードのあるカラーリングも、リゾート気分を高めてくれるでしょう。スタンドには高級外車にも使用されている「パウダーコーティング」を施し、強度や耐久性を高めているので屋外でも安心です。
チェアタイプのおすすめハンモック

チェアタイプのハンモックを使うと、座った状態でゆらゆらできます。寝そべるタイプのハンモックと違って、省スペースでも使いやすいでしょう。
インテリア性が考えられたものが多く、部屋の雰囲気に応じて選べます。優れた機能性とおしゃれなデザインを併せ持つ、おすすめの商品を見ていきましょう。
気分に合わせて使える「ア.デペシュ 自立式 3way ハンモック」
「ハンモック」「ハンモックチェア」「ハンガーラック」と、3wayで使えるアイテムです。使用しないときは、折り畳んで収納バッグにしまえます。引越しや部屋の模様替えの予定があるときも、持て余さずに使えるでしょう。
安定感と座り心地を高めるために「ふたつ折りタイプのクッション」も付属していて、1人用ソファとして使えます。生地を広げて、全身を包み込むようにして座ることも可能です。
フックに引っ掛ける部分のデザインが編み込みになっており、手の込んだディティールを楽しめます。ハンモック使用時は、メッシュ素材に取り替えて涼しく寝られるでしょう。
・商品名:ア.デペシュ 自立式 3way ハンモック
オーガニックコットンを使用「ラ シエスタ ハンモックチェア」
「オーガニックコットン」を使用した、肌に優しい手触りのハンモックチェアです。ゆったりと、包み込まれるような座り心地を味わえるでしょう。
木製のバーにハンモックチェアを取り付け、1点でつるすタイプとなっています。揺らしているときに、ハンモックチェアと本体をつるすロープが絡まらず、安全にくつろげる作りです。
座面の幅は「105cm」と広く、リラックスできます。耐荷重は「130kg」で、大柄な人でも安心して座れるでしょう。取り付けには別売りの専用金具が必要です。
本場の職人が手作業で作る「ハンモックチェア すさび クラシコ」
賃貸住宅でも気軽に使える、自立スタンド付きハンモックチェアです。本体はハンモックの本場である南米コロンビアで生産され、長年ハンモック作りに携わってきた職人のハンドメイド品です。
素材に「ピュアコットン」を100%使用し、ナチュラルな風合いを楽しめるでしょう。ハンモックバーは木製で、高級感があります。
スタンドの高さを約200~250cmまで、5段階に設定できるところもポイントです。利用者の身長や体格に合わせて、心地よい高さで使用できるでしょう。
まとめ
ひと口にハンモックといっても、つり下げ式・自立式・チェア式など、様々なタイプがあります。使いたい場所に適しているかを考えて選びましょう。
生地や素材もチェックすると、使い心地がよいものを選べます。屋外で使うなら水濡れに強いポリエステル、室内なら肌触りが柔らかくインテリア性も高い、コットン素材がおすすめです。
コンパクトに折り畳めるタイプや、1台でマルチに使えるタイプもあり、選べる種類は幅広いでしょう。お気に入りのアイテムを見つけて、リラックスできる空間を演出してはいかがでしょうか。