東儀秀樹が語る!“型にはまらない子育て”とは?

第2回 東儀秀樹のワクワク子育て
おもちゃを廃材で手作り、ギターや車、昭和のテレビで子どもと趣味を共有するなど、スーパーイクメンとして知られる雅楽家・東儀秀樹さん。「公園デビューはいらない!」「みんな仲良く…じゃなくてもいい!」など、目からウロコの東儀家流育児を紹介!

●無理に公園デビューする必要はない!

――東儀さんにとって、子育ての醍醐味とは?

「子どもが“なぜ?”“どうして?”と疑問を持ち、その過程を理解していく様子を見ていると、本当に面白いんですね。まず、遊びを通して、子どもの応用性って無限に発展して広がっていくし、そのイマジネーションといったら計り知れないものがある。そうした遊びや学びのなかで生まれる、子どもたちの“なぜ?”に触れた時、僕はものすごくワクワクします。子どもたちの疑問に親がどう向き合って、一緒にワクワクしながら対応するのか…そんな些細なことが、今後の子どもたちの将来にもつながっていくのではないでしょうか。子どもの頭のなかに時間軸は存在しません。“なぜ?”と思った今こそ創造力が広がるチャンスで、“後でね”は通用しないのです。何事も、親が子どもと一緒になって楽しめば、たいていの子育ては成功すると思います。親がいつもご機嫌であれば、子どもたちはきっと安心しますよ」(東儀氏 以下同)

――“公園デビューはいらない”など、型にハマらない東儀家の子育てが話題を呼んでいます。

「“公園デビュー”に関して言えば、まだ何もわからない幼少期には、あまり必要ないと考えます。少なくとも3歳までは、大人との関わりだけで十分。大人と関わることで、物事の因果関係がわかるし、対人関係の感覚もつかめるようになります。大人相手だとネガティブな経験をしなくてすむので、自然と人にも優しく接することができます。まだ対人スキルができていないうちに、いきなり叩かれたり、おもちゃを取り上げられることは、幼児にとってストレス以外の何物でもない。びくびくしながら、無理矢理ほかのママとコミュニケーションを取る、子どもが理不尽なことをされても“それが試練だから”などと考える必要はまったくありません。ママはマイペースでいいんです。子どもが同年代の子と遊びたがるようになったら遊ばせればいいと思います。子どもはちゃんと、一番いいタイミングを知っていますから…」

――「お友だちとは、いつもみんなで仲良く…」が世の常ですが、著書の中では、そんな従来の育児論にも疑問を投げかけています。

「子どもにだって好き嫌いはあるし、性格の不一致もあるでしょう。自分の個性を殺してまで、遊び盛りの貴重な時間を費やす必要はない。例えば、好きな遊びが違う子を、無理矢理誘って仲間入りさせると、子どもたちの動きに制限がかかるんですよ。遊びは社会を作る場でもあり、タイプの違うお友だちが入ると、それぞれが気を使ったり、不自然な遊び方になって、遊びに集中できなくなってしまう。よく、1人で孤独に遊んでいる子を、大人が無理矢理輪のなかに入れようとする光景も目にしますが、これも余計なお世話ですよね。その子は1人で遊んで、誰に囚われでもなく、イマジネーションを働かせていくことが楽しいのかもしれない。子どもたちにすべてを任せて、放っておけばいいと思います」

ドライアイスで遊ぶ東儀パパ

他にも、「インフルエンザワクチンは打たない」「子の好奇心がおもむくままにハイハイさせる」など、“面白伸び伸び子育て術”が満載な東儀家。触れればきっと、明日の子育てに勇気を持てるはずだ!

(取材・文/蓮池由美子)

お話をうかがった人

東儀秀樹
東儀秀樹
雅楽演奏家・俳優
1959年10月12日東京都生まれ。B型。雅楽演奏家、俳優。1986年から10年間、楽師として活躍。宮内庁の楽師として活動する一方で、1996年、アルバム『東儀秀樹』でデビューする。映画をはじめ、テレビ番組やCMにも楽曲を提供し、雅楽師として、音楽やバラエティなどのテレビ番組にも出演している。
1959年10月12日東京都生まれ。B型。雅楽演奏家、俳優。1986年から10年間、楽師として活躍。宮内庁の楽師として活動する一方で、1996年、アルバム『東儀秀樹』でデビューする。映画をはじめ、テレビ番組やCMにも楽曲を提供し、雅楽師として、音楽やバラエティなどのテレビ番組にも出演している。