キメハラは不法行為?キメハラされたときに知っておきたい5つのこと

キメハラは不法行為?キメハラされたときに知っておきたい5つのこと

3、キメハラがなぜ社会現象となってしまったのか

キメハラが社会現象となってしまった背景として、SNSが普及したこと、及びハラスメントという言葉自体が過剰に広がっていることが挙げられます。

キメハラのような同調圧力というものは、何も鬼滅の刃が流行したことから始まったものではありません。従前も映画や漫画などが大ヒットした際にも、同調圧力を受けていた方は少なくともあったといえます。共感を得たいという気持ちは、人間の本質的な欲求ですので、この点に違いはないからです。

とはいえ、SNS普及前は、たとえハラスメントと感じた場合であっても、その場限りのものであり、大きく拡散をすることはなかったといえます。

一方で、昨今ではSNSが普及をしたことにより、現在ではより容易に自分の意見を外部に表明する事ができるようになりました。その結果、多くの人がキメハラに対して共感をし、拡散されたといえます。

また、近年ハラスメントという言葉が一般的にも広がったことにより、様々な○○ハラという言葉が聞かれるようになりました。キメハラもその流れを受けてのものであり、国民のハラスメントに対する意識がとても強くなったことも、キメハラが社会現象となった理由かと思われます。

国民のハラスメントに対する意識の増加それ自体は、とても望ましいものといえます。しかし、一方でデメリットもあり、その点は、後に解説をしております。

このようにキメハラが社会現象となった一要素として、

  • SNSの普及
  • ハラスメントに対する意識の増加

があったといえます。

4、キメハラを受けた場合はどうするか

では、実際にキメハラを受けた場合にどのようにするべきでしょうか。

キメハラへの対処法について解説をいたします。

(1)悪意のある「キメハラ」であるのかを判断

キメハラには、悪意のあるものとそうではないものとがあります。

上記のとおり、キメハラは同調を求めることがその根本にあります。同調を求めて一体感を得たいという目的それ自体は、何ら悪意なくされていることも多いでしょう。むしろ、発信者としては、鬼滅の刃が良かったと親切心で教えてあげているだけかもしれません。

そのため、頭ごなしにキメハラと断定して拒絶していては、人間関係に悪影響が出てしまいます。キメハラと感じたら、まずは悪意のあるものかどうか、また自分の許容度を超えたものなのかをしっかりと判断し、以下に述べるように自分の意見をしっかりと話すことが良いと言えるでしょう。

(2)子どものいじめなどの原因になっている場合はしっかりとした対応を

法的責任を負う可能性は低いキメハラですが、子どものいじめなどの原因になっている場合は、対応をしなければならないこともあります。

子どもがキメハラを受け、それがいじめなどの原因になっている場合は、程度にもよりますが、担任等の教員に相談をすることが考えられます。その際は、事実関係をしっかりと聞き、原因の追及をしっかりとするようにして下さい。

大人であれば大したことがないものであっても、子どもからすれば重大な心の傷を負ってしまっていることもあります。まずは、しっかりと子どもに向き合ってケアをすることです。

(3)「鬼滅の刃」にハマらなかった自分なりの意見を伝える

キメハラと感じたら、しっかりと自分なりの意見を伝えることが大切です。

悪気なくキメハラをしてしまっている方は、自分の価値観で話をしており、相手のことまで考えが及んでいません。その様な方には、しっかりと自分の意見を話すことで、キメハラに限った話ではなく大抵のハラスメントは止む傾向にあると考えられます。

大多数による意見や発言は、一見、真実であると考えてしまうかもしれません。キメハラも同調を求めるものであり、その場の雰囲気に流されて同調をし、嫌な気持ちになるかもしれません。

しかし、大多数の意見が必ずしも正しいという訳ではありません。鬼滅の刃にハマらなかった原因や理由を相手に伝えるということは、とても貴重なことであり、相手のためにもなるでしょう。

鬼滅の刃を見ていないから悪い、キメハラだから悪い、といった二極化した意見ではなく、互いに適切なコミュニケーションをとれるような話し合いを行うことが大切ではないでしょうか。

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