水鉄砲を選ぶポイント

水を使った遊びは楽しいですが、危険がつきものです。水鉄砲を子どもに選ばせると、扱いづらいものを選んでしまう場合があります。子どもが使う水鉄砲を選ぶときに、重視したいポイントを見ていきましょう。
対象年齢をチェック
ひと口に水鉄砲といっても様々な種類があり、小さな子ども向けだけでなく、大人向けの本格的な水鉄砲もあります。子どもに使わせる場合は、商品ごとに設定されている「対象年齢」を必ずチェックしましょう。
商品によっては、使用者の年齢が高めに設定されていることが少なくありません。同じように見えても、子どもが飲み込む危険がある大きさのパーツが付いているものなどは、対象年齢が高めになっています。
また、同じ年齢でも指先の器用さや力には個人差があるので、対象年齢を目安にしながら、子どもが使いやすそうなものを選んであげましょう。
飛距離やタンクの容量
水鉄砲は種類によって飛距離が異なります。遠くまで飛ぶものほど、至近距離で浴びたときの威力は大きくなりがちです。あまりに威力が大きなものは、小さな子どもに持たせるのは危険だといえます。
誤って目に入れば危ないですし、周囲にあるものを破損するおそれもあるでしょう。
タンクの容量もチェックしたいポイントです。タンクの容量が小さいものは何度も給水する必要があり、プールやお風呂などの水場で遊ぶときに向いています。
タンクが大きいと持ち運びは難しくなりますが、連射できるところが魅力です。
水鉄砲の種類

水鉄砲は様々なタイプがあり、商品によって水を噴射する仕組みが異なります。使いやすさや威力などが変わるので、種類を把握しておいた方が選びやすいでしょう。種類ごとの特徴を紹介します。
扱いやすい「引き金式」
引き金式は吸水口から水を入れ、引き金を引く力によって発射します。ほかのタイプに比べて飛距離は短めですが、簡単に扱えるので小さな子どもでも遊べます。
「威力が弱めのもの」が多く、安心して持たせられるでしょう。ハンドガンのような小型なタイプは水を入れても軽量なので、小さな子どもでも持ちやすいものが多く見つかります。
飛距離を考えると、大きな子どもには少々物足りないかもしれません。おもちゃらしい見た目のものばかりでなく、モデルガンのようにリアルなデザインのものもあり、コレクションする楽しみもあるでしょう。
パワーが強い「加圧式」
加圧式は水を入れただけでは発射できず、ポンプを押して「タンク内の圧力」を高める必要があります。大きなものほどパワーが強く、十分に加圧した状態で引き金を引くと、勢いよく水が出るでしょう。
広い場所で、遠くまで水を飛ばしたい場合はおすすめですが、小さな子どもには扱いが難しいかもしれません。慣れるまでは、大人が手伝ってあげることが必要です。
複雑な構造になっている分、やや価格が高い傾向があります。大人でも楽しめる飛距離を備えたものや、大容量のタンクを備えたものなどが多く、本格的な水遊びを可能にしてくれるでしょう。
シンプルな構造「シリンジ式」
シリンジ式は筒状の容器で水を吸い上げ、棒で押し出して発射するシンプルな構造です。作りが簡単なだけに壊れにくく、就学前の子どもでも簡単に扱えるでしょう。
水を入れる容量が少ないタイプが多く、1度発射したらすぐに水を入れなければ遊べません。お風呂で気軽に遊びたい場合にも向いています。
容器が大きく穴が小さいものを選べば、飛距離が出る仕組みです。先端のノズルを替えて、複数の遊び方ができるように工夫されたものも見つかります。
水鉄砲を使う際の注意点

水鉄砲で安全に遊ぶために、注意したいポイントがあります。自由に遊ばせていると他人の迷惑になったり、思わぬ事故につながったりするため、あらかじめ注意点を知っておくことが大切です。
人に向けて発射しない
水鉄砲を至近距離で人に向けて発射すると、ケガにつながります。夢中になって遊んでいるうちに、危険な遊びに発展してしまうことがあるので注意しましょう。
高い圧力で発射された水が、目に入ると大変危険です。「ゴーグル」などで防御をすることも大事ですが、遊ぶ前にしっかりとルールを決めて、危険がないようにしましょう。
人に向けて発射しなくても、水鉄砲を使って遊ぶ方法はあります。小さな的を倒して遊ぶ「射的ゲーム」は、親子で楽しめるでしょう。得点を競うようにすれば、高学年の子どもでも楽しめます。
水鉄砲を小さな子どもに持たせて遊ばせる場合は、できるだけ近くで見守るようにしましょう。人に向けようとしたら注意するなど、状況に応じて声をかけるようにすることをおすすめします。
持ち込み不可の施設もある
「水鉄砲で遊ぶ場所」のルールを守ることも重要です。プールや公園などで遊びたい場合、水鉄砲が禁止されていないかを、チェックしてから持ち込みましょう。
プールは場所によって、決まっている禁止事項が違います。一般的なビーチボールや浮き輪などを除いて、少しでも危険がある水遊びグッズは、禁止されていることも少なくありません。
同じ施設内でも、遊べる場所や時間帯が決まっていることもありますし、「混雑時は禁止」としている場合もあります。楽しく遊ぶために、ルールを守りましょう。
子どもにおすすめの水鉄砲

水鉄砲はバリエーションが豊富で、見た目や使いやすさにこだわったものがたくさん見つかります。子どもの遊びの時間を豊かにしてくれる、おすすめの水鉄砲を紹介します。
お風呂でも使える「アンパンマン 大きな水でっぽう」
アンパンマンのキャラクターを、ふんだんに使用した「シリンジ式」の水鉄砲です。水を入れ、引いて押し込むだけなので、初めて水鉄砲で遊ぶ子どもでも簡単に扱えます。
幅6.5×高さ25.5×奥行5.5cmと、小さな子どもにとってやや大きめのサイズで遊びごたえが十分に感じられるでしょう。持ち手にアンパンマンが付いていて、子どもの心をくすぐります。
水の噴射口にはめる2種類のノズルが付属し、遊び方を変えられます。遠くまで飛ばせるタイプと、シャワーのように出せるタイプの両方で遊べるため飽きにくいでしょう。対象年齢は3歳以上です。
リュックタイプ「キャプテンスタッグ CS ウォータータンクガン」
アウトドアブランドとして知られる、キャプテンスタッグの水鉄砲です。「1300cc」も入るウォータータンクを背中に背負い、ホースでつながったピストルをスライドして発射する仕組みです。
容量が多いため、何度も水を入れにいく必要がないので、中断せずに遊べます。最大飛距離は「約8m」となっていて、公園やキャンプ場などの広い場所で使いやすいでしょう。
ピストルの長さは34cmと大きめで、存在感があります。肩ひもを最長70cmまで調整できるので体格に応じて、フィットさせられるでしょう。対象年齢は6歳以上です。
大人気ゲームに登場「サンアート スプラトゥーン2 スプラシューター」
Nintendo Switch(ニンテンドー スイッチ)のゲーム「スプラトゥーン2」で使われている、「スプラシューター」そっくりの水鉄砲です。加圧式で、ハンドグリップを前後に動かしてから発射します。
スプラトゥーンは、縄張りを争って陣地をインクで塗り合うゲームです。子どもだけでなく、大人もハマる人が多いことで知られます。ゲームの中の登場人物になった気分で、遊べるでしょう。
ネオンカラーを使用したポップな色遣いやインパクトのある形状で、ゲームのファンでなくても楽しい気分にさせてくれるデザインです。タンクとセットになったタイプの商品もあります。対象年齢は12歳以上です。
ユニークな傘の水鉄砲「ウォーターガンブレラ」
水鉄砲と傘が合体した、ユニークなおもちゃです。シリンジ式で、水を吸い上げてから押すと、傘の先端から勢いよく水が飛び出します。約250mlの水を「最大14.5m」まで、飛ばせる設計です。
水をかけられたときは傘を広げて防御でき、スリリングな攻防を楽しめます。遊ぶときは2m以上の距離をとって、危険がないように遊びましょう。
別売りの「水濡れマークバンド」と組み合わせれば、水があたったことがひと目でわかります。
大人も楽しめる本格派のおすすめ水鉄砲

水を使った遊びは子どもだけでなく、大人も夢中にさせてくれる魅力があります。本格的な水鉄砲があれば、バーベキュー・キャンプ・海水浴など、暑い時期も、楽しく遊べるでしょう。大人も一緒になって楽しめる商品を紹介します。
威力抜群「HannaBlock 水鉄砲 2個セット」
約「1.1l」の大容量のタンクで「11m」まで飛ばせる威力がある、加圧式の水鉄砲です。2個セットで、きょうだいや親子で遊べます。
給水部分が広めに設計され、水道から直接水を入れやすくなっているところもポイントです。水が足りなくなったら素早く給水でき、すぐに遊びに戻れます。
キャップはねじって留められるようになっているので、水漏れの心配がなくしっかりと圧力を高めることが可能です。
対象年齢は3歳以上となっていますが、ピストルの長さが約42cmあり、体格によっては扱いが難しい場合があるでしょう。様子を見て一度に入れる水の量を加減するなど、サポートしてあげることをおすすめします。
ガンダム好きはたまらない「池田工業社 機動戦士ガンダム ザク・マシンガン型ウォーターガン」
子どもだけでなくパパも夢中になって遊んでしまいそうな、人気アニメ「ガンダム」に登場する「ザク・マシンガン」型の水鉄砲です。
大人にも人気がある作品なので、子どもと一緒になって懐かしい気持ちで遊べるでしょう。細部までこだわって作られており、スコープやグリップが「可動式」になった、本格的なデザインとなっています。
全長36cm・容量75ccと大きすぎないサイズで、遊ばないときはフィギュアのように飾って楽しんでもよいでしょう。対象年齢は6歳以上です。
飛距離が長い「タイムスリップ ウォーターガン」
加圧式でパワフルに水を噴射できる水鉄砲です。機密性が高く水漏れしにくい設計となっていて、「8~10m」の飛距離があります。「約2l」の水を入れることができ、長時間の水遊びを楽しめます。
戦隊ヒーローやアニメなどを思わせるメカニカルなデザインが、子どもの関心を引くでしょう。横52×高さ28×厚さ6cmと大型で、抜群の存在感です。
ハンドルに滑り止めが付けられしっかりと握れるので、ぐらつかずに狙いを定められます。吸水口が大きく氷も入るサイズで、真夏でも冷たい水で楽しめるでしょう。対象年齢は6歳以上です。
水鉄砲を手作りする方法

水鉄砲を手作りすれば愛着が湧きます。複雑な仕組みのものでなければ、工作の経験がなくても、比較的簡単に作れるでしょう。特別な素材や道具がなくても、身近にある意外なもので手作りできます。
夏休みの工作の題材に困っている人にもおすすめです。子どもと一緒に挑戦できる、水鉄砲の作り方を見ていきましょう。
竹の水鉄砲
竹が手に入る場合、比較的簡単に本格的で見た目もよい水鉄砲が作れます。必要なものは、太さが違う2本の竹・布・スポンジ・輪ゴム・楊枝・キリです。
1.太い方の竹を適当な長さに切り、キリで節の中央に水を出す穴を開ける
2.細い竹の側面にキリを刺して穴を開け、楊枝を差し込んで貫く
3.細い竹を90度回転させ、ふたつ目の穴を開けて楊枝を差し込む(2の楊枝と十字の形になるように)
4.楊枝をちょうどよい長さにカットし、出っ張りを利用してスポンジを巻きつけ、上から布を巻き輪ゴムで留める
5.太い竹の中に入れて、押し出せる直径になるように、太さを調整
布やスポンジは巻きやすい大きさにカットすると、使いやすくなります。押し出し棒に使う素材は割り箸などでも代用できるので、ちょうどよいサイズの竹が手に入らない場合は試してみましょう。
ペットボトルの水鉄砲
ペットボトルは身近な素材なので手に入りやすく、加工も簡単です。すでに飲み終えたペットボトルを使用すれば、材料費はほぼかかりません。
キャップの部分にキリで穴を開けて、ペットボトルに水を入れた状態で強く押すと、水が出ます。複数の穴を開けて、シャワー状に出す方法もおすすめです。
遠くに飛ばす力はありませんが、押す力の加減で水の量や軌道が変わる様子を楽しめます。穴を開けたキャップに「曲がるタイプのストロー」を挿して、簡易的な水鉄砲にしても楽しめるでしょう。
ペットボトルに油性マジックで絵を描いたり、ペットボトルのサイズを変えて作ったりと、楽しみながら工作できます。カッターやキリなど、刃物を使うときは大人が手伝ってあげましょう。
まとめ
水鉄砲はカラフルで楽しいデザインのものが多く目移りしてしまいます。容量や発射方式をよく見て、安全に使いやすいものを選ぶようにしましょう。
お風呂では威力が弱いもの、広い場所では飛距離が出るもの、というように遊ぶ場所もイメージしながら選びましょう。プールや公園では使用が禁止されている場合があるので、事前に持ち込めるか調べておいた方が無難です。
子どもの年齢に合ったものを選び、危険がないように近くで見守りましょう。大人も一緒になって遊べるタイプを選べば、きっと親子のコミュニケーションが深まります。