注射によって針の太さが違うのはどうしてなの?

注射によって針の太さが違うのはどうしてなの?

予防接種の注射針や採血をするときの針、糖尿病のインスリン注射の針。これらをよく見てみると、注射器についている針の太さが違います。はたして、一体どのような理由からサイズが違うのでしょうか。今回は「看護師」の白石さんに、注射によって針の太さやが違う理由についてお聞きしました。

白石さん

監修看護師:
白石 弓夏(看護師)

小児科病棟で4年間、整形外科、泌尿器科・糖尿病内科などの混合病棟、個人病院などで看護師としてトータル10年以上従事。病院以外の働き方として、保育園やツアーナース、老人福祉施設などで派遣経験あり。現在は整形外科病院、小児科クリニックで非常勤をしながら、看護師の経験を活かしてライター活動中。

注射針の太さには様々な種類がある

注射針の太さには様々な種類がある

編集部

注射針の太さに違いがあるのはどうしてでしょうか?

白石さん

注射の目的によって使用する針が異なります。まず、針の太さは外径ゲージ(G)という単位で統一されています。一般的に医療現場でよく使われているサイズは18G(外径1.2mm)~27G(外径0.4mm)あたりです。なお、Gの数字が大きくなるにつれ針は細くなります。

編集部

針の太さにも幅があるのですね。

白石さん

はい。特殊な処置などに使うものだと、33G(外径0.2mm)という髪の毛ほどの細い針から12G(外径2.7mm)の爪楊枝よりも太いものまであります。ちなみに、針基(針の根元部分)は国際標準化機構規格(ISO規格)のカラーコードで統一されています。

編集部

色分けされていると、パッと見てもわかりやすそうですね。

白石さん

そうですね。看護師や医師は、カラーで太さを覚えていることが多いので、色でサイズを識別している人もいます。

目的によって使い分けられる注射針

目的によって使い分けられる注射針

編集部

これだけ針の太さに種類があると、どの針を使うか迷いませんか?

白石さん

看護師の国家試験で頻出されるほど、針の太さによってどのような処置をおこなうかはとても重要です。おおまかに、「輸血は18~19G」、「静脈内注射・筋肉注射は21~23G」、「皮下注射は22~25G」が針の太さの目安です。また、形成外科や美容外科、歯科などでは、痕が残らないようにさらに細い針を使うこともあります。

編集部

どうしてその太さを使う必要があるのでしょうか?

白石さん

輸血をおこなう場合は、細い針で強く加圧・吸引すれば、血液内の赤血球が破壊されてしまいます。なので、それを防ぐために太めの針を使っています。献血をしたことがある方は見覚えがあるかもしれませんが、かなり太い針を使用しているはずです。また、病院に入院して治療をする場合は、20Gか22Gの留置針と呼ばれる最終的にプラスチックの針だけを血管内に留置できる針を使って、腕や手などに点滴用のルートを確保します。

編集部

間を取った21Gはないのでしょうか?

白石さん

厳密には、採血針や注射針、末梢血管用留置針は別物で、留置針に21Gはありません。なぜ太めの留置針を使うかというと、緊急時に備えて輸血などもおこなえるようにするためですが、血管が細い、もしくは脆い場合には、輸血ができる細めの22Gで対応することもあります。

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