「一度だけ血尿が出た」を放置してはダメ! どんな病気のサイン?

「一度だけ血尿が出た」を放置してはダメ! どんな病気のサイン?

過去に一度あっただけの血尿を、「すでに終わった話」として受け止めてもいいものでしょうか。それとも、「いまだになにかが続いている話」なのでしょうか。あるいは、自分で気付かない“1回”があったとしたら。「高田Ysクリニック泌尿器科・内科」の保田先生が、血尿の怖さについて解説します。

保田賢吾

監修医師:
保田 賢吾(高田Ysクリニック泌尿器科・内科 院長)

筑波大学医学群医学類医学科卒業。横浜市立大学関連基幹病院の泌尿器科勤務を経た2020年、神奈川県横浜市に「高田Ysクリニック泌尿器科・内科」開院。安心安全な満足度の高い医療をモットーとしている。日本泌尿器科学会認定専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、難病指定医、身体障害者福祉法第15条指定医。日本泌尿器内視鏡学会、日本生殖医学会、日本アンドロロジー学会、日本臨床泌尿器科医会の各会員。

異常は異常、自分を安心させる口実にしない

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編集部

尿に血が混ざるって、どんなことが起きているのでしょうか?

保田先生

血尿の原因は多彩です。泌尿器科のセオリーとして、まずは感染症や結石、がんのいずれかを疑います。頻度の高さからいうと感染症と結石でしょうし、見逃してはならないという点ではがんの鑑別が優先されるでしょう。

編集部

1回だけの血尿でも同様ですか?

保田先生

回数は関係ありません。実際、「血尿が止まったから受診しなかった」と後になって告白して、“膀胱(ぼうこう)がん”が判明した患者さんは一定数いらっしゃいます。放置している間に、がんの進行を許してしまった形ですね。ただし、自然に治る血尿のケースもあります。どれに当てはまるのかは医師にしかわかりませんので、やはり受診だけはしてください。

編集部

なぜ、症状としての血尿が出なくなるのでしょうか?

保田先生

例えば、結石による出血なら、排出することで治ります。他方で、がんが進行していて、「たまたま、1回だけ尿の中に出血した」というケースも考えられるでしょう。血尿が出なくなるというより、「次の血尿がいつ出てもおかしくない」状況なのかもしれません。

編集部

血尿が目視できず、健康診断の数値で指摘された場合も同様ですよね?

保田先生

血尿がどれくらい出たかによるものの、やはり精密検査を受けておいた方がいいですね。目で見える前の予兆がはじまっていると捉えておきましょう。尿検査は、ほとんどの企業健診や特定健診に含まれますので、注意を払ってみてください。

がんの可能性だけはつぶしておく

がんの可能性だけはつぶしておく

編集部

「血尿が出ても痛みはない」というケースはありますか?

保田先生

早期のがんは、痛みを伴いません。「血尿が出ても痛みはない」のであれば、むしろがんが疑わしいですね。目で見える血尿なら気付くでしょうが、怖いのは、健診の異常値でしか知らされないケースです。おそらく、あまり危機感をもってない人がいらっしゃるのではないでしょうか。

編集部

血尿なのに原因不明で終わるケースは考えられますか?

保田先生

一定数はいらっしゃいます。原因不明というより、「このままでも命に別状はなさそうだから、あえて組織を取り出して検査しなくても、経過観察で十分」と判断されたケースですね。他方で、がんのような重篤な病気の可能性を原因不明のままにすることはありません。

編集部

目視や健診の異常値が出た場合、何科を受診すればいいのでしょうか?

保田先生

泌尿器科か腎臓内科を推奨します。もし、最寄りにそのような専門の医療機関がなかったら、一般内科でも構いません。必要に応じて、受診先を紹介してくれるでしょう。もちろん、膀胱炎のような一般内科で完結できる病気の場合もあります。

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