やりがちだけどNG。毎日の送り迎えで保育士が実は困っている保護者の声かけ

やりがちだけどNG。毎日の送り迎えで保育士が実は困っている保護者の声かけ

保育士の中田馨さんが、毎日の送り迎えで実は困っている保護者の対応を教えてくれました。登園時に泣いたりぐずったりしているときに、「保育園に行けば楽しいよ!」と言ったり、「どうする、保育園行く?」と聞いたりなど具体的なケースをご紹介!

「〇〇ちゃんみたいに、〇〇しなさい!」と言う

送り迎え時に、同じクラスのお友だちを見ると思わず比べてしまうことがあります。「〇〇ちゃんは、大きな声であいさつができる」「〇〇ちゃんは、もう布パンツをはいている」「〇〇ちゃんは、てきぱきと動くことができる」などなど。

 

自分の子どもがまだできていなくて、お友だちができているとつい気になると思います。そんなときに思わず、「〇〇ちゃんみたいに、挨拶してほしいな」とか「まだ紙オムツなんて、赤ちゃんみたいよ」とか「〇〇ちゃんみたいに、サッと準備しなさい!」なんて声かけをしてしまいがちです。

 

同じ年の子が、自分の子どもよりも成長しているように見え、自分の子の成長が心配になる気持ちはとってもよく分かります。「比べるな!」と言われても比べてしまいます。私も我が子の子育てでは、比べてしまったことがたくさんあります。でも、比べてしまったときに心がけてほしいのは、比べたとしても声に出して子どもに伝えないことです。

「ママ、先に帰るよ」と脅す

保育園で大好きな遊びをしているときに、パパやママが迎えに来たら、なかなか遊びをやめられない子がいます。家に帰ってもすることは山積み。そんな中で「帰りたくない! まだ遊ぶ!」なんて言われると、本当に困ってしまいますね。

 

最初はやさしく「そろそろ帰るよ」と声をかけても、なかなか動かない子どもを待つのは大変です。思わず「ママ、先に帰るよ」「保育園でお泊りする?」「先生のおうちの子になったら?」なんて言ってしまいがちです。

 

最初は、「ママ、先に帰るよ」と言われると慌てて帰宅準備を始めるでしょうが、それも数回だけ。「どうせママ、帰らないでしょ」と子どもはわかってます。「先生のおうちの子になったら?」なんて言って、子どもが「うん! そうする!」なんて答えたら、先生も苦笑いです。

 

お迎えは毎日のことですので、おうちのルールを決めることをおすすめします。「ママが帰ってきたら、遊ぶのは5分だけ」でもいいですし、潔く「ママが帰ってきたら、すぐに片付けようね」でもいいでしょう。毎日の事ですので習慣づけしていきましょうね。

 

今回は、毎日の送り迎え時に、「子どもにこんなことを言ってもらえたら、子どもが保育所生活を前向きに過ごしてくれるよ!」という声かけ方法をお話ししました。

最後に、朝早くから夕方遅くまで保育園に通っていることは、決してかわいそうなことではありません。朝は笑顔で「いっています!」、夕方も笑顔で「ただいま!」と言ってくれるだけで子どもは安心します。「いつも遅くてごめんね」ではなく「会いたかったよ。いつもありがとうね」と声かけてあげてくださいね。

著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨

0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!

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