【国内研究グループが発表】ワクチン接種から3か月後の抗体の量や強さについて

【国内研究グループが発表】ワクチン接種から3か月後の抗体の量や強さについて

喫煙者や高齢者は、それ以外の人と比べて新型コロナワクチンの接種後の抗体価(抗体の量や強さ)が低いことを研究グループが発表しました。今回の発表について中島先生に詳しくお伺いします。

中島 由美 医師

監修医師:
中島 由美 医師

金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

調査方法について

今回、発表された研究における調査方法について詳しく教えてください。

中島先生

国立病院機構宇都宮病院呼吸器・アレルギー内科の杉山公美弥氏らの研究グループは、ファイザー製ワクチンの2回目接種後の同院職員を対象に、新型コロナウイルスの抗体価を調べました。対象年齢は50~60歳です。

6例の抗体価を調べたところ、2回目接種から2週間後の抗体価の中央値が2140U/ml、3か月後には3~5分の1にまで低下しました。さらに、6例中2例では220U/mlと10分の1ほどにまで低下しました。

この結果を踏まえ、生活習慣や慢性疾患が抗体価に及ぼす影響を検証しています。対象は、今回の調査対象の6例に加え、2021年2~3月に2回目のワクチン接種を完了した32~54歳の378例です。2回目のワクチン接種から、3か月後の新型コロナウイルスに対する抗体価を測定すると共に、生活習慣病や喫煙、既往歴などの聞き取りを行う調査です。

調査の結果

今回の研究の調査結果について、詳しく教えてください。

中島先生

新型コロナウイルスの抗体価を年代別に調査したところ、60~70歳代の抗体価は20歳代の半分程度となりました。このことから、抗体価と年齢には強い相関があると考えられます。また、男性よりも女性の方が抗体価が高い傾向があるものの、顕著な差はみられませんでした。

また、喫煙も抗体価に影響を及ぼすことがわかっています。喫煙者の抗体価の中央値が528U/mLである一方で、非喫煙者の中央値は825U/mLでした。研究グループは「ワクチン接種直後の抗体価には年齢と性、飲酒が関連しているとの報告があるが、今回の研究では接種から3か月後の抗体価に年齢と喫煙が関連していることがわかった」としています。

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