闇金から借りてしまったらどうなる?正しい対処法を弁護士が解説

闇金から借りてしまったらどうなる?正しい対処法を弁護士が解説

3、闇金から借りてしまったらどうすればよいのか

闇金から借りてしまった場合の正しい対処法は、意外かもしれませんが「返済しないこと」が基本となります。

なぜなら、法外な金利での貸付は犯罪行為であり、契約は無効だからです。

闇金から借りたお金は「不法原因給付」となり、闇金業者に法律上の返済請求権はありません(民法第708条)。

つまり、借りた方は利息だけでなく元金も返済する必要はないのです。

もっとも、借り手が「返済しない」と言った場合の闇金業者の対応は大きく2つに分かれます。

借入額が少額の場合は身の危険はほとんどありませんが、高額の場合は身の危険がないとはいえません。

以下で、それぞれの場合に分けてご説明します。

(1)借入額が【10】万円以下の場合

借入額が10万円以下の場合は、闇金業者に対して「法律上の返済義務はないので、払いません」と告げて、あとは無視しておけばやがて解決します。

闇金業者の多くは1万円~5万円程度の少額しか貸付を行いません。

このような少額の貸付金を回収するために、実際に借り手の自宅などを訪問して取り立てを行うことはまずありません。

なぜなら、闇金業者にとっては取り立てに手間暇や費用がかかりすぎて、割に合わないからです。

その代わり、頻繁に脅迫的な電話をかけてくるなどの嫌がらせ行為は受けてしまいますが、それも受け流しておけば、やがて闇金業者も諦めて連絡してこなくなります。

闇金業者としては、ターゲットは1人ではありません。

なかなか払わない人よりも、少し強く言えば払う人に狙いを集中して催促を行います。

そのため、少額しか貸さない闇金業者から借りてしまった場合は、「この人にはいくら強く言っても払ってもらえない」と相手に思わせることがポイントとなります。

ネット広告などで全国から借り手を募集している闇金業者に多いパターンです。

なお、嫌がらせ行為を受けた場合の対処法については、次項「4」で解説します。

(2)借入額が【10】万円を超える場合

一方で、10万円を超える高額を貸し付ける闇金業者の場合は、「払わない」と言うだけでは解決しない場合が多いです。

高額を貸し付ける業者は、事務所や店舗を構えていたり、そうではなくても必ず借り手と対面して貸付、借用証を作成する業者がほとんどです。

保証人を要求する業者も多いです。

暴力団が運営しているケースや、少なくとも背後に暴力団が控えているケースが大半といえます。

もし、この手の業者から逃げ切るとすれば、以下の対策が必要となります。

①電話番号を変える

闇金業者も高額を貸し付けているだけに、「やがて諦める」ということはなく、いつまでも催促の電話をかけてきます。

そのため、催促から逃れるためには電話番号を変える必要があります。

②勤務先を変える

通常、闇金業者は貸付の際に借り手から勤務先を聞き出しているので、本人が返済しなければ勤務先に取り立ての電話をかけたり、実際に訪問して取り立てを行うことも少なくありません。

このような取り立てから逃れるためには、勤務先を変えるしかありません。

③引っ越す

高額を貸し付けた闇金業者は、借り手の自宅にも取り立てにやってきます。

したがって、借り手としては闇金業者に気づかれないうちに引っ越しをして、行方をくらまさざるを得なくなります。

もっとも、せっかく引っ越しをしても住民票を辿られると居場所が分かってしまうので、引っ越し先にまで闇金業者が取り立てに来る可能性も十分にあります。

これを回避するためには住民票をそのままにしておく必要がありますが、そうすると公的サービスを受けることができず、生活に大きな支障が出てしまいます。

結局、高額を貸し付ける闇金業者から逃げ切ることは非常に難しく、取り立てを受けた場合には暴力行為などによって身に危険が及ぶおそれもあります。

この場合には、次項「4」で解説するように、弁護士や警察に相談して本格的に対応する必要性が高いといえます。

4、闇金に借りてしまい闇金からの嫌がらせを受けたら

闇金から借りて返済せずにいると、自分だけではなく家族や親族、職場などにも電話がかかってくるという嫌がらせを受けるケースが非常に多いです。

このような嫌がらせを受けたときは、以下のように対処すべきです。

(1)弁護士に相談する

最も有効な対処法は、弁護士に相談することです。

闇金問題に詳しい弁護士に相談すれば、闇金業者への対応や自分の身の置き方について、具体的なアドバイスが得られます。

たとえば、闇金からの電話に出た場合はどのように答えればよいのか、電話が止まらない場合は電話番号を変えた方がよいのか、転職や引っ越しをする必要はあるのか、警察へ相談すべきかといった点について、事情に応じて効果的な対処法を教えてもらえます。

また、弁護士に依頼すれば、闇金業者とのやりとりは弁護士が代理人として行ってくれます。

弁護士がつけば、その借り手が払わないことは明らかとなるので、少額の闇金はすぐに諦めて嫌がらせをやめることが多いです。

しばらくは嫌がらせが続くケースもありますが、受け流していればやがて諦めます。

高額の闇金の場合も、弁護士がついている借り手に対して取り立てを行うと警察に告訴される可能性高いので、逮捕されるリスクを避けるために取り立てをやめることが考えられます。

(2)警察に相談する

2つめの方法は、警察に相談することです。

特に、高額の闇金から暴力的・脅迫的な取り立てを受けている場合、弁護士は実力で取り立てを阻止することはできませんので、すぐに110番通報しましょう。

少額の闇金の場合は、弁護士でも業者の居場所をつかむことができないことがほとんどですが、警察は捜査権限を持っていますので、業者を検挙してもらえる可能性もあります。

ただし、少額の被害で本格的な捜査を行ってもらうことは期待できないのが実情です。

そのため、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

警察に相談した方が有効と思われる場合には、弁護士からその旨のアドバイスがあるはずです。

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