【本当におしゃれなリビングチェア10選】プロが厳選した逸品のみ。選び方とともにご紹介

【本当におしゃれなリビングチェア10選】プロが厳選した逸品のみ。選び方とともにご紹介

※本記事の家具・コーディネートなどの画像を確認したい場合は、Hello Interiorホームページにてご確認ください。

リビングは寛いだり、食事をしたり、作業をしたりと、さまざまな使い方が想定されるパブリックなスペース。そんな家のメインルームにリビングチェアを置くときは、どんな点を重要視すればよいのでしょうか。

ひとくちにリビングチェアといっても、種類や機能はさまざま。ダイニングチェアのようにテーブルとセットで揃えることがなかなか難しく、選択肢が多すぎるため、迷ってしまう方は多いことでしょう。

今回は、リビングチェアを選ぶ際のポイントや、おしゃれなコーディネート事例、機会があればぜひ試してみたいユニークなリビングチェアなどをご紹介します。

おしゃれなリビングチェアの選び方

リビングチェアを選ぶ際は、下記にご紹介する3つのポイントにぜひ注目を。自分専用ならある程度自由に選べますが、ご家族で共有する場合は使う方の体格を考慮し、身体に負担がかからないサイズを選ぶのがおすすめです。

用途や座り心地から種類や必要な機能を絞り込む

まずは、使う目的・用途を考えることが大切。テレビを観たり、読書を楽しんだりするのなら、寛ぎやすい姿勢を長時間保てる、背もたれ高めのハイバックタイプがおすすめ。ヘッドレスト、アームレスト、フットレスト付き仕様は、よりリラックス度が高まるでしょう。

とはいえ、コンパクトな広さのリビングの場合、背もたれが高いハイバックは、圧迫感が生まれてしまうケースがあります。長時間座らず、背もたれに寄りかかることが少ない方でしたら、背もたれ低めのローバックも検討しましょう。

座面高は、足を垂直に下ろして足が浮かないくらいの高さを目安に。事前に座面高を確認できない場合は、高さ調節可能な仕様を選ぶと安心です。座面奥行は38~42㎝程度が理想ですが、あぐらをかいて寛ぐこともあるのなら、一回り大きめサイズがベター。

【ローバック】

背もたれの高さは、テーブル天板の高さほど。圧迫感が少なく、リビング空間を広く見せる効果もあります。背もたれによりかかることが少ない方などに。

【ハイバック】

頭の高さまで背もたれがあり、背面全体をカバーできるのが特徴。ある程度天井高があるリビングにおすすめ。

【ミドルバック】

背もたれの高さは、ローバックとハイバックのちょうど中間くらい。寛ぎ用としてはもちろん、勉強や作業用にも使いやすい高さ。

また、背もたれを後ろに倒せるリクライニングタイプは、角度を数段階に調節できるので、目的によって使い分けることができます。

他にも、椅子の座や背面がゆらゆらと揺れるロッキングチェアも人気。なかでも、身体への負担が少なく、リラックスしやすい「シンクロロッキング」や「フロントロッキング」仕様がおすすめです。

リビングチェアを寛ぎ用としてだけでなく、食事用としても使用する場合は、柔らかすぎる座面は身体が沈み込みやすくなるので避けましょう。ある程度固さがある座面のほうが、身体に負担がかかりにくく、しっかりとした姿勢で食事をとることができます。

リビングチェアに合わせてテーブルを選ぶ際は、以下の差尺(テーブル天板までの高さと椅子の座面までの高さの差)や距離をぜひ参考にしてください。

【食事をとる場合】差尺150~250㎜、テーブルと椅子の距離150~200㎜
【飲み物をメインに楽しむ場合】差尺0~150㎜、テーブルと椅子の距離200~300㎜

リビングの配色バランスやリビングチェアの素材にもこだわりを

一般的にお部屋を構成する色数は3色、多くても4色程度に抑えると、お部屋の印象がまりまりやすいといわれています。

リビングチェアの張地やフレーム色を選ぶ際は、ベースカラーとよばれる床や壁、天井などの内装色のほか、アソートカラーに含まれるカーテンやラグ、その他家具類とのカラーバランスを考慮しましょう。

あまり色数を増やさずシンプルにまとめるなら、床や壁の色、その他の家具やカーテン、ラグなどと同系色或いは類似色でコーディネートすると、統一感が生まれやすくなります。

例えば、白系色の壁+ウッド調フローリングを敷いたリビングの場合、ソファはホワイト、カーテン・ラグ・リビングチェアはグレー系色で統一すると、シンプルながらも柔らかで落ち着いた印象になります。

リビングチェアをお部屋のアクセントにするなら、反対色同士を取り合わせてコントラストをつける方法もあり。例えば、リビングソファとラグはビビッドな紫色を選ぶ一方、リビングチェアは鮮やかなイエローにすると空間にメリハリが生まれます。

また、椅子の張地を選ぶ際、色とともにしっかり検討したいのが素材選び。木製の座面は、木のテーブルと合わせやすいのがメリットですが、材質上硬めのものが多いので、長時間座ることが多い場合は座クッション付きを選ぶのがおすすめです。

布製チェアは、中材にウレタンフォームなどが使われていることが多く、リラックスしやすいのが魅力である一方、水や汚れに弱いという特性も。食事をとる機会が多いなら、カバーを取り外してドライクリーニングできるカバーリング仕様から選ぶのも一案です。

他にレザーも人気ですが、種類によって日頃のお手入れ方法が変わってきます。本革は、長く使い込むことで革本来の味わいが楽しめますが、月に1~2度は革専用クリーナーや保護クリームを使ってのお手入れが必要。

そのため、メンテナンスのしやすさを重視する方は、本革ほどの耐久性はありませんが、合成皮革を検討してみるのもあり。ただし、合成皮革でも、飲み物などをこぼしてしまったらすぐ水拭き後に乾拭きし、早めに水分を取り除く対処が必要です。

リビングチェアの脚部は床材を極力傷めない仕様を選ぶ

もうひとつ、リビングの床材と椅子の脚部(デザイン)の相性を考えることも忘れずに。写真は、大きな楕円形の座面と座の低さが特徴のスポークチェア(天童木工)。脚先は丸みを持たせ、畳に置いても傷が付きにくい仕様が特徴です。

このように、和室続きのリビングなどで使用する場合は、フローリングと畳いずれも兼用できるタイプを選ぶと、使い勝手がさらに良くなります。

リビングに梁見せ天井があり、構造上強度に問題がない場合は、吊り下げタイプのハンモックチェアを検討してみるのもよいでしょう。フィット感抜群で通気性に優れる網状のネット生地のほか、デザイン豊富で安定感抜群のクロス生地などが揃います。

写真のようなクロス生地のハンモックチェアは、リビングの良いアクセントになりますね。ブラジリアンやコロンビア、メキシカンハンモックなどさまざまな種類があるので、リビングのテーマカラーによって選ぶと、よりおしゃれに演出できます。

リビングにおすすめのおしゃれなチェア8選

ここからは、リビングにおすすめのパーソナルチェアをタイプ別にご紹介します。著名なデザイナーのプロダクトから国産家具までラインナップはさまざま。コーディネート事例とともにぜひ参考にしてくださいね。

イージーチェア4選

背面と座面部を支える本革が高級感を演出:ブラヴァ 726 イージーチェア:リッツウェル

企画開発から製造まで一貫して手掛けるmade in JAPANの家具ブランド、リッツウェル。背中の縦格子に厚革ベルトを用いたBLAVA(ブラヴァ)は、直線的なフォルムながらもアーム内側の柔らかな局面が美しい一品。和洋問わず、様々なシーンで存在感を発揮します。

他に同シリーズにてダイニングチェア、アームチェア、ハイバックイージーチェア、オットマンもあり。80種類以上の張地から色や素材を自由に選ぶことができます。

価格:176,000~325,600円(税込)※樹種や張地によって異なります
サイズ:W660×D780×H680 SH400 AH550
※写真はウォールナット オイルフィニッシュ仕上げ/皮革(ブラック)

【参考コーディネート】

L字に配置した3人掛けソファに対面するよう「ブラヴァ726イージーチェア」を2脚配置したリビングです。イージーチェアは、ダークブラウン色のレザー貼りソファとは趣を変え背面、座面ともに黒×黒色の組み合わせ。ブラウン×ブラックを基調にした渋みが感じられるコーディネートです。

▼リッツウェルについてはこちらもチェック

https://hellointerior.jp/note/post-20624/

広げた羽のように緩やかなカーブを描く座面:CH07 シェルチェア カールハンセン&サン:CONNECT(コネクト)

1908年にデンマークの地で設立されたカール・ハンセン&サンは、1920年代後半から多くのデザイナーと組み、数多くの名作椅子を発表したことで有名な家具メーカー。なかでもCH07シェルチェアは、ハンス J. ウェグナーとの代表作として知られています。

この椅子の要は、3本脚の美しいフォルムと緩やかなカーブを描く成形合板製の座面と背もたれ。広げた羽のようなシルエットと、先端に向かってテーパーのついたアーチを描く脚部が特徴です。

価格:354,200~404,800円(税込)
サイズ:W920×D830×H740 SH350
※写真はウォールナット オイルフィニッシュ仕上げ/皮革(ライトブラウンレザー)

【参考コーディネート】

上でご紹介した椅子とは色が異なりますが、ミックスカラーのレンガ壁が目を引くリビングに、CH07を配したコーディネートです。

チェアの座面と背面部は、ソファの張地と色を揃えてシンプルに。安定性や実用性を備えながらも、芸術的なセンスが感じられるフォルムは、無骨感や剥き出しの素材感を打ち出すインダストリアルなインテリアスタイルにもよく似合います。

▼カールハンセン&サンについてはこちらもチェック

https://hellointerior.jp/note/post-9811/

包み込むような背面とたっぷりとした広い座面:IE-03 Eiri Iwakura:kitani(キタニ)

岐阜県高山市に拠点を置くキタニは、北欧デザイナーやその親族とパートナーシップを結び、北欧の名作家具をライセンス生産している会社です。

IE-03は、家具デザイナーである岩倉榮利氏が手掛けた一品。腰部にポケットコイルを使用した座面二重構造により、長時間安定した座り心地を楽しめます。奥行が深めなので、様々な座り方ができるのも嬉しいところ。

価格:392,700~970,200円(税込)
サイズ:W830×D845×H905 SH370 AH570
※木部オーク/ウォールナット、張地革張り/布張りから選択可能

【参考コーディネート】

ダークブラウンの深みある木目が美しい、IE-03を配したリビング。フローリングやサイドボードよりワントーン暗めの木部色が、どこか懐かしさを醸し出します。淡いグレー×グリーンのファブリックカラーは、特に北欧調やクラシカルなインテリアスタイルにしっくりきます。

蝶が羽を広げたようなデザイン:ビーケーエフ バタフライチェア クエロ:MAARKET(マーケット)

BKFチェアは、スウェーデンのCUERO(クエロ)社が、2005年に再生産をスタートしたプロダクトです。張地は、熟練の職人による特殊な技術でなめされたベジタブルタンニンのレザーを使用。大きくせり出した背もたれが、パーソナルな空間づくりに一役買っています。

価格:149,600~172,700円(税込)
サイズ:W850×D900×H900
※ソリッドスチール、ベジタブルタンニンなめしの革

【参考コーディネート】

茶系色を基調にしたリビングに、マリポサブラウン色のBKFチェアを合わせたコーディネートです。X型の細くて華奢なスチール脚が空間に軽快感を生み出し、空間のよいアクセントに。

カラーバリエーションは全3色。こちらのブラウン色は、ヴィンテージやクラシカルなインテリアによく合いますが、モダンならブラック、北欧調やナチュラルなインテリアにはナチュラル色もおすすめ。

ロッキングチェア・ハイバックチェア2選

心地よい揺れ感とユニークな意匠:ソリ ロッカー:CONDE HOUSE(カンディハウス)

1968年に北海道旭川の地で創業したカンディハウスは、北海道の自然と日本の文化に育まれた美意識をモットーに、長く愛着を持って使える木製家具を多く手掛ける会社です。

ソリロッカーは「橇(ソリ)」をモチーフにした椅子で、肘掛けベルトを両手で上から押すことで立ち上がり動作を助けたり、座ったままでも背の角度を5段階に調節できたりするなど、さまざまな機能を備えています。

価格:ソリロッカー 199,100~283,250円(税込)
ソリスツール 53,350~68,200円(税込)

サイズ:ソリロッカー W650×D805×H970 SH365 AH560
ソリスツール W600×D480×H365

※写真は樹種 北海道ナラNF、張地ベントレーGY/F5

【参考コーディネート】

ライトベージュ色を基調にしたリビングに、ソリロッカー&スツールを配した例です。

壁面やフローリングをはじめ、椅子の張地やラグなどもベージュカラーで統一し、シンプルさのなかに温かみや柔らかさが感じられます。単調な印象になるのを避けたいときは、反対色(ブルー系色)や類似色(ブラウン系色など)を、アクセントカラーとしてプラスしてみましょう。

▼カンディハウスについてはこちらもチェック

https://hellointerior.jp/note/post-22566/

床材を傷つけにくい畳擦り仕様の脚部:ブループリント ハイバックラウンジチェア(畳擦り仕様):MasterWal(マスターウォール)

今年創業60周年を迎えるAKASE株式会社のブランド「MASTERWAL」の家具は、独自の高い品質基準に合格したウォールナットだけが使われています。

なかでもハイバックラウンジチェア(畳擦り仕様)は、和室の空間にも合い、体重を分散させることで畳や床材を傷つけにくいのが特徴。アームは、手や腕にフィットするよう滑らかな局面を削り出しています。

価格:280,500~352,000円(税込)
サイズ:W600×D765×H1050 SH390 AH570
※写真は樹種 ウォールナット、張地ランク3DUO55(ブラック)

【参考コーディネート】

ブループリントシリーズのハイバックラウンジチェア(右)とローバックラウンジチェア(左)を配した例です。

障子や襖などの和風建具に合わせてチェアの張地を茶系色で揃えると、穏やかで落ち着いた印象に。ウォールナットの深みある色合いが、和風モダン調のお部屋によく馴染みます。

▼マスターウォールについてはこちらもチェック

https://hellointerior.jp/note/post-15359/

シェーズロング2選

コンパクトなサイズ感ながら極上の心地よさを実現:トラフィックシェーズロング:MAGIS(マジス)

MAGISは、1976年に創業したイタリアのデザイナーズ家具や家庭用品を扱うブランド。トラフィックシェーズロングは気軽に使えるコンパクトなサイズ感で、リビングに圧迫感を与えにくいのが特徴です。

多彩なカラーから選べる張地は、北欧のテキスタイルメーカーKvadrat(クヴァドラ)社のもの。クッションのボリューム感が、何ともいえない心地良さを与えてくれます。

価格:403,700~616,000円(税込)
サイズ:W700×D1550×H940
※フレーム スティール(ポリエステルパウダー塗装)、クッション ファブリック/レザーから選択可能 人工大理石のタブレット付き

【参考コーディネート】

床、壁、天井とも白一色でまとめたリビング空間に、ブラウン色のレザーを貼ったシェーズロングが映える空間です。椅子のフレームワイヤーは、白または黒色から選ぶことができますが、重厚感溢れるブラックフレームは、特にモダンやインダストリアルのインテリアスタイルと相性抜群。

対して、ナチュラルスタイルや北欧調インテリアには、ホワイトのワイヤーフレーム&張地はファブリック貼り仕様が◎。ソフトで温かみのある雰囲気に仕上がります。

▼MAGISについてはこちらもチェック

https://hellointerior.jp/note/post-19035/

体のラインに合わせてデザインされたフォルム:LC4 シェーズロング ル・コルビジェ:Cassina ixc.(カッシーナ・イクスシー)

イタリアで創業したカッシーナが、1929年に発表したル・コルビジェデザイン(実際のデザイナーはシャルロット・ペリアン)のプロダクトです。体の線に合わせて綿密にデザインされた背のカーブと、弓形のパイプを操作することによって、寝る角度を自在に調整できるのが魅力。

ニューヨーク近代美術館にも所蔵されており、20世紀を代表するマスターピースのひとつとされています。

価格:748,000円~(税込)
サイズ:W605×D1600
※フレーム スティールパイプ(クロムめっき仕上)、シート 黒革・毛皮、ヘッドレスト 黒革
台座 スティール・ブラック塗装仕上 脚端 グライド

【参考コーディネート】

壁面収納や床、天井に至るまでコンクリートで誂えられたリビングに、LC4を配したコーディネートです。コンクリート仕上げの空間は、意匠性の高さはありつつも、ときに硬質感や無機質感が強まってしまうもの。

こちらのリビングでは、LC4の張地であるポニースキン(子馬からとった皮革)と、ラグの配色がアクセントになり、クールに偏りがちなお部屋の印象を程よく和らげています。

▼カッシーナについてはこちらもチェック

https://hellointerior.jp/note/post-12867/

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