不倫は良くないことと分かってはいても、繰り返してしまう方は決して少なくありません。
「もう不倫はしたくない」
「不倫関係をやめたい」
このように思っても、気がつけばまた不倫にはまって抜け出せないという状況は、本人にとっても非常に苦しいものでしょう。
この点、弁護士は不倫をした人からも、不倫をされた人からも多数の相談を受けて解決を図ってきていますので、不倫の実態を熟知しています。
そこで今回は、
- 不倫関係をやめられない原因
- 不倫関係をやめられないとどうなるのか
- 不倫関係をやめる方法
について、不倫の問題を多数扱ってきた弁護士の立場から解説していきます。
不倫をやめたいのにやめられないという方のご参考になれば幸いです。
不倫に悩んでいる方は、以下の関連記事もご覧ください。
1、不倫をやめたいのにやめられない原因
不倫をやめたいと思っても、なかなかやめられない人も多いものです。本気で不倫をやめるためには、やめられない原因を知り、その上で対策を考える必要があります。
そこでまずは、不倫をやめられない原因をみていきましょう。
(1)本気で好きになったから
人を本気で好きになると、相手が既婚者であっても惹かられてしまう、このような感情は、ある意味で人として当然のものだともいえます。
「好き」という感情そのものは悪いものではありませんし、否定すべきものでもありません。
ただ、不倫を一度ならず何度も繰り返す女性は、未婚の男性よりも既婚の男性ばかりを好きになってしまうという傾向にあります。
既婚男性を好きになったとして、本当の意味で幸せになれるのかどうか、それが本当に正しいことなのかどうか、今一度考えてみてください。
(2)不倫する男性が魅力的に見えるから
なぜ既婚の男性ばかりを好きになってしまうのかというと、既婚男性が魅力的に見えるからということが挙げられます。
たしかに、未婚男性に比べて安定していて包容力があり、様々な知識や経験も豊富な既婚男性は未婚女性から見て魅力的に見えることもあるでしょう。
また、不倫する男性は、関係を維持するために、未婚女性にとってたくさんのメリットを与えてくれることもあります。
不倫する男性のほとんどは、不倫相手となる女性に対してとても優しいですし、ご馳走してくれますし、それでいて束縛がありません。
未婚女性にとっては恋愛のおいしいところばかりを味わうことができ、都合の良い恋愛を楽しむことができてしまう点も、不倫にはまってしまう原因のひとつでしょう。
(3)恋愛に刺激や意味を求めるから
不倫には「バレてはいけない」「いけないことをしている」というスリルが付きものです。未婚男性との通常の恋愛よりも、刺激的な恋愛となることでしょう。
また、彼から「妻との関係がうまくいかずに悩んでいる」などと言われると、苦しんでいる彼を自分が支えているという気持ちになるものです。
この場合、自分が必要とされていると感じることから、彼を支えることが自分の喜びにもなることでしょう。
このように恋愛に刺激や意味を求める女性も、不倫にはまりやすいといえます。
(4)現実逃避してしまうから
通常の恋愛では、特に結婚を意識すると、現実的なことをいろいろと考える必要があります。
お金の問題や仕事、住まい、結婚、お互いの実家との関係、老後も含めた将来の人生設計などを考えると、夢を見てばかりはいられないものです。
しかし、不倫の場合はこのような現実的なことを考える必要がほとんどなく、純粋に恋愛そのものを楽しむことができます。
(5)彼が別れたくないと言うから
女性の方が「もう不倫はやめよう」と思っても、不倫する男性の方は様々な口実を作って引き留めてくることがあります。
彼から「別れたくない」と言われると、情にほだされたり、自分が必要とされていると感じて不倫をやめられなくなるという女性も少なくありません。
2、不倫関係をやめないとどのようなリスクがある?
仮に不倫でひとときの幸福感を味わうことはできたとしても、ほとんどの場合は将来的に見て良い結果には結びつきません。
ここでは、不倫をやめないとどのような結末を迎えることがあるのかを具体的にみていきましょう。
(1)結婚できずに年を重ねてしまう
不倫を繰り返す方のうちほとんどの方は、一生不倫を繰り返したいと思っているわけではなく、普通に結婚したいと考えているはずです。
既婚男性とは交際を重ねてもほとんどの場合、結婚できることはありません。不倫をすると、結婚できる可能性のないときを過ごしてしまうことになります。
一度や二度の不倫なら人生経験と思って割り切ることもできるかもしれませんが、不倫を繰り返していると結婚できないまま適齢期を過ぎてしまうことになりがちです。
また、魅力的な既婚男性との不倫を重ねれば重ねるほど、同年代の未婚男性が子どもっぽく見えて魅力を感じなくなる傾向もあるようです。
気付いたら適齢期を過ぎてしまい、結婚相手となる未婚男性がなかなか見つからないことにもなりかねません。
(2)相手の妻や周囲にバレる
不倫はバレる危険性が常にあります。
相手の妻にバレると、高額な慰謝料を請求される可能性があります。自分との不倫が原因で彼が離婚してしまった場合は、あなたもその責任を感じて苦しくなることもあるでしょう。
社内不倫が周囲にバレてしまうと、仮に退職を免れたとしても、悪評が立って職場にいづらくなるケースは非常に多いです。
また、現在の日本の社会では、不倫は法律的にも道徳的にも悪いことだと考えられています。
周囲に不倫がバレると白い目で見られてしまい、友人や同僚が離れていき、味方がいなくなってしまうこともあります。
なお、不倫を繰り返している人の中には、「今まで不倫をしてもバレたことはない」「バレなければ大丈夫」と考えている人がいます。
しかし、弁護士の立場からは、不倫はかなりの確率でバレるということを申し上げておきます。
たとえ慰謝料や退職などの問題に発展しなかったとしても、相手の奥さんや周囲の人たちが薄々気付いているケースは非常に多いのです。
相手の奥さんがいつ慰謝料を請求してきても不思議ではありませんし、周囲の人たちはあなたの不倫のうわさ話で持ちきりということもあります。
バレていないと思っているのは当人だけというケースが多いことは覚えておきましょう。
(3)彼に振られる
相手の奥さんに不倫がバレたときやバレそうな場合、ほとんどの男性はあなたではなく家族をとります。
そのため、バレそうになると彼が事前に手を打って別れを告げてくることがあります。
バレてしまった場合は、彼が離婚を回避するために「彼女からしつこく誘われた」などと主張してあなたを悪者にしてくることさえあります。
不倫である以上、二人の相性以外の問題で別れなければならない場合があることはおわかりだと思いますが、そのとき、彼がかばってくれるとは限らないことも知っておきましょう。
配信: LEGAL MALL