テノゼット治療薬とは?安全に使用する為に知っておきたい10の知識

テノゼット治療薬とは?安全に使用する為に知っておきたい10の知識

3、テノゼットの効果は?

繰り返しになりますが、テノゼットは、B型肝炎ウイルスの増殖を抑制するお薬になりますので、ウイルスの増殖による症状の進展を防ぐ効果があります。

また、上記のように肝線維化を防いで、肝硬変や肝細胞がんになることを事前に防ぐ効果もあります。

また、テノゼットは核酸アナログ製剤に位置づけられるものになりますが、これらのお薬は効果が大きいものの、一方で耐性ウイルスが比較的出現しやすいなどと指摘されることがあります。

その点について、テノゼットは、海外の臨床試験において6年間もの長期間耐性変異が出現しておらず、核酸アナログ製剤の中でも特に有用であると考えられています。

ただし、テノゼットの服用中止によって再度B型肝炎ウイルスが増殖してしまう可能性は高いと指摘されているため、服用されるのであれば長期的かつ継続的に服用する必要がありますし、服用を止められるのであれば、そのタイミングについてはお医者さんによくご相談された上で慎重に決める必要があるでしょう。

4、テノゼットはどのように作用して効果を発揮するのか?

テノゼットは、体内におけるジエステルの加水分解によりテノホビルとなり、さらに細胞内でリン酸化され、テノホビル二リン酸となります。

そして、そのテノホビル二リン酸は、天然基質で構造の類似するデオキシアデノシン5 – 三リン酸と競合的に働くことでHBV-DNAを構成する酵素であるHBV-DNAポリメラーゼを阻害し、HBV-DNAに取り込まれた後は、DNAの鎖伸長を停止させることによりHBV-DNAの複製を阻害するのです。

このような作用によって、テノゼットはB型肝炎ウイルスの複製を阻害する、つまり増殖を防ぐことができるのです。

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