おしゃぶりはいつまで使っていいの?長引くと歯並びが悪くなるかも

おしゃぶりはいつまで使っていいの?長引くと歯並びが悪くなるかも

おしゃぶりを止める目安

(画像出典)PIXTA

おしゃぶりが歯並びに影響を与えるとはいえ、2歳頃までに使用を中止すれば発育とともに改善されます。子どもの歯や口の発達のタイミングとも合う次の2つの時期が、おしゃぶりを止める目安です。

1歳半

赤ちゃんは生まれてすぐに母乳が飲めるように、お腹の中にいる時から自分の指を吸って準備をしています。赤ちゃんにとって吸うことは自然な行為で、生まれてから半年までは「吸う動作」をすることが多いです。

主に吸う動きが中心だったそんな赤ちゃんも、歯が生え始める頃から段々と「噛む動作」に移行していきます。1歳半頃は、奥から二番目の歯(第一乳臼歯)が生えてくる時期。噛む動きを覚えていく大事な時期なので、少しずつおしゃぶりを使わない時間を増やしていくとよいでしょう。

2歳

2歳は、前から三番目の歯、乳犬歯(にゅうけんし)が生えてくる頃です。一番奥の歯以外が生え揃っている子がほとんどで、噛む機能が発達していく時期です。
また、第一乳臼歯が完全に生え切っていることが多く、その時期におしゃぶりを使っていると奥歯の歯並びや噛み合わせに影響が出やすいです。そうなると唇や舌の筋肉の機能にも影響が出やすく、唇がしっかりと閉じられない、低舌位※になるといったリスクもあります。
歯が生え揃ってくる2歳を目安におしゃぶりを卒業できるのが理想です。

※低舌位:舌の位置が正常な位置ではなく、低い位置にあること。低舌位になると、口呼吸になったり、滑舌が悪くなったりする原因になります。

参考資料:日本小児歯科学会

おしゃぶりは使わせない方がいい?

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「おしゃぶりが癖になるのが心配だから、そもそも使わせない方がいいのかな?」と悩んでいる方もいると思います。しかし、長時間使わず、外出の時だけ・スムーズに眠るための導入道具として利用するくらいなら癖になりにくいでしょう。
おしゃぶりに対して否定的な考えを持つ方もいますが、上手く利用することで、次のような効果も期待できますよ。

赤ちゃんの気持ちを落ち着かせる

赤ちゃんは、眠たい、お腹がすいた、抱っこされたいなどを言葉ではなく、泣いて知らせます。自分の気持ちを言葉で伝えることができない赤ちゃんは、もどかしくて不安になる時もあります。
そんな赤ちゃんにとって吸うことは、お母さんのお腹の中にいる時からやっていた自然な行動。おしゃぶりは赤ちゃんの吸いたい欲求を満たして、不安な気持ちを落ち着かせてくれます。

眠りにつきやすくなる

大人でも眠たいけど寝られない時がありますよね。赤ちゃんも同じで、眠たいけどなんだか眠れない…という時があるのです。赤ちゃんが指を吸いながら寝てしまうのは、吸うことで安心してリラックスできるからと言われています。
おしゃぶりには、赤ちゃんをリラックスさせる効果があり、寝つきが良くなります。

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