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一目でおしゃれな雰囲気がある螺旋階段。階段を上り下りするときのリズミカルな動きや階段の形に憧れを持っている方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、「螺旋階段を間取りに取り入れるのは難しいのでは?」とイメージしている方もいると思います。実は螺旋階段はコンパクトな階段スペースを叶えてくれる優れもの。限られた間取りスペースで配置に悩んでいる場合、コンパクトさを発揮してくれることも少なくありません。
今回は、螺旋階段を取り入れることのメリット・デメリットや、おしゃれに取り入れる際のポイント、デザインに優れた実例などをたっぷりとご紹介します。ぜひご自身の住まいづくりに役立ててください。
プロが教える!憧れの螺旋階段を実現するポイント
螺旋階段とは?
螺旋階段とは、柱を中心にして渦巻状に曲線を描き作られている階段です。全体の形はきれいな円形になっていることが多いですが、楕円のように変形した円形の螺旋階段もあります。一定の円形スペースがあれば階段が作れるため、箱型のスペースが必要な一般的な階段よりも省スペースとしてのメリットがあります。
螺旋階段は、どちらかというと美術館やホテルなど公共や商業建築物で目にする機会が多いイメージではないでしょうか。実は螺旋階段の歴史は意外と古く日本でも明治、大正時代にはすでに取り入れられていました。
デザインとしての要素もある螺旋階段は、美術館や博物館などアートに関係する建築物で好まれている傾向があります。かの有名なヴェルサイユ宮殿にも上階まで連続して続く美しい螺旋階段があります。その美しさにカメラを向ける方も多いと聞きます。
螺旋階段は、その形状がデザインとして目を惹きますから、住宅に取り入れるときは空間全体として違和感がないように住宅スタイルや色調、大きさなどバランスを図ることが大切です。
改めて螺旋階段のメリット / デメリットを整理します
住まいの中に螺旋階段を取り入れると、手軽におしゃれな印象を与える空間になることが大きなメリットのひとつでしょう。螺旋階段そのものにデザイン性がありますので、来訪者にもパッと目を惹く効果があります。
螺旋階段を通して、上階から階下に光を取り入れられることもポイントです。1階の日当たりがあまり良くない環境でも上階から光を取り込み、明るさを確保できます。螺旋状という形は階段の省スペース化に貢献します。直階段でも折り返し階段でも意外とスペースが必要なものですが、円を描くように階段を配置できるためコンパクトに納めることができるのです。
一方、円形に連続した階段が続くため上り下りの動作には慣れが必要です。スケルトン構造の階段デザインも多いですから、子供が小さい家庭では落下防止などの対策も大事です。階段幅にゆとりを持たせたり、段数を多くして緩やかな歩幅で上り下りができたり、機能的に使える工夫も検討しておきたいですね。
螺旋階段をおしゃれに実現するポイント
ポイント1 螺旋階段は配置しだいで印象が変わる
螺旋階段は存在があるだけに、配置によっては目立ちすぎるケースもあります。もちろん、デザインアクセントとして目立たせたいという意図で配置する場合は良いですが、空間の大きさに対して螺旋階段が大きく感じるなどバランスが取れていないと、螺旋階段に違和感を覚えてしまうことも。間取りを考える際には、階段のボリューム感、空間の中での見晴らしなどを事前にパースでシミュレーションしておくとよいでしょう。
ポイント2 階段デザインは空間と統一感を持たせる
螺旋階段のデザインは、住空間スタイルと統一感を持たせましょう。モダン系ならスチール素材でクールな階段デザインにしたり、アンティーク系なら踏み板や手すりを木質にしたり、アイアンの唐草モチーフの手すりにしたり、内部空間とデザインを合わせることで、螺旋階段のボリューム感と上手に調和してくれます。失敗しない取り入れ方としては最もスタンダードな方法です。
ポイント3 階段として使いやすい形状
階段としてもしっかり機能する螺旋階段にすることは、暮らし方に影響する部分ですので重要なポイントです。おしゃれな感じに惹かれて取り入れるとしても、生活の中で使いにくくなってしまっては、せっかくのおしゃれな階段がもったいないことです。
上り下りの動作が自然にできる寸法になっているか、手すりの形状は安全な造りになっているかなど、機能面でもチェックしておきましょう。
後悔したくない!気になる情報も事前に検討しておきましょう
螺旋階段を取り入れる場合の費用相場は?
螺旋階段には、はじめから規定の寸法で組み立てる既製品と、現場の寸法に合わせて製作するオーダー品があります。また、素材では木製のほか、スチールなどが主流です。一般的な天井高の空間なら既製品の組み合わせで対応できることが多いですが、オーダー製作することも珍しくありません。
1階と2階の間で使うスタンダードな場合、既製品を組み立てて施工するなら約50~80万円、オーダー製作ならは約60~100万円ほどが目安になるでしょう。デザインによっては100万円を超えることもあります。一般的な内装階段よりは割高であるといえます。
こんなケースに気をつけろ!失敗しがちなパターン紹介
デザイン性の高い螺旋階段は、単体でも十分におしゃれな雰囲気を演出できますが、デザインを優先しすぎることにより、階段としての基本的な機能として使いにくくなってしまうのは注意しなければなりません。
円を描きながらつくられている螺旋階段は、踏み板部分が内側と外側で踏み板が変則的な形になります。場所によっては足が少ししか乗らない部分もありますので、体を支える手すり部分も空間が開きすぎないように使い勝手をしっかりと検討しましょう。
とはいえ、スケルトン階段のデザイン性は魅力的でもあります。子供が小さいうちはネットを張るなど成長にあわせて、または暮らしに慣れるまで対策をすることもおすすめです。
住宅のプロは知っている。螺旋階段を実現するときにまず検討するメーカー
ピラミッド
ピラミッドはスタンダードなスチール製の螺旋階段や鋳鉄製のアンティークな螺旋階段などさまざまな階段を取り扱うメーカーです。バリエーションの豊富さは専門メーカーならではです。
ビビットなイタリアカラーを取り入れた「STEEL COLOR(スチールカラー)」はグリーンやレッド、イエロー、ブルー、ブラックなど5色展開でポップなスタイルによく似あいます。
屋外用の螺旋階段にはダブル塗装仕上げの「SKY030」がおすすめ。屋外では錆びやすい環境となるため、耐久性のある塗装仕上げでメンテナンスの手間が少なく永く使えます。屋外では耐久性は重要ポイントです。
主な商品と価格:
・STEEL COLOR 価格 要見積り
・SLIM 価格 88万円~
・SEMI RING 価格 74万円~
・鋳鉄製らせんシリーズ 価格 192万円~
カツデンアーキテック
カツデンアーキテックは、スチール階段を得意とする住まいの設備メーカーです。螺旋階段のほかに、スチール製のスケルトン直階段も取り扱います。デザイン性に優れているのが特徴で、こだわりのあるハイグレードな建築物にもよく使われています。落ち着きのあるシックなデザイン住宅に似合う階段です。
屋内用の螺旋階段では、「Modelia(モデリア)」というシースルー螺旋階段と、「WAVES spiral(ウェーブススパイラル)」というおりがみ螺旋階段があります。
モデリアは踏み板が一枚一枚セットしてあるタイプで、ウェーブススパイラルは一枚の鉄板が折り紙のように段々に折られているタイプです。どちらもデザイン性が高く素敵な佇まいです。
スチールカラーは10色、踏み板の木部カラーは5色ありますので、さまざまな組み合わせから選ぶことができますね。
屋外用では「KDspiral(KDスパイラル)」シリーズがあります。手すりの側面はパンチングメタルやガラス、格子などを選ぶことができて、建物の外観にあわせて滑らかな曲線の階段を製作できます。
主な商品と価格:
・Modelia 価格 126万円~
・WAVES spiral 価格 112万円~
・KDspiral 価格 95万円~