後遺障害認定の異議申し立てとは?知るべき7つのポイント

後遺障害認定の異議申し立てとは?知るべき7つのポイント

後遺障害等級認定結果に納得できない場合には、異議申し立てをしましょう。

交通事故被害者の方が症状固定を迎えて、症状が残ったまま治療が終了すると、後遺障害等級認定が行われますが、必ずしも残存している症状に対して適切な後遺障害等級が認定されるとは限りません。

そのような場合には、認定結果に対する不服を申し立てることができるということをご存知でしょうか。

今回は、後遺障害等級認定に対する異議申立てなどについてご説明します。

交通事故の後遺障害については以下の関連記事もご覧ください。

1、後遺障害の異議申し立てについて|一度後遺障害等級認定の結果が出たら絶対に覆らない?

(1)後遺障害等級認定の結が出たら覆らないか否か

交通事故により受傷し、後遺障害が残った場合、自賠責調査事務所の損害保険料率算出機構により、後遺障害等級の認定を受けることになります。

そして、1級から14級または非該当という等級認定結果に応じた補償を受けることになっています。

しかし、この後遺障害等級認定の結果は絶対に覆らないというわけではありません。

(2)覆す方法

①自賠責保険会社に対する異議申立て

損害保険料率算出機構から出された後遺障害等級の認定結果に納得がいかない場合、認定に対して異議申立てをすることができます。

異議申立ては、何度でもすることができ、被害者に対して不利になる変更はされません。

②自賠責保険・共済紛争処理機構に対する紛争処理の申請

自賠責保険・共済紛争処理機構という機関に対して紛争処理申請をすることもできます。紛争処理機構は、被害者保護を目的として設立された裁判外紛争処理機関(ADR)です。

こちらの紛争処理の申請は、一回しかすることができません。なお、被害者に対して不利になる変更はされません。

③訴訟

異議申立て等をしても納得する認定結果が得られない場合には、訴訟を通じて等級を争うことも考えられます。裁判所は、自賠責の後遺障害の認定結果に拘束されず、自ら後遺障害について判断を下すことができます。

訴訟では、個別・具体的な紛争処理を行い、被害者に有利な判断がされることもあれば、不利な判断をされることもあります。

2、後遺障害等級認定を受けるメリット

不幸にも交通事故により後遺症が残ってしまった場合、後遺障害等級認定を受ける可能性があります。

後遺障害等級認定を受けた場合には、入通院期間に応じて支払われる「傷害慰謝料」の他に、①後遺障害等級に応じて支払われる「後遺障害慰謝料」②労働能力の低下によって減らされた収入の補償として支払われる「逸失利益」の支払いを受けることができます。

後遺障害等級認定ごとの支払金額については、「交通事故に遭った際に後遺障害等級認定を受けるための手順」をご参照ください。

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