おいしいものがたくさんの実りの秋は、ワインの新酒が発売される季節。山梨県では、毎年11/3に、日本国有のぶどう品種「甲州」と「マスカット・ベーリーA」で造られた新酒ワイン「山梨ヌーボー」の解禁しており、秋は日本ワインを楽しむのにうってつけなんです。
今回、日本ワイン尽くしの大人の秋旅を満喫しようと、東京から約1時間半ほど車を走らせて訪れたのが、「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」。ワインの産地として名高い山梨県と長野県の県境に位置するこちらは、ワインに合う食事やブドウ畑の見学など、ワインにまつわるさまざまな体験ができる、国内屈指のワインリゾートです。
1日目/葡萄畑やディナーで堪能。五感で楽しむ優雅なワインタイム
夕食前のぜいたくなひととき。ワインが生まれる土地で味わう特別な1杯
「葡萄畑アペロ」の参加には別途料金がかかります。1名4000円。前日17:00までにWEBより要予約
到着して、まずは「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」から車で5分ほど、標高820mの丘の上にあるブドウ畑「小牧ヴィンヤード」へ。夕暮れ前の午後の時間にこちらで行われるのが、いつもとは違う視点でワインを楽しめると人気のプログラム「葡萄畑アペロ」です。
アペロとは、フランス語で夕食の前に軽食をいただきながらお酒を飲む時間のこと。このプログラムでは、八ヶ岳や南アルプス連峰を望むブドウ畑を見学しながら、その土地で育まれた2種類のワインとおつまみをいただく、特別なアペロを過ごすことができます。
ブドウ畑を案内してくれるのは、「小牧ヴィンヤード」のオーナーであり、日本ソムリエ協会認定シニアソムリエの小牧康伸さん。2005年にブドウの栽培を始め、現在、約1ヘクタールの広大な土地に約3500本のブドウの木が植えられています。自然な農法にこだわっているというブドウ栽培にまつわる話や、ワインの味わい方やテイスティグの仕方の話など、生産者とソムリエ、両方の目線からワインの知識を教えてくれるのが楽しいです。
畑を見学した後は、いよいよ赤・白ワインのテイスティングタイム! 「自然を感じながらワインを楽しんでほしい」という思いから、2種類のワインをぴったりの場所でふるまってくれます。まずはソービニヨン・ブラン種から作られた白ワイン「Prologue Blanc(プロローグ白)」を、畑の中に置かれたテーブルセットで。ブドウが実る畑の中でワインをいただくのは初めての体験でしたが、レストランのテラス席とはまた違う自然の中にいる開放感が本当に気持ちいい。「ワインはもっとも自然な飲み物なんです」という小牧さんの言葉通り、土の匂いや通り抜ける風を感じていると、そこで育つブドウの気持ちがわかるようです。
白ワインを体全体で味わったら、南アルプス連峰を望む英国製のサンルームに移動して、メルロー種を主体にした赤ワイン「Prologue Rouge(プロローグ赤)」を、地元産のチーズやフルーツ、パンといった特製のおつまみともに。コルクの栓を抜くと、うっとりするような甘くて華やかな香りがふわーっと部屋中に広がっていきます。ワインを片手に、移ろいゆく景色をただただぼんやりと眺める、なんとも贅沢な時間でした。
配信: OZmall