新型コロナウイルス変異株「ミュー株」、感染を防ぐ中和抗体の効果を大きく減少させる

新型コロナウイルス変異株「ミュー株」、感染を防ぐ中和抗体の効果を大きく減少させる

東京大学などの研究チームは、新型コロナウイルスの変異株「ミュー株」が、感染を防ぐ中和抗体の効果を大きく減少させることを明らかにしました。この発表について上医師に伺います。

上昌広 医師

監修医師:
上 昌広(医師)

東京大学医学部卒業。東京大学大学院修了。その後、虎の門病院や国立がん研究センターにて臨床・研究に従事。2010年より東京大学医科学研究所特任教授、2016年より特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所理事長を務める。著書は「復興は現場から動き出す(東洋経済新報社)」「日本の医療格差は9倍医療不足の真実(光文社新書)」「病院は東京から破綻する(朝日新聞出版)」「ヤバい医学部(日本評論社)」「日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか(毎日新聞出版)」。

今回の発表内容とは?

今回、発表された内容について教えてください。

上先生

この研究は東京大学医科学研究所の佐藤佳准教授らのグループによりアメリカの医学雑誌、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで発表されたものです。

グループでは、新型コロナウイルスの変異株であるミュー株の特徴を研究室で再現して、ファイザー製のワクチンを接種した人の血液に含まれる抗体がどれだけ反応するかを実験したそうです。

その結果、ミュー株のウイルスの働きを抑えるのに必要な抗体の量は従来のウイルスに比べ9.1倍多くなっていて、抗体の働きが低下していることが分かりました。

変異株「ミュー」とは?

変異株「ミュー」について教えてください。

上先生

ミュー株は、2021年1月に南米のコロンビアで初めて確認されて以降、南米やヨーロッパで感染が確認されたもので、WHOは「注目すべき変異株」に分類しています。

日本では、検疫で2例検出されています。特にコロンビアとエクアドルで増加傾向にあるとのことです。

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