冬もエアコンでOK?暖房の電気代を節約するコツ

冬もエアコンでOK?暖房の電気代を節約するコツ

エアコン以外の暖房器具との比較

(画像出典)PIXTA

続いて、エアコンとそれ以外の暖房器具では、電気代がどのくらい変わるか見ていきましょう。今回エアコンと比較する暖房器具は、以下のとおりです。

  • ファンヒーター
  • ストーブ
  • オイルヒーター
  • 床暖房
  • こたつ

ファンヒーター(ガス・石油・電気)

ファンヒーターにはガス、石油、電気の3種類があります。それぞれ以下のメーカーの製品で、エアコンとの電気代を比較してみましょう。

  • 三菱電機:エアコン「霧ヶ峰」シリーズ(~6畳用)
  • リンナイ:ガスファンヒーター「スタンダードシリーズ」(~15畳用)
  • コロナ:石油ファンヒーター「SRシリーズ」(~9畳用)
  • ダイニチ:セラミックファンヒーター「EFシリーズ」(~6畳用)
型番 消費電力(kWh) 1時間の電気代(円) 24時間の電気代(円)
エアコン(MSZ-X2221) 0.47kWh 12.69円 304.56円
ガスファンヒーター(RC-U5801E) 0.017kWh 0.459円 11.016円(ガス代別途)
石油ファンヒーター(FH-SR3321Y) 0.011~0.21kWh 0.297~5.67円 7.128~136.08円(灯油代別途)
電気ファンヒーター(EF-1200F) 0.67~1.2kWh 18.09~32.4円 434.16~777.6円

※電気代は従量単価27円/kwhで計算

上記の表を見ると、電気ファンヒーターの電気代が最も高いことが分かります。一方、最も電気代が安いのは石油とガスのファンヒーターとなりました。

石油とガスのファンヒーターはエアコンの半分から3分の1以下の電気代で済むため、非常に経済的です。ただし、ガス代や灯油代は別途かかりますので、燃料代を含めた合計で比較しましょう。

ストーブ(ガス・石油・電気)

ストーブもファンヒーターと同様、ガス、石油、電気の3種類があります。中でも石油ストーブは電源不要で、電池のみで稼働する商品があるため、電気代はかかりません。

今回はガスと電気ストーブを、エアコンの電気代を比較してみましょう。

  • 三菱電機:エアコン「霧ヶ峰」シリーズ(~6畳用)
  • エスケイジャパン:電気ストーブ「SKJ-SH85H」
  • 大阪ガス:ガスストーブ「140-0003型」
型番 消費電力(kWh) 1時間の電気代(円) 24時間の電気代(円)
エアコン(MSZ-X2221) 0.47kWh 12.69円 304.56円
ガスストーブ(140-0003型) 0.025~0.044kWh 0.675~1.188円 16.2~28.512円(ガス代別途)
電気ストーブ(SKJ-SH85H) 1.0kWh 18円 648円
石油ストーブ 0kWh 0円 0円(灯油代別途)

※電気代は従量単価27円/kwhで計算

最も電気代が安く抑えられるのは、ガスストーブという結果になりました。電気ストーブは、エアコンよりも電気代が高くなることが分かります。

オイルヒーター

乾燥させず、快適に部屋を暖められることで人気のオイルヒーター。

電気代はどうでしょうか。以下の商品の電気代を比較してみます。

  • 三菱電機:エアコン「霧ヶ峰」シリーズ(~6畳用)
  • デロンギ:オイルヒーター「MDHU09-BK」(6~8畳用)
型番 消費電力(kWh) 1時間の電気代(円) 24時間の電気代(円)
エアコン(MSZ-X2221) 0.47kWh 12.69円 304.56円
オイルヒーター(MDHU09-BK) 0.9kWh 24.3円 583.2円

※電気代は従量単価27円/kwhで計算

オイルヒーターよりも、エアコンの方がお得であることが分かります。1日付けっぱなしにしておいた場合、約280円もの電気代の差が生まれています。

床暖房

エアコンと床暖房を比較してみましょう。床暖房は、パナソニックの「フリーほっと」10常用の消費電力を元に電気代を算出しました。

型番 消費電力(kWh) 1時間の電気代(円) 24時間の電気代(円)
エアコン(MSZ-X2221) 0.47kWh 12.69円 304.56円
床暖房(フリーほっと) 0.9kWh 66.3円 1592.7円

※電気代は従量単価27円/kwhで計算

上記の表のとおり、床暖房はエアコンよりもかなり多くの電力を消費することが分かります。床暖房の電気代の高さを気にする必要がない自家発電ができるオール電化住宅におすすめの選択肢です。

こたつ 

エアコンとこたつを比較してみましょう。こたつは、ニトリのリビングこたつ「バリエR」シリーズを参考にしました。それぞれの電気代は、以下のとおりです。

型番 消費電力(kWh) 1時間の電気代(円) 24時間の電気代(円)
エアコン(MSZ-X2221) 0.47kWh 12.69円 304.56円
こたつ(バリエR 150 MBR) 0.05~0.17kWh 1.4~4.8円 33.6~115.2円

※電気代は従量単価27円/kwhで計算

こたつの方が、圧倒的に電気代を節約できることが分かります。こたつは広範囲を暖められるわけではありませんが、足が寒いときや一ヶ所でくつろいでいるときの暖房器具としては最適です。

エアコンをできるだけ使わず、こたつを積極的に使った方が電気代を節約できるでしょう。なおこたつだけでなく、ホットカーペットも同様にエアコンより電気代の安い暖房器具です。

こたつがない家や、テーブル式の家ではホットカーペットを活用するのもおすすめです。

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室外機の置き場所やクリーニングも重要

(画像出典)PIXTA

暖房の熱効率を高めるには、室外機の置き場所や日々のメンテナンスも非常に重要です。たとえば室外機が埋もれていたりフィルターが目詰まりしたりしていると、暖房の効きが悪くなってしまいます。

買った当初のパワーを維持するためにも、以下のポイントに気を付けましょう。

  • 室外機の 周囲には物を置かない
  • エアコンクリーニングは月に平均1~2回が目安

室外機の置き場所 | 周囲に物を置かない

室外機は、室内と外の空気をやり取りするための機械です。そのため、正面は風の吹き出し口になっており、背面や側面に風の吸い込み口があります。この入り口と出口をふさがないように、設置することがポイントです。

たとえば、室外機の正面に物干しやダストボックス、プランターなどを置いている場合は、少しはなれた場所へどかしましょう。物が邪魔になると風がうまく出ていけなくなり、余計な電力を消費してしまいます。

背面や側面も同様です。室外機の周囲は、がらんとしているのがベスト。なお冬で雪が積もっている場合は、周囲を除雪しましょう。

エアコンクリーニング | 月に平均1~2回が目安

エアコンのクリーニング(掃除)は、月に1~2回を目安に行ないましょう。具体的には以下のとおりです。

  • エアコン本体や室外機に積もったホコリなどをよく絞った雑巾で拭き取る
  • フィルターを水洗いし、目詰まりを取る
  • 室外機の排水管が詰まっていないか確認する
  • 室外機の送風口などの目詰まりを取る

エアコンの自動お掃除機能を使うだけでなく、月に1回はこうした手作業でのクリーニングが必要です。こまめに掃除することで頑固な汚れや詰まりが発生することを防ぎ、常にエアコンが省エネで稼働できます。

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