ほうれん草は茹でてから冷凍がおすすめ!冷凍するときのコツと手順

ほうれん草は茹でてから冷凍がおすすめ!冷凍するときのコツと手順

日持ちしにくいほうれん草は、気づくと冷蔵庫の中でしなびてしまったり、変色してしまったりすることも。ほうれん草を長期保存したいなら冷凍がおすすめです。この記事では、ほうれん草を上手に冷凍保存するコツと手順を解説します。

ほうれん草は冷凍保存がおすすめ!鮮度を保って冷凍するコツ

ほうれん草は比較的足がはやい食材です。たとえば常温保存だと2日ほど、冷蔵保存だと1週間ほどしか鮮度を保つことができません。

購入当初にできるだけ近い状態で長持ちさせるためには、冷凍保存が最も適しています。鮮度を保って冷凍するには、次のポイントを守ることが大切です。

購入したらはやめに冷凍する

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ほうれん草は緑黄色野菜のひとつで、ビタミンなどの栄養成分を豊富に含む食材です。ほうれん草は収穫直後から日ごとに品質が落ちていき、品質の劣化とともに栄養価も低下してしまいます。購入したらすぐに冷凍保存しましょう。

栄養を効率的に摂るなら茹でてから冷凍する

ほうれん草は茹でてから冷凍すると、酵素の働きがストップすることにより、ビタミンなどの栄養素の損失が軽減することが知られています。市販の冷凍ほうれん草もこの性質を利用して、ブランチングと呼ばれる加熱処理が行われるのが一般的です。そのため購入当初の栄養をできるだけ保ちながら保存するには、事前に茹でてから冷凍するのがおすすめです。

反対にほうれん草を生のまま冷凍した場合、調理に使う前にアク抜きをする手間がかかってしまいます。ほうれん草を食べやすくし、アクの成分である「シュウ酸」の摂りすぎを防ぐためには欠かせない下処理です。

参照:
辻村卓,荒井京子,小松原晴美,笠井孝正(1997).「冷凍あるいは凍結乾燥処理した野菜・果実中のビタミン含有量に及ぼす通年貯蔵の影響」『日本食品保蔵科学会誌』23(1) 35-40, 農研機構「青果物の鮮度に関する収穫後生理学」

ほうれん草の冷凍保存方法

ほうれん草の冷凍方法について、茹でてから冷凍する場合、生のまま冷凍する場合の2パターンにわけて紹介します。

茹でてから冷凍保存する場合【保存期間:約1ヶ月】

ほうれん草の色を保ち、できるだけ風味よく保存するには、基本的に茹でてから冷凍するのがおすすめです。また事前に茹でておくことで、使うときにアク抜きをする必要がなくなり、料理の時短につながります。

1. ほうれん草を洗う

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ほうれん草は根元の先端を切り落とし、十字(細い場合は一文字)の切り込みを入れたら、根元部分を流水で洗い流しましょう。葉先は水をためたボウルの中で、振り洗いをします。

2. 鍋にお湯を沸かし、塩を加える。沸騰させている間に、ボウルに水を用意する

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約2リットルのお湯に対し大さじ1/2の塩を入れます。また茹であがったほうれん草をすぐに冷やせるよう、お湯を沸かしている間にボウルに水を用意しておきましょう。

3. ほうれん草をかために茹で、冷水で冷やす

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ほうれん草の茹で時間は1分半~2分半ほど。茹ですぎないようにしましょう。

まずはほうれん草の根元から鍋に入れ30秒~1分茹でます。その後、葉先まで沈めてさらに1分~2分茹でましょう。鍋から取り出したほうれん草はボウルに移し、水でしっかりと冷やします。

4. 水気を絞り、使いやすい長さに切る

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冷めたら水気をしっかりと絞り、3~4cmほどの使いやすい長さに切ります。

5. ラップで小分けに包み、金属トレイの上にのせて一旦冷凍庫で凍らせる

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1食分ずつラップで包んだら、金属トレイの上で急速冷凍させます。

6. ほうれん草が凍ったら、冷凍用保存袋に移し替えて冷凍庫に入れる

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冷凍庫のにおい移りを防止するため、ほうれん草が凍ったらラップに包んだまま冷凍用保存袋に移し替えましょう。

解凍方法

味噌汁や炒め物に使うときは凍ったまま加熱調理しましょう。和え物やお浸しなどに使いたいときは自然解凍ではなく電子レンジで加熱解凍すると、ビタミンCの損失を抑えることができるのでおすすめです(※)。

※参考:井上 瑞穂,高橋 亜由美,久保加織 「ホウレンソウ中のビタミンC量の冷凍および解凍による変化」

生のまま冷凍保存する場合【保存期間:約1ヶ月】

茹でてから冷凍したものに比べ、保存中に色味が変化しやすかったり、解凍後の食感が落ちやすかったりするデメリットがありますが、生のまま保存することも可能です。

お湯を沸かしたり、茹でたりする手間が省けるため、下ごしらえする時間がないときにはこちらの方法を活用してみてください。

1. 全体を丁寧に洗い、食べやすい長さに切る

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2. キッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取ってから冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫に入れる

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およそ1ヶ月持つといわれますが、おいしく食べるためにもできるだけはやく調理に使うように心がけましょう。

解凍方法

凍ったまま調理に使います。生のほうれん草にはシュウ酸が含まれるため、かならずアク抜きしてから食べるようにしましょう。

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