人気レシピのヒントはInstagramに寄せられるメッセージの中に Yuuさんインタビュー【後編】

人気レシピのヒントはInstagramに寄せられるメッセージの中に Yuuさんインタビュー【後編】

日々の料理や食を楽しみながら、ブログ、Instagram、Twitterで活躍するフーディストのみなさんの活動を称える「フーディストアワード」。今年の総合グランプリはYuuさんが受賞されました。そんなYuuさんに、フーディストノート編集長の久永千恵がスペシャルインタビュー。後編では、レシピのヒントが見つかる意外な場所や、読者の方への思いなどをお話いただきました。

※インタビューはリモートにて行いました

1日に1つ、「これって必要なのかな」ということを考える

――Yuuさんのレシピといえば、レシピ名も目を引くキャッチーなものばかりで注目しています

「最初に大体こういう感じと決めてブログの文章を書き始めるのですが、レシピの内容がもれなく盛りこまれているか、読み返してはいつも悩みますね 。 今はSNSでレシピを発信されている方が多いので、これおいしそう、楽しそうと思ってもらえる表現ができるよう、日々アンテナを張っています。たとえば、コンビニのお菓子コーナーは勉強になることが多いんですよ。『うまいこと言うなあ』』と、つい立ち止まってしまうようなフレーズを見かけたら、メモしておいて後々、ヒントにすることもあります」

Yuuさんインタビュー【後編】2

――普段の暮らしの中にも、いろいろな気づきってありますよね

「それは、レシピを考えるうえでも言えることですね。私は日々のルーティンとして、料理で当たり前にやっているものの『これって必要なのかな』『これって面倒だけどどうにかならないかな』ということを1日1つ、考えるようにしているんです。そうしてその自分なりの解決策を考え、レシピに反映してみる。これは毎日こだわってやり続けるようにしています。 たとえば、ハンバーグを作ろうとすると手はベタベタになるし、終わったら洗い物はたくさんあるし、時間のない平日に作るにはちょっと考えちゃいますよね。これをどうにかならないかなと考えて、ひき肉を混ぜるのにヘラを使い、そもそもボウルではなくハンバーグを焼くフライパンでたねを混ぜて作ってみたんです。それでも、ちゃんとおいしいハンバーグが焼けるんですよ。

Yuuさんインタビュー【後編】3

あとは、パックのまま冷凍庫に放り込んであった特売のぶりを見つけたので 、それを冷凍のままフライパンに放り込んで。そうしたらいい感じの照り焼きになったので、これもレシピになりそうだなって」

――すぐ使わないお肉やお魚は、下味冷凍しておくのがいいかなと思いつつ私もパックのまま冷凍しちゃってます 笑

「みなさん毎日忙しく頑張っている中で、お悩み解決というか、全部やらなくてもこういう良い方法があるよ、こうやってもおいしくできるよ、というレシピをお伝えできればいいなと思っています」

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ヒントはInstagramに寄せられるメッセージの中に

Yuuさんインタビュー【後編】4

――そういったアイデアを発信される中で、読者みなさんの反応はいかがですか?

「今は、ブログではなくInstagramにコメントをいただくようにしています。とくに、アイデア段階のものをよくInstagramのストーリーズにアップするんですが、『これはどうやってやるんですか?』とか『くわしく知りたいです』というメッセージを多くいただいたものは、実際にレシピにすることが多いですね。

Instagramにアップしたレシピにも、野菜が嫌いなお子さんが食べてくれた、普段何も言わない旦那さんがおいしいと言ってくれたなどお礼のメッセージをよくいただくので、そんなときは、誰かの役に立てて良かった、やっていて良かったなと思いますね」

――反響がリアルタイムでご自身に直接届くのは、SNSやブログならではですね

Yuuさんインタビュー【後編】5

「みなさんの反応の強さでその時々の人気レシピの傾向がつかめたり、いただいたコメントをもとにここは良かったんだ、ここはブラッシュアップしよう、と自分のストックにもなったり。企業さんとお仕事させていただくときも、『今はこんな声が多いので、こういうレシピでいきましょう』と提案もしやすくなるんですよ。実際にそれを元にレシピが変わったケースもよくあります。

――それは説得力が増しますよね。企業さんともたくさんお仕事されていると思いますが、その際に心がけていることは?

「企業さんにも満足していただかないといけませんし、かといって読んでいる方にもメリットがあるように発信しなくては、みなさん離れていってしまいます。どちらにも寄りそうのが難しいですね。

あとは、自分が本当におすすめできるお仕事だけをお引き受けするようにしています。本当に気に入っていなかったら生きた文章は書けませんし、そういうのって見ている方に伝わると思うので。私のことを信頼いただいているフォロワーさんにも失礼にならないよう、自分が納得したうえで発信することを大事にしています」

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