3、職場において気をつけるべきこと
職場にも「3つの密」のリスクは様々あります。
以下は一例です。
ぜひ、皆さんの職場で話し合って、職場にふさわしい対応を実施してください。
(1)共通事項
マスクや手洗いの励行、間隔を空ける、大声を避ける、換気に注意する、消毒薬等の設置を行う、こんなことはすぐできるでしょう。
次のチラシなども職場に掲示しましょう。
【出典:首相官邸】
「新型コロナウイルス感染症に備えて~一人ひとりができる対策を知っておこう。~」
5. 感染症対策へのご協力をお願いします(チラシ)
(2)事務室、食堂、喫茶室等の対応
①事務室
レイアウトを変更する、換気をよくするなど、すぐできることがあるはずです。
鳥取県は、感染者が少ない県ですが、県庁では、職員の間に段ボールの仕切りをおいて、感染予防に努めておられます。
②食堂・喫茶室
食事は交代でとる、気を緩めて大声での長話等はお互いに注意しましょう。
外食もランチタイムラッシュを避けて、交代で出かけましょう。
③トイレ、給湯室、更衣室、バックヤード、エレベーター、廊下等
気が緩みがちな場所です。管理職の注意も行き届かないでしょう。
大声での長話を避けるなど、労働者一人一人が、お互いに注意を呼びかけましょう。
(3)喫煙所の廃止
喫煙所こそ、3つの密そのものです。
受動喫煙防止対策が義務付けられています。
廃止を検討せざるを得ないでしょう。
【参考】
厚生労働省:「受動喫煙対策」ポータルサイト
東京都:東京都受動喫煙防止条例ポータルサイト
4、業務において気をつけるべきこと
(1)会議、取引先訪問、出張を最小限に
対面でなければ話ができない、という発想はやめましょう。
対面の接触を極力少なくするのは、国家的な要請です。
オンライン会議システムは、非常に使いやすくなっています。
移動時間や費用の節約にもなります。
例えば、Google HangoutsやWebexです。
いわばテレビ電話です。
①会議
3つの密の代表です。
無駄な会議はやめる、会議時間を短くする、オンライン会議を活用する、すぐ取り組んでください。
②取引先訪問・出張
移動時の公共交通機関は3つの密です。
さらに、「せっかく来られたのだから」と、長話になったり、接待になったりしがちです。
オンライン会議をぜひ活用してください。
製造現場、工事現場等も、現場の担当者に、現場の映像をWEBカメラで送ってもらえば、遠く離れた場所でも、指示や打合せは可能なはずです。
このような柔軟な発想こそが、あなたの会社の未来を決めます。
(2)接待、歓送迎会、パーティー等の自粛の徹底
これも3つの密です。
これで感染したら、社会的な批判をすら招きかねません。
なお、アルコールは聴覚の働きを鈍らせ、声が大きくなり、飛沫感染のリスクを高めます。
アルコールを伴う場所は我慢しましょう。
経営者、管理者こそが、率先垂範し、若手社員の模範となってください。
(3)店舗系BtoCの業務で気をつけるべきこと
小売業・飲食業等、お客様と直接向き合う店舗営業等では、お客様を守りぬくこと、お客様と向き合う労働者をしっかりサポートすることが求められます。
国や地方自治体、業界団体等から様々な注意喚起がされています。
また、レジに透明垂れ幕を設置したり、レジの待ち列の床に立ち位置のマークを書く、混み合う時間帯を避けるようアナウンスするなど、各小売店で様々な工夫が既に行われています。
これらも、ぜひ参考にしてください。
①東京都の緊急事態措置による「適切な感染防止対策」
政府の緊急事態宣言を受けて、東京都で、一定の施設について、休止要請や協力依頼を行っています。
社会生活を維持する上で、必要な施設(医療、生活必需物資や食事提供施設等)についても、「適切な感染防止対策の協力要請」が行われています。
4月16日には、緊急事態宣言の対象が全都道府県に拡大され、記事の掲載時点では、宣言の解除が進められてはいますが、まだまだ油断できません。
各都道府県の指示や要請も、しっかり把握しておく必要があります。
東京都の「適切な感染防止対策」の一例は、次の通りです。
全国で参考にされるべきでしょう。
- (発熱者等の施設への入場防止)従業員・来店者のうち体調不良者等の出勤停止・入場制限
- (3つの密防止)店舗利用者の入場制限、行列を作らないための工夫や列間隔の確保(約2m間隔の確保)
- (飛沫感染・接触感染防止)従業員のマスク着用、手指の消毒、咳エチケット、手洗いの励行
- (移動時における感染の防止)時差出勤、テレワーク、出張の中止等
【出典】:新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都における緊急事態措置等
(「適切な感染防止対策」は末尾別表に掲載されています。)
②一般社団法人日本フードサービス協会「外食事業者の新型コロナウイルス感染症対策チェックリスト
一例は次のとおり。全体で26項目です。
非常にきめ細かく、実践的です。
外食産業以外の様々な業種でも、ぜひ参考にしてください。
<衛生管理関係>より
- 店舗のドアノブ、テーブル、イス、サラダバー、セルフドリンクコーナー等の設備の消毒、卓上の調味料・ポット、セルフサービスのトング等について、撤去が難しい場合は、こまめな消毒や用具の交換を行うなど、店舗内での接触感染防止を図る。
<人材管理>より
- 従業員が過度な心配や恐怖心を抱かないよう、また風評や誤解などに惑わされないよう、現状を的確に従業員に伝える方法を考えておく(従業員へのリスク・コミュニケーション)。
<渉外・広報>より
- 緊急連絡システムは、メインの通信機能に支障が生じた場合に備え、電話や電子メール等、複数の連絡方法を検討する。
配信: LEGAL MALL