海外相続についての5つの基礎知識|国内相続と異なる点とは

海外相続についての5つの基礎知識|国内相続と異なる点とは

海外相続は、国内での相続とどのような点で違うのでしょうか。

海外に住むことも当たり前になった現代。そんな時代だからこそ、相続が発生した際に、相続人や被相続人が海外に住んでいるということもあり得るでしょう。

そのような場合には、海外に住む相続人にはどのような形で相続がなされるのでしょうか?対策はなにをすればいいのか?

逆に、被相続人が海外に住んでいた場合には、どのような手続きが行われるのでしょう?

今回は、

  • 相続人の中に海外に住む人がいる場合の相続手続き
  • 被相続人が海外在住、相続資産が海外にある場合の相続手続き

について、解説していきます。ご参考になれば幸いです。

国際相続について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

1、海外相続について|海外に住んでいる相続人との遺産分割はどうすれば良いの?

相続人の中に、海外に住んでいる人がいる場合には、どのように遺産分割をすれば良いのでしょうか?

この場合、『海外に住んでいるから遺産分割協議には参加しなくてもよい』ということは一切なく、たとえ相続人が海外に住んでいようとも、遺産分割協議に参加してもらう必要があります。

距離が遠く、遺産分割協議には参加できず、海外に住むその相続人を除いた人たちのみで協議を行った場合、その遺産分割協議は無効なのです。注意しましょう。

2、海外の相続人が相続するための手続き

では、海外に相続人がいる場合には、どのような手続きをすればよいのでしょうか?

(1)必要な書類

まず、海外の相続人が必要となる書類は以下の2つです。

①印鑑証明に代わる署名証明

遺産分割協議書は本来、相続人全員の署名・捺印、そして、印鑑証明書の添付を行う必要があります。

しかし、台湾と韓国を除く日本以外の国では、そもそも印鑑証明書や住民票の制度が存在しません。

この問題に対しては、海外では印鑑証明ではなく、署名(サイン)がその役割を果たすため、印鑑証明に代わる署名証明を行うことで対応することができます。

  1. 居住地の日本領事館等の在外公館に出向き、遺産分割協議書にサインする
  2. その領事館等の在外公館より、『本人の自署に相違ない』旨の証明(署名証明)をもらう
  3. この署名証明を、遺産分割協議書に添付する

このような流れで手続きを行うことで、この署名証明が、日本における印鑑証明書と同じ公的な証明書類として取り扱われます。

②住民票に代わる在留証明

不動産を相続する場合には、法務局に対し、相続登記を行う必要があります。

この際、相続人の住民票が必要となるのですが、海外に住んでいる場合には、日本に本籍が残っていても海外の居住地までは記載されていません。

そのため、『在留証明書』という海外の住所を証明するための書類が必要となります。

この在留証明書は、

『現地の日本領事館に出向き、現住所にいつから居住しているのかを証明できる書類(パスポートや運転免許証など)を提示する』

ことで、取得することができます。

(2)海外に住む相続人にも相続税は発生する?

たとえ相続人が海外に居住していたとしても、

『被相続人が日本国籍を保有していれば』

日本の法律に基づき、税務署に対して相続税の申告を行うことが必要です(基礎控除額以上の財産があれば)。

相続税の詳しい仕組みや、その金額を計算するための方法については、こちらの記事も併せてご覧ください。

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