フォローアップミルクは何のため?用途と注意点|管理栄養士執筆

フォローアップミルクは何のため?用途と注意点|管理栄養士執筆

粉ミルクと並んで販売されている「フォローアップミルク」。
パッケージや使い方も似ているようですが、違いはどこにあるのでしょうか?

フォローアップミルクの特徴と使い方のポイントを紹介します。

フォローアップミルクとは?

フォローアップミルクは、満9か月ごろから3歳くらいまで使える粉状のミルクで、粉ミルク(乳児用調製粉乳)と同様に、お湯などに溶かして使います。

9か月ごろからは料理などに使えるほか、満1歳を過ぎたころからは飲む用途にも使えます。

9か月以降の子どもたちが不足しやすい栄養素(特に鉄分)が強化されているのが特徴です。

生まれてすぐの赤ちゃんは、お母さんのおなかの中で蓄えた鉄分を持っていますが、生後6か月以降になると貯蔵していた鉄分が少なくなり、食事などから十分に鉄分が摂取できていないと鉄欠乏性貧血が起こりやすくなることが知られています。

粉ミルクでは必要な量の鉄が逆算して含まれていますが、母乳では鉄分が不足しやすく、離乳食などから鉄分を補給することが大事になってきます。

このときに、(母乳ではなく)牛乳の代用品として使われるのがフォローアップミルクです。

牛乳と比較して鉄分が多く含まれるため、離乳食や離乳完了後の食事からの鉄分摂取に役立ちます。

フォローアップミルクと粉ミルクはどう違うの?

同じ粉状のミルクであり、混同されることも多いフォローアップミルクと粉ミルク(乳児用調製粉乳)ですが、具体的にはどう違い、どう使い分けるのがよいのでしょうか?

■粉ミルク

粉ミルクは「母乳の代わり」として使われるものです。

基本的に母乳を模した成分構成になっており、新生児から1歳ごろまで使うことができます。

離乳食の割合が増えてくる時期までは粉ミルクだけで必要な栄養素が取れるようになっています。

■フォローアップミルク

フォローアップミルクは「牛乳の代わり」に使われるものです。

牛乳をベースに、牛乳では不足しやすい鉄分が添加されているのが特徴です。

そのため、牛乳と同様に9か月以降から料理に、1歳以降から飲用に使うことができます。

離乳食などの食事と併用することが前提であるため、鉄分等の補給には役立つものの、フォローアップミルクだけで必要な栄養素は取り切れません。

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