未来の孫にあげる物シリーズ
夫はもう義実家に住んでいないのだから、早く自分の物を処分すれば解決すると思っていたところ、新たな問題が浮上しました。突然義父に「もらってほしい」と言われたのは、30年以上前に夫が読んだ大型の絵本シリーズ。カラーボックス3段を占める量で、置く場所がないとお断りしたところ、「いつかできる孫のためにとっておいたのに」とのことでした。節句で飾る夫の兜も、孫にどうかとすすめられました。兜の本来の目的と、スペースの問題を考え、こちらもお断り。
また先日、義両親が30年以上前の鉛筆を持ち帰らせようとして夫が「いらない」と答えると、今度は小さな孫に「これいる? 」と確認し、無理やり渡してくる始末。きちんと断っても、懲りずに物を渡そうとする姿にさすがの夫もあきれ、その後、私たちが義実家に行く回数はどんどん減っていきました。
私が物を断る理由
物を断るよりも貰うほうが簡単だとは思います。義両親の気持ちも考慮し、一度は受け取ろうかと考えたこともありました。しかし、そうすると今後義両親が捨てられない物は、私たちに渡す流れが定着する可能性も……。
そして何より、義両親は「息子夫婦に良い物をあげた」という気持ちなのに対し、私たち夫婦は「いらないおさがりをもらってあげた」と、お互い「してあげた感」を持って接してしまい、ちぐはぐな関係になってしまう心配があります。さらに、本当はうれしくないのにうれしいふりをして受け取り、結局陰口を言うのはフェアではないと思い、今でも物を譲ると言われるたびに、丁重にお断りし続けています。
義両親とは、これからも仲良く平和に過ごせると思っていたのに、まさか物が原因でモヤモヤすることになり、会う頻度が減ってしまったのはとても残念でした。良かれと思って渡すのは、ときに相手を困らせてしまうこともあるということが、この経験から理解できたので、私も孫ができたら気をつけたいと思います。
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著者:今野彩花
自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
配信: ベビーカレンダー(パパママ)
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