最終回 東京・日本橋 「平和どぶろく兜町醸造所」 醸造家・田村浩貴さん、宿南俊貴さん
醸造担当の田村さん(一番右)は2013年入社の31歳、宿南さん(中央右)は2018年入社の27歳。若手を積極採用する「平和酒造」らしい、フレッシュなメンバーで運営していく。一番左は「平和酒造」社長の山本典正さん、中央左は店舗マネージャーの檀上絢子さん
日本酒「紀土」で知られる「平和酒造」が、東京・日本橋にバー併設のどぶろく醸造所をオープン。
「平和酒造」と言えば平均年齢31歳、伝統に革新性を融合した酒造りで業界を牽引する存在です。
となれば、こちらも最新設備が揃うハイスペックなものに? 驚くなかれ、醸造室は約4坪。
極狭空間に、麹室代わりのスチーム機能付きオーブンと冷蔵庫がぎゅっと詰め込まれ、発酵タンクは冷蔵庫内に並ぶ10?サイズのホーロー鍋!
左上/できたてのどぶろくは70mlで550円前後 右上/一度に醸造できるどぶろくは約7?と超少量。仕込みや設備の洗浄には、すべて和歌山の蔵から運んだ井戸水を使う 左下/店内奥には、醸造室をのぞける特等席も 右下/和歌山県特産の金山寺味噌や山椒を使ったフードや、鯖寿司などを提供
「手造り感がすごいですよね(笑)。でもお酒は元々農家の台所でこんな風に造られていたもの。日本酒文化の源流を感じてもらえたら」と話すのは、社長の山本典正さん。
曰く、ここはどぶろくの“ラボ”。通常の400 分の1という規模だからこそできる実験的な醸造に挑み、香り付けにホップを使ったり、小豆と一緒に仕込んだりしたユニークなどぶろくが次々登場。
郷土色豊かなフードを提供するバーでは、若き醸造家も自ら接客。飲んで食べて語って、日本の酒カルチャーを体感してみて。
「平和どぶろく兜町醸造所」で生まれたどぶろく
どぶろく各種
3000円前後(720ml)
毎度仕込み量が少ないため、レギュラー酒は設けず、その時々にあるどぶろくを限定販売。一期一会の味わいに出会えるのもここならでは!
平和どぶろく兜町醸造所
TEL.03-6264-9457
住所/東京都中央区日本橋兜町8-5
営業時間/13:00~22:00
定休日/無休
直売あり。醸造所内部の見学不可(一部イートインスペースより外からの見学は可能)
配信: OZmall