「朝に吐き気」を催す原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

「朝に吐き気」を催す原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

朝に吐き気がする時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?Medical DOC監修医が考えられる病気や何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

村上 友太 医師

監修医師:
村上 友太 医師(東京予防クリニック)

医師、医学博士。福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学講座助教として基礎・臨床研究、教育、臨床業務に従事した経験がある。現在、東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、神経内視鏡技術認定医。日本認知症学会、抗加齢医学会、日本内科学会などの各会員。

「朝の吐き気」で考えられる病気と対処法

前の日まで体調は良かったのに、朝からなぜか吐き気があって不安になる、こんな経験はありませんか。暴飲暴食したとか、家族の方にも似たような症状がある、というようなエピソードがあれば、原因は思い当たりますが、急な症状が出る場合には意外な病気が潜んでいる可能性もあります。様子を見ていい状態か、病院受診を急ぐ方がいい状態か、いろいろなパターン別に原因や対処法などを解説していきます。

朝の吐き気で考えられる原因と対処法

朝に吐き気を催してしまうことがあります。このような場合、逆流性食道炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などが疑われます。

逆流性食道炎

逆流性食道炎とは、胃酸の逆流が繰り返されることにより食道が荒れている状態です。主な症状は胸やけや吐き気です。逆流性食道炎に至らなくても、就寝直前にご飯を食べると、寝ている間に胃酸が逆流し、翌朝吐き気が出現することがあります。
内視鏡検査によって診断しますが、症状から明らかであれば薬を飲んで症状が改善するかどうかで判断する場合もあります。
治療はプロトンポンプ阻害薬などの薬を飲むことになりますが、予防のために食後30-60分は横にならないといった生活習慣の改善から取り組むことが大切です。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃潰瘍、十二指腸潰瘍とは、胃や十二指腸に穴(くぼみ)ができている状態です。重症になると胃の壁を貫通し、手術が必要になることもあります。
食事の前後で症状が改善したり、増悪(悪化)したりする場合は胃潰瘍・十二指腸潰瘍の可能性があります(胃潰瘍は食後に増悪(悪化)、十二指腸潰瘍は食後に改善)。主な原因はピロリ菌感染や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)ですが、ストレスなども要因になります。
治療はプロトンポンプ阻害薬の内服が基本となります。
症状がなかなか改善しない場合は、内科や消化器内科を受診してください。

朝の吐き気とめまいで考えられる原因と対処法

朝に吐き気だけではなくめまいの症状が現れることがあります。このような場合、脳梗塞(特に小脳梗塞)や良性発作性頭位めまい症などが疑われます。

脳梗塞

脳梗塞は、急な症状の出現が特徴的で、昨日の夜までは何ともなかったという場合は疑ってもいいかもしれません。高血圧、脂質異常、糖尿病などの生活習慣病がある場合は特に注意が必要です。小脳は、体のバランス感覚や運動機能の調節を行う部位ですが、小脳の障害を起こすことで平衡感覚が低下してめまいを起こし吐き気も出現するのが特徴です。脳神経外科や神経内科がある病院もしくは救急対応している病院を受診しましょう。緊急性が高い病気なのでなるべく早く受診することをお勧めします。

良性発作性頭位めまい症

良性発作性頭位めまい症は頻度の高い病気ですが、三半規管の中の耳石というものの位置が変化することで症状が出現します。めまいの持続時間は数分以内であることが多く、頭を動かしてから数秒遅れて症状が出ることが特徴的です。エプレイ法(エプリー法)という治療法もありますが、耳石の動きが落ち着くまで症状は改善せず悩まされる方も多いのが実際です。基本的に緊急性はありませんが、症状が改善しない場合には耳鼻咽喉科を受診しましょう。

朝の吐き気と下痢で考えられる原因と対処法

朝に吐き気だけではなく下痢の症状も見られることがあります。熱が出たり、体のだるさが出たりすることもあります。このような場合に考えられる主な原因には、胃腸炎などが疑われます。数日以内に生ものや生焼けのお肉を食べたエピソードがある場合には、原因の候補として考えておく必要があります。治療は、自然に治るのを待つしかなく、水分をしっかり補給することが重要です。中には、ノロウイルスなど感染力が強いものもありますので、家族の方は手洗いを特に意識しましょう。お近くの内科などを受診してください。

朝の吐き気と胃もたれ・胃のムカつきで考えられる原因と対処法

朝に吐き気だけではなく胃もたれ・胃のムカつきの症状が見られることがあります。このような場合、アルコールや脂っこい食事による影響が疑われます。前日夜の食事が十分消化できていない場合などは、翌朝吐き気や胃もたれが出現します。また、アルコールは分解されるとアセトアルデヒドという物質になりますが、これが体内に残っていると吐き気や倦怠感の原因となります。夜の暴飲暴食は控えるようにしましょう。

すぐに病院へ行くべき「朝の吐き気」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

朝の吐き気ととても強く急激な頭痛を伴う症状は、脳神経内科・脳神経外科へ

吐き気があって、さらに急激なとても強い頭痛が見られる場合は、脳出血やクモ膜下出血の可能性があります。特に、これまでに経験したことないような頭痛はくも膜下出血の特徴的な症状であるため、注意が必要です。緊急性が高い病気なので、脳神経外科や脳神経内科がある病院をすぐに受診するようにしましょう。

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