「卵巣出血」の原因と主な症状はご存知ですか?

「卵巣出血」の原因と主な症状はご存知ですか?

子供を作るうえで重要な体の一部である卵巣ですが、この卵巣から出血がみられる場合があります。

それが卵巣出血です。卵巣出血は病院に行かなくても済むような軽度のものから手術を受けなくてはならないような重度のものまでとその症状は様々です。

今回はそんな卵巣出血について解説していきます。原因や妊娠への影響、治療方法や予後などについても触れていくので同じ症状でお悩みの人はぜひ参考にしてみてください。

卵巣出血の症状と原因

卵巣出血の症状と原因

卵巣出血はどのような状態ですか?

卵巣出血には以下の2つがあります。

卵胞出血

出血性黄体のう胞

卵巣の中には卵胞という卵子を包む体細胞の集合体があります。卵胞は卵子の成長と排卵の役割を持つため妊娠をするうえで欠かせない存在です。その卵胞が破れて出血している状態を卵胞出血といい、出血性黄体のう胞は血液を含んだ黄体が破れることで出血することをいいます。

卵巣出血でみられる症状を教えてください。

主な症状として挙げられるのが出血と下腹部痛です。

持続的な痛みがあり、重症化すると下腹部痛の悪化・吐き気や下痢などの症状が出ることもあります。

子宮外妊娠と似た症状が出るため注意が必要です。

ショック状態になることがあると聞きます···。

出血量が多くなると血圧の低下と共にショック状態になることがあります。

このような状態になる前に出血や下腹部痛の症状が出たら速やかに病院へ行きましょう。

卵巣出血の原因を知りたいです。

卵巣出血の原因としては以下の3つに大別されます。

外因性

内因性

特発性

上から順番に説明していくと外因性の原因というのは、不妊治療を目的とした卵子の採取や卵巣の手術・子宮内膜症などの病気による影響といった外的刺激のことです。

内因性は血液凝固異常や抗凝固剤などの薬による影響といった体内からの刺激によるものをいいます。

最後に特発性ですが、特発性の原因には卵巣の機能やメカニズムが関わってきます。卵巣出血は外因性や内因性の原因がなくとも月経周期の中で誰でも起こる可能性のある症状です。中でも黄体期に起こる割合が非常に高く、90%を占めています。黄体期とは排卵期の直後の時期をいい、月経周期の終わりのことです。このときに出血性黄体のう胞という血液を含んだ黄体ができることがあります。この黄体が性行為などの外的刺激によって破裂した結果、卵巣出血となるのです。

このように、卵巣出血は女性であれば起こる確率の高い症状であるといえます。

年齢との関係はありますか?

卵子は年齢を重ねていくごとに誰しも必ず減っていくものです。2つある卵巣の中に卵子が1つも入っていない状態を閉経といいます。

前述したように卵巣出血は卵胞や黄体が破けることで起こる症状です。閉経を迎え、卵子の数が0になれば当然卵胞もなくなるため卵巣出血が起こることはありません。そこで、この閉経を迎える年齢とは何歳なのかが気になるところです。閉経を迎える年齢は個人差があり、40代で迎える人もいれば60代に入ってから迎える人もいます。

そのため、まだ閉経を迎えていない人は卵巣出血が起こる可能性が十分あると考えておいた方がよいでしょう。年齢との関係というよりは閉経をしているかいないかに関係しているといえます。

卵巣出血の検査と治療

卵巣出血の検査と治療

卵巣出血を疑ったらどのような検査をしますか?

卵巣出血を起こしたときに注意しておきたいことが子宮外妊娠の可能性です。子宮外妊娠とは、子宮内以外の場所に受精卵が着床してしまうことをいいます。

この子宮外妊娠の特徴が出血と下腹部痛であることから卵巣出血と類似しているため、症状だけでは正しく診断ができません。そこでまず行われるのが妊娠の検査です。妊娠の有無が分かれば卵巣出血と子宮外妊娠の判別も可能になります。

そのときに卵巣出血と診断された場合、エコーで血液が溜まっているかを検査してその血液を吸引すれば検査は完了です。

なぜ妊娠しているか確認するのですか?

前述したように子宮外妊娠と卵巣出血は症状がよく似ています。しかし、妊娠検査以降の検査と治療方法は全く異なるのです。

子宮外妊娠は処置や発見が遅れたことによる死亡例も少なくありません。そのため、早期発見・早期治療が求められます。

卵巣出血も大量出血の場合には命に関わりますが、どちらの症状であったにせよ正しい検査と処置を行うためにも妊娠の確認は必要なのです。

卵巣出血の治療方法を教えてください。

出血量によって治療方法は異なります。出血量が多くなければ自然治癒することが多いため経過観察となりますが、貧血を起こすことがあるためほとんどの場合が入院です。少量であれば1週間程度の入院ですみますが、この入院期間中に検査を定期的に行います。血液検査やエコー検査の中で出血量や貧血の状態を確認しての判断が必要です。出血量が多い場合には手術と止血が行われます。手術の方法として挙げられるのが以下の2つです。

開腹手術

腹腔鏡手術

開腹手術は名前の通り、腹部を開いて行う手術です。腹腔鏡手術の腹腔鏡とは内視鏡のことを指し、腹部の一部を切開して挿入した内視鏡での腹腔内の映像を見ながら手術を行う方法をいいます。止血にも2つの方法があり、それが以下の2つです。

電気メスなどによる焼灼止血

一部卵巣の切除

一部卵巣の切除の場合には今後の妊娠を希望するかどうかについての確認をしてから行います。

関連記事:

ピックアップ

「外反母趾」の症状・原因はご存知ですか?医師が監修!
「歯がきしむ」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!
【体験談】喉の違和感がことの始まり。胃全摘となった食道胃接合部がん
「ぶつけてないのにあざができる」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!