Kahler(ケーラー)の人気の秘密を探る。すべての人々に芸術を。大人可愛い花瓶と食器のデンマーク陶磁器ブランド

Kahler(ケーラー)の人気の秘密を探る。すべての人々に芸術を。大人可愛い花瓶と食器のデンマーク陶磁器ブランド

※本記事の家具・コーディネートなどの画像を確認したい場合は、Hello Interiorホームページにてご確認ください。

近年、家で過ごす時間が増えたことにより、室内をより快適にしたいと考えている方が増えている現代。「花のある生活」は、生命力ある草花がお部屋にあることで、生活に彩りやエネルギーを与えてくれますね。そんな「花のある生活」に憧れているけれど、どんな花瓶を買おうかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介する「ケーラー」は、「すべての人々に芸術を」という理念を掲げ、手頃な価格帯でおしゃれなアイテムを発信していることで人気の高いデンマークの陶磁器ブランドです。180年の歴史を持ちながらも、その時代のアーティストとコラボレーションを行うことで、時代にあったモダンデザインを提供し続けています。

シンプルだけどおしゃれな花瓶が欲しいと考えている方。花を活けなくてもオブジェみたいに飾って置ける花瓶が好きな方。色々な大きさの花瓶を探している方など、ぜひインテリアを彩るアイテム選びの参考にしてみてください。

ケーラー が何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く

ケーラーとは?

ケーラーのはじまりは、19世紀、ホルシュタイン公国出身の陶芸家「ハーマン・J・ケーラー」が、デンマークのネストベズに1839年、小さな陶器工房を開いたところからはじまります。ケーラーの大きな発展と、現在のようなデザイナーによる芸術性の高いアイテムの製造を行うようになったのは、次代の「ハーマン・A・ケーラー」の働きが、多く作用しています。

A・ケーラー氏は、父の元で学んだ後、ガラスブランドで有名なホルムガードのガラス工場で釉薬塗装を学び、その後ヨーロッパを巡りました。そうした経験と学びを多く積んだA・ケーラー氏は、1872年、弟・カールと共に工場を父から引き継ぎます。前工場が焼失すると、1875年に、新しい工場を設立。その工場で、A・ケーラー氏は釉薬の研究を開始します。

この研究で開発された釉薬こそ、A・ケーラー氏の功績の一つとして知られる、「ケーラーレッド」とも呼ばれる、ケーラーの代名詞である赤い光沢のある釉薬でした。また、A・ケーラー氏は、製品の研究・開発だけではなく、マーケティングにも力をいれていました。世界中の展示会に積極的に参加を行い、北欧だけではなくヨーロッパやアメリカなどにもケーラーの名を広めたのもA・ケーラー氏によるものです。A・ケーラー氏の精力的な活動と、熱心な芸術的デザインへのアプローチは、多くのアーティストをケーラーに招致するきっかけにもなりました。

最初にケーラーのデザイナーとなったのは、デンマークの画家「ハンス・アンデルセン・ブレンデキルデ」です。ブレンデキルデ氏は多くの画家や陶芸家に影響を与えた人物で、彼の友人のアーティストたちもまたのちにケーラーのデザインに参加することにます。1888年には陶芸家「カール・ハンセン・ライストラップ」がケーラーに入社し、アートディレクターを務めます。彼は、ケーラーレッドを使用した花瓶や水差しなどをデザインし、1888年の大北欧博覧会と、1889年のパリの万国博覧会にて好評を得ました。(画像は、ケーラーレッドを使用した花瓶(年代不詳))

1893年から生涯にかけてケーラーのデザイナーを務めた「スヴェン・ハンマースホイ」は、ケーラーのロゴである「HAK」もデザインしました。「HAK」はケーラーを大きく発展させた二代目「ハーマン・A・ケーラー」の頭文字であり、このロゴは現在でもケーラーの製品の底面に刻印されています。その他にも「イェンス・サースルンド」や「カイ・ニールセン」など、多くのアーティストの活躍と四代まで続くケーラー一族によってケーラーは発展していきました。

現在、ケーラー一族の手を離れたケーラーは、デンマークのローゼンダール社の傘下にてそのブランドを継続させています。創業以来変わらず、職人の手作業によって製品作りが行われており、ハンドペイントによる塗装が、製品一つ一つに愛嬌のある個性を持たせます。二代目の築いたケーラーの原型は現在でも息づいており、アーティストとのコラボレーションによる高いデザイン性と、そのデザインを支える職人の手によって守られ続けています。

参考:Kahler HP「about Kahler」(海外サイト)
https://www.rosendahl.com/en/intl/kahler/stories/about-kahler

参考:フリー百科事典ウィキペディア「Kähler Keramik」(海外サイト)
https://en.wikipedia.org/wiki/K%C3%A4hler_Keramik

ケーラーのスタイル

現在のケーラーのスタイルは、シンプルでありながら、エレガントな上品さのあるモダンスタイルのデザインが多く、そのデザインを支えるのはデンマークのデザイナーデュオ「バシェ & ベンディックス・ベッカー」や、「スティルレーベン」などの現代のデザイナーたちです。北欧の女性デザイナーの起用が多く、柔らかな曲線表現や可愛らしいフィギュアなど、北欧好きな日本人女性のハートを掴むアイテムを数多く生み出している印象を受けます。

ケーラーの代表作ともなっている「オマジオ」や「ハンマースホイ」シリーズなども、2000年以降に発表されたもので、180年以上続く歴史あるブランドでありながらも、時代に合わせてアイテムのデザインやラインナップを更新していることがわかります。北欧スタイルのインテリアにはもちろん、品の良い佇まいはフレンチモダンなどの上品なテイストのインテリアにもマッチするでしょう。

ケーラーの評判

老舗ブランドでありながら、現代的なデザインが魅力のケーラーですが、ここでは日本のユーザーに特に人気の高い「オマジオ」シリーズを実際に使用されている方の感想を参考に、その魅力について探っていきたいと思います。

人気シリーズのオマジオには、豊富なサイズとカラーラインナップで、インテリアに取り入れやすいのも魅力です。小さいサイズは一輪挿しに使用できるものから、大き物は枝物を活けたり、床に直置きして使えるようなサイズまで。絶妙に間隔の違うボーダーが、ポップになり過ぎず、大人っぽいモダンスタイルを演出するので、花を活けずに置いておくだけでもオブジェとしても活躍します。

サイズやカラーが豊富なので、同じオマジオシリーズで、サイズ違いや色違いで買い足すユーザーも多く、北欧モダン好きな方や、おしゃれな花瓶を探している方に人気の高いシリーズです。

ケーラー が好きな方におすすめブランド

dottir nordic design(ドティエ ノルディックデザイン)

2007年にデンマークで設立されたドティエは、可愛らしいフラワーベースやキャンドルホルダー、テーブルウェアなどのアイテムを取り扱う陶磁器ブランドです。アイスランド出身のデザイナー「トーラ・フィンドティェ」は、デンマーク芸術学校で学び、アイスランドと北欧を融合させた独自のデザインスタイルを作り出しています。

職人の手によって一つ一つのアイテムが作られており、個々に個性を感じさせます。ミニサイズのフラワーベースも豊富で、ストーリー性のあるアイテムや、彫刻を思わせる大胆な凹凸の造形など、美術品のような個性的なアイテムがお好きな方におすすめのブランドです。ケーラーのアイテムとも相性が良いので、組み合わせてコーディネートしてみてはいかがでしょう。

参考:dottir nordic design HP(海外サイト)
https://www.dottirnordicdesign.com/

LISA LARSON(リサ・ラーソン)

スウェーデン出身の陶芸家で世界的にも有名な「リサ・ラーソン」は、日本でも人気の高いデザイナーですね。「マイキー」という名の猫のキャラクターや、動物の陶器人形、テキスタイルデザインなどの彼女のデザインは、北欧ブーム以来日本でも高い人気を誇り続けています。

そんなラーソン氏のデザインしたフラワーベースも人気が高く、ドレスや洋服を模したフラワーベースや、動物を模したフラワーベースなど、置いておくだけでも可愛らしいアイテムが北欧好きのユーザーの間でも愛されています。ケーラーやドティエのアイテムと組み合わせてコーディネートしている方も多く、インテリアオブジェとしても使える可愛らしい雰囲気の花瓶が好きな方は、ケーラーやドティエとあわせて、ぜひチェックしてみてください。

参考:LISA LARSON HP
https://lisalarson.jp/

参考:TONKACHI STORE(リサ・ラーソン日本公式オンラインショップ)
https://shop.tonkachi.co.jp/lisalarson

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