モラハラ夫の母親には、どのような特徴があるのでしょうか?もし、夫のモラハラの原因が母親にある場合は、さらに子どもへも連鎖してしまう可能性があります。
モラハラ夫の特徴と、その母親の特徴を見極めた上で、子どもへの連鎖を断ち切るための対処法を考えた方がよいでしょう。
場合によっては離婚も視野に入れた方がよいかもしれません。
また、家庭内のモラハラで苦しんでいる方は、モラハラ夫の母親(義母)から夫に対して注意してほしいと考えることもあるでしょう。
しかし、モラハラ夫の母親に相談すると、かえって状況が悪化する可能性が高いので、要注意です。
今回は、
モラハラ夫の母親の特徴
夫の母親にモラハラを相談してはいけない理由
夫婦間のモラハラが子どもに及ぼす影響
などについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が分かりやすく解説していきます。
モラハラ夫と離婚する方法もご紹介しますので、夫や義母からのモラハラに苦しんでいる方のご参考となれば幸いです。
なお、モラハラの詳しい意味については、こちらの記事をご参照ください。
1、モラハラ夫の母親によくある特徴3選
まずは、モラハラ夫の母親によくある3つの特徴をご紹介します。
夫のモラハラが親子で連鎖したものであるかどうかを判断するための参考になさってください。
これから結婚を考えている方にとっても、彼氏の母親の特徴を見極めることで、彼氏が後にモラハラ夫になるかどうかの判断の参考になることでしょう。
(1)過保護で子どもを溺愛するタイプ
第一に挙げられるのは、過保護で子どもを溺愛するタイプの母親です。
子どもに対して愛情を注ぐのはよいのですが、甘やかすだけで必要なしつけができていません。
わがままをすべて受け入れてしまうため、子どもは自分が王様であるかのように思って育ってしまいます。
これでは、我慢ができない人間になってしまいますし、人間関係において何でも自分の思いどおりになると思ってしまうでしょう。
このようにして育てられた子どもは、結婚するときに、自分に尽くしてくれた母親のような存在を求める傾向が強くあります。
しかし、結婚相手は対等な他人であって母親ではないので、思いどおりにいかないことが多々あります。
そこで、妻を思いどおりにしようとして圧力をかけるようになると、モラハラ夫となってしまうと考えられます。
(2)過干渉で子どもに対して支配的なタイプ
過保護ではなく「過干渉」で、子どもを支配しようとするタイプの母親も、子どもをモラハラ夫にしてしまいやすい傾向にあります。
母親であれば我が子のことが心配で、何かにつけて手や口をだしたくなるのも当然のことかもしれません。しかし、度が過ぎると「過干渉」となってしまいます。
勉強のことや学校のこと、交友関係、食事や着替え、風呂、就寝時間や起床時間に至るまで、子どもが自分の思いどおりに行動しないと気が済まないのが、このタイプの母親です。
このようにして育った子どもは主体性が弱く、自分の考えで生活や人生を組み立てていくことができません。
その結果、かつて母親にされたように、今度は妻や子どもを支配しようとするモラハラ夫になってしまうでしょう。
また、過干渉で育てられた子どもの中には、自分の存在意義を見いだせないまま結婚する人もいて、妻を支配することで夫としての存在意義を見いだそうとするケースも少なくないようです。
(3)無関心で子どもに対する愛情が不足しているタイプ
子どもに手をかけすぎる母親だけでなく、逆に放置しすぎる母親も、子どもをモラハラ夫に育ててしまうことがあります。
誰でも幼少期には、母親からの強い愛情を求めるものです。
十分な愛情を注いでもらうことで承認欲求が満たされ、自我が育ち、一人前の大人へと成長していきます。
しかし、母親からの愛情が不足して放置されて育った子どもは承認欲求が満たされていないため、人から認められたいという欲求を必要以上に強く持ってしまう傾向にあります。
愛に飢えた状態といっても過言ではありません。
このような人が結婚すると、妻からの賞賛や愛情表現を過度に求めるようになりがちです。
通常の賞賛や愛情表現では気持ちが満たされず、不満を感じて妻を威圧するようになると、モラハラ夫となってしまいます。
結局のところ、子どもが健全に育つためには両親から適度な愛情を受けることが重要であるといえます。
愛情が強すぎたり、弱すぎたり、いびつな形で愛情を受けたりすると人格形成の面で異常をきたし、モラハラ人間となってしまう可能性があるといえるでしょう。
2、夫の母親にモラハラを相談してはいけない!その理由とは?
夫のモラハラに苦しんでいる人の中には、夫の母親(義母)に相談し、義母から夫に対して注意してもらいたいと考えている人もいることでしょう。
しかし、夫の母親にモラハラを相談することは、基本的にはおすすめできません。その理由は、以下の3つです。
(1)相談しても意味がない
第一に、モラハラ夫の母親に夫のモラハラを相談したところで意味がないケースが非常に多いということが挙げられます。
過保護なタイプの母親なら、息子の嫁から相談されても息子の肩を持ってしまうものです。
過干渉なタイプの母親に相談すると、「あの子はそういう子なので、我慢しなさい」などと言われる可能性が高いと考えられます。
無関心なタイプの母親なら、息子のモラハラを相談しても、やはり無関心で頼りにならないことが多いでしょう。
もちろん、中には理解を示してくれる母親もいます。
しかし、基本的には息子をモラハラ夫に育てた母親に相談しても、解決につながらない傾向にあるということは知っておいた方がよいでしょう。
(2)夫のモラハラがエスカレートするおそれがある
仮に夫の母親が理解してくれたとしても、その後にどのような展開になるかということも考えておく必要があります。
相談する目的は、義母に夫のモラハラを理解してもらうことではなく、夫にモラハラ行為をやめてもらうことでしょう。
しかし、夫はモラハラ人間なのですから、母親から忠告を受けると逆上し、モラハラがエスカレートする可能性が高いです。
目的を果たせない上に、今よりも辛い状況になるのであれば、相談しない方がよかったということになるでしょう。
(3)夫の母親から直接のモラハラを受けることもある
モラハラ夫の母親も、モラハラ人間であることが多いものです。
特に、過保護タイプと過干渉タイプの母親は、息子に手をかけて育てたという自負を持っているので、我が子がモラハラ人間であるなどと言われると、自分の存在意義を否定されたように感じるものです。
その結果、義母から直接のモラハラを受けることにもなりかねません。
夫と義母が妻からの訴えをわがままであると捉え、「あんなことを言う嫁には厳しくしないといけない」という考えで、2人がかりでモラハラ行為をしてくる可能性も十分にあります。
配信: LEGAL MALL