配偶者がアスペルガーかどうかのチェックリスト|離婚の方法も解説

配偶者がアスペルガーかどうかのチェックリスト|離婚の方法も解説

5、アスペルガーの配偶者との離婚手続きの進め方

アスペルガーの配偶者と離婚することを決断した場合、離婚手続きの進め方を事前に確認しておきましょう。配偶者がアスペルガーの場合、話し合いが難航したり、一度は離婚に合意したもののコロコロと主張が変わったりする等、スムーズに進まない面もあります。このようなアスペルガーの特性を踏まえた上で慎重に手続きを進めていきましょう。

(1)まずは協議離婚を目指す

双方の合意により離婚できるのであればこれが最も負担の少ない方法ですので、まずは協議離婚を目指しましょう。特に、アスペルガーであるということ以外に「婚姻を継続しがたい重大な事由」が見当たらない場合は、調停や訴訟に進んでも離婚できない可能性があります。相手とよく話し合い、できる限り協議離婚できるように手続きを進めていきましょう。

(2)話し合いがまとまらなければ離婚調停

双方の話し合いがまとまらなければ離婚調停に進むことになります。離婚調停とは、離婚について家庭裁判所(調停委員会)の仲介により、当事者が互いに譲歩し合い合意による解決(離婚)を目指す手続です。

当事者の間に調停委員会が入り、調停委員が双方の言い分を聞き仲介役を担います。当事者のみでは感情的になってしまう場合でも、第三者が間に入ることで離婚成立に向けて話を進めやすくなります。

離婚調停を有利に進めるための最大のポイントは、調停委員を味方に付けることです。アスペルガーの配偶者による言動のためにどのような苦しみを被っているのかや、離婚する他に解決方法を見出しがたいことなどを調停委員に対して具体的に説明し、理解を求めるようにしましょう。

(3)最終的には離婚訴訟

調停で話し合いがまとまらない場合、調停委員が離婚の成立・不成立に関して法的決定を下すことはできません。そのため、話し合いがまとまらなければ調停は不成立となり、それでも離婚を求める場合は改めて離婚訴訟を提起する必要があります。

離婚訴訟では裁判官が手続きの進行を進め、当事者双方が合意に至らない場合でも裁判官が判決という形で最終的な判断を示します。

有利な判決を獲得するためには、配偶者の言動が「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当することを証明できる証拠を提出することが最も重要です。

6、離婚したい方もしたくない方も…困ったときは弁護士にご相談ください

離婚したい方も離婚までは考えていない方も、アスペルガーの配偶者との結婚生活に関してお困りの際は、お気軽に弁護士にご相談ください。

弁護士に相談することで、アスペルガーの配偶者への対応や今後の結婚生活に関して客観的な目線からアドバイスをもらうことができます。また、「夫婦円満調停」という法的手続きを依頼して夫婦関係の修復を図ることも可能です。

離婚したい場合には、弁護士に依頼をすれば、配偶者との離婚の話し合いや訴訟に関して弁護士が代理人として手続きを進めてくれます。そのため、配偶者と顔を合わせることや煩雑な手続きの労力から解放されます。

どちらの場合も、一人で抱え込まず弁護士の力を借りて解決を目指すことをおすすめします。

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