気象災害の注意報・警報。種類と備えるポイントをまとめました

気象災害に関する注意報や警報は数多くあります。これらの情報は災害が発生する前に発令されることが多いため、情報を正しく理解して活用することで防災や減災につながります。

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この記事では、気象注意報・警報と避難行動について解説します。注意報、警報の種類や発令基準から避難など具体的な防災行動につなげてください。

注意報・警報・特別警報とは

気象庁が発令する警報類には、以下のように注意報・警報・特別警報の3種類があります。

「注意報→警報→特別警報」の順番で気象災害の危険度が高まります。ただし、必ずしも「大雨注意報から大雨警報」のように注意報→警報と段階を踏んで発令されるわけではありません。

注意報が発令されないまま、いきなり警報が発令されることや、台風が接近しているときは注意報からいきなり特別警報が出るようなケースもあります。

注意報、警報、特別警報の種類と発令基準

気象注意報は計16種類、警報は7種類、特別警報は6種類あります。下の表をご覧ください。


注意報や警報の発令基準は、災害発生に密接に結びついた指標を用いて設定しています。

参考:東京都中央区の注意報・警報発令基準一覧

なお、気象注意報・警報・特別警報の発令基準は地域によって異なります。

上記の参考URLは東京都中央区の注意報・警報発令基準の一覧表です。この基準を超える現象が発生した場合、もしくは基準を超える現象の発生が予想される場合に注意報や警報が発令されます。

気象警報の発令基準を超え、さらに数十年に1度の大雨、暴風、高潮、波浪、暴風雪、大雪が予想される場合には、特別警報が発令されます。

注意報・警報が発令された場合の避難行動について

注意報・警報の中で具体的な避難行動(警戒レベル)例があるのは以下の3つです。

・大雨(土砂災害)

・洪水

・高潮

上記の3つの注意報・警報が発令された場合、警戒レベルに基づいた避難行動を行います。

そのほかの注意報

上記のほか、警報につながる注意報として大雪、強風、風雪、波浪などがあります。これらの注意報が発令されたら、屋外での行動に注意して警報が発令された場合に備えてください。

大雪、暴風、暴風雪、波浪警報や特別警報が発令されたら、不要不急の外出を控えて自宅で過ごしてください。越波によって道路が寸断される可能性がある海沿いの地域、大雪被害によってライフラインが寸断される地域など、雪・暴風・高波などの影響が大きく、自宅にいるのが危ない場合は警報が発令されたら早めに避難をしましょう。

そのほかの注意報について、備えるポイントを以下の表にまとめています。

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注意報、警報が発令されたら正しい行動を取れるように、正しい知識を持って日ごろから備えましょう。

〈執筆者プロフィル〉

田頭 孝志

防災アドバイザー/気象予報士

田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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