ヤンニョムチキンも♪新大久保やSNSで流行った韓国料理10年分!次は「水カルビ鍋」?

ヤンニョムチキンも♪新大久保やSNSで流行った韓国料理10年分!次は「水カルビ鍋」?

日本で韓流ブームを牽引する街といえば新大久保!ここからSNSで流行った韓国料理がたくさんありますね!今回は、日本の韓国料理事情にも詳しい韓国料理研究家の本田朋美さんが、この10年を振り返りつつ、次に注目している「水カルビ鍋」のアレンジ料理を紹介してくださいました!

こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。

東京の景色が秋色に変わり、少しずつ冬に近づいているのを感じます。

そんな東京で10代の女子に一番人気の街といえば以前は原宿だったのですが、この2年ほど様相が変わり、新大久保に人が流れているそうです。

そこで今日は、新大久保を中心にSNSを含めてここ10年間で流行した韓国料理を振り返ってみたいと思います!

K-POPや韓国ドラマがブームを牽引

ご飯やおかずを野菜で包む「サンパ」

K-POPブームに沸いた2010年~2011年の第2次韓流ブームの後、新大久保で「サンパ(韓国語的にはサムパプ)」の専門店が数店舗オープンしました。

サンパとは、ご飯を包むという意味。韓国では肉や魚、ご飯をサンチュやえごまの葉などの葉物野菜で包んで食べる方法が一般的で、この食べ方のお陰もあって、韓国人の野菜の摂取量は世界トップクラスなんですよ。

サンパは日本の女性の間で話題となり大いに支持されました。すでに浸透していたサムギョプサルも葉物野菜で包んで食べますよね。これをきっかけに、サンパは日本でも当たり前の韓国料理になったと思います。

ドラマが火付け役となった「韓国風フライドチキン」

また、2013年に韓国ドラマ『星から来たあなた』がヒットし、ドラマの中で主人公が食べていたフライドチキンが本国で大流行。

そこに目を付けた方が、2014年に日本でもフライドチキンの専門店をオープンさせた結果、食アンテナの高い人たちが日本とは異なる味に飛びつきました。いまや家庭でも作られるようになった「ヤンニョムチキン」は、この韓国のフライドチキンの流れから認知されるようになったんですよ。

また2014年には、韓国のカリスマ料理研究家であり実業家のペク・ジョンウォンさんが新大久保に「セマウル食堂」を開業。セマウル食堂は韓国で大人気のチェーン店です。本場と同じ練炭プルコギや、いま日本で大人気の「チュモッパ(チュモクパプ)」も既にメニューに登場していました。

そして、2015年に入ると第3次韓流ブームの兆しが見え、新たな韓国料理の潮流が生まれました。

「SNS映え」がキーワードに

チーズが伸びる!「チーズタッカルビ」が大ブレイク

2016年に入ると、多くの方がご存じの「チーズタッカルビ」が大ブレイク!人気のポイントは伸びるチーズがSNS映えし、いかにもおいしそうなビジュアルだったからですね。

SNSで見た人たちが次々とチーズタッカルビに飛びつき、専門店の前は大行列。専門店以外の韓国料理店のメニューも、チーズタッカルビありきとなりました。またチーズタッカルビは目の前でお店の方が作ってくれるので、ちょっとしたパフォーマンスを楽しめるのも人気のエッセンスだったことでしょう。

元々韓国には「タッカルビ」という料理があります。

ソウルから電車で1時間ほどの所にある春川(チュンチョン)の郷土料理で、1960年代は鶏肉を炭火で網焼きしていましたが、1970年代に入ると現在のスタイルになり鉄板で炒めるようになったんです。

元々のタッカルビにチーズはのっていませんが、近年では韓国でもチーズのトッピングが可能になりました。

私も春川で食べたことがありますが、タッカルビの良いところは一通り食べた後、鉄板の上にご飯と韓国海苔などをのせて炒めるチャーハンも味わえること。タッカルビの旨味とたれが絶妙に合わさって、これが別腹のおいしさです!

話は戻りますが、チーズタッカルビが大当たりしたことよって「韓国料理+チーズ」というコンセプトが定着し、そこからまた新たな韓国料理が誕生しました。

屋台料理「チーズハッドグ」が10代女性の間で大人気

2017年もチーズタッカルビは相変わらずのブームで、この年のJC・JK流行語大賞(モノ部門)で選ばれるほどでした。

このチーズタッカルビはお店の中で味わう料理ですが、2017年新大久保のストリートで手軽に楽しむ屋台料理「チーズハッドグ」が誕生しています。

アメリカンドッグのような形で、中にチーズが入っているのが一番オーソドックスなチーズハッドグです。

生地は小麦粉ともち粉をブレンド。油で揚げることで外側はカリッと、中はもっちりとした食感になっています。

チーズハッドグは、小銭で買えてしまう手軽さと、食べたときにチーズの伸び具合がSNS映えすることで10代女性の人気に火が付き、お店の前に人だかりができて道行く人が歩けないほどでした。

いまでは家庭でも楽しめるようにと、冷凍のチーズハッドグが販売されています。

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