離婚の切り出し方|切り出すタイミングと知るべき6つのこと

離婚の切り出し方|切り出すタイミングと知るべき6つのこと

3、離婚を切り出すときに注意すべきこと

事前準備が整ったら、いよいよ離婚したいことをパートナーに伝えるときです。

ここでは、離婚を切り出すときに注意すべきことについてご説明します。

(1)あくまでも冷静に

離婚を切り出すときに感情的になるのは禁物です。感情的になってしまうと、単なる夫婦げんかになってしまいがちです。

離婚したいことを伝える目的は、離婚についての話し合いをすることであって、夫婦げんかをすることではありません。

きちんとした話し合いを進めるためには、離婚の原因となる事実を指摘した上で、なぜ離婚したいと思うのかを冷静に説明することがポイントです。

例えば、パートナーが家庭を顧みず、家事や育児にほとんど関わらない事実を指摘して、「夫婦でいる意味がない」というような感じです。

あるいは、住宅ローンを抱えているのにパチンコばかりしてお金が貯まらないという事実を指摘して、「このままでは子どもの学費を用意できないし、生活が成り立たない」という説明もよいでしょう。

ご自身の状況に応じて、論理的に説明することです。

(2)相手を批判しない

相手に悪い点がある場合は批判したくもなるかもしれませんが、批判をしたところで離婚の話し合いが進むものではありません。

批判をすると、ご自身もパートナーも感情的になりがちで、単なる夫婦げんかになってしまう可能性があります。

離婚の話し合いを進めるためには批判するのではなく、上記のように事実を冷静に指摘するようにしましょう。

(3)一度で決着をつけようと思わない

勇気を出して離婚を切り出したい上は早く決着をつけたいところだと思いますが、焦りは禁物です。

離婚を切り出された側にとっては「青天の霹靂」ということもあるでしょう。突然、人生の一大事を突きつけられたところで、すぐに了解できないのも無理はありません。

一度の話し合いで決着をつけようと思わず、ある程度は時間がかかるものだと思っておいた方がよいでしょう。

時間をかけて話し合いを重ねることでパートナーも徐々に理解を示し、離婚の「機が熟する」ということもあります。

(4)子どもがいるときに切り出さない

子どもがいるところで離婚を切り出すのは避けるべきです。親の別れ話を見聞きすることが子どもの精神衛生上よくないことは明らかですし、子どもにとってはそのシーンがトラウマとなってしまうかもしれません。

また、パートナーが子どもを楯にとって「この子のために離婚すべきではない」と言う可能性もあるでしょう。

そのとき、子どもも「離婚してほしくない」と言い出すと、離婚話をそれ以上進めることはできないでしょう。

離婚を切り出すときは、必ず子どもがいないところ(とき)を選んでください。

4、離婚を切り出すときに使える例文

離婚を切り出すときにどのような言葉を使うべきかは十人十色で、あなた自身の言葉で伝えるのがベストです。

とはいっても、適切な言葉が思い浮かばず、そのためにいつまでも離婚を切り出せないでいる方も少なくないことでしょう。

そこで、ここでは離婚を切り出すときに使える例文をご紹介します。

以下の例文をそのまま使ってもかまいませんが、覚えたセリフをそのまま口に出したのでは相手に気持ちが伝わらない可能性もあります。そのため、できれば以下の例文をご参考に、ご自身の言葉にアレンジして使用されることをおすすめします。

(1)面と向かって切り出す場合

面と向かって離婚を切り出す場合は、あなたにも大きな精神的負担がかかる一方で、相手もその場で何らかの対応をしなければならないため、大きな負担がかかります。

そこで、「離婚したい」、「離婚してください」という結論を伝える前に、どのような前置きをするかが重要になります。

【例文①】

「ずっと悩んでいたんだけど…、お互いの将来のために別れた方がいいと思うの。離婚してください」

このような前置きをすることで、衝動的な感情ではなく、ずっと考えた末の結論であることを伝えることができますので、真剣さが伝わるはずです。

【例文②】

「いつも遅くまで働いてくれて、本当にありがとう。ただ、ずいぶん前から夫婦の会話もあまりなく、一緒にいる意味が感じられなくなっています。お互いの将来のためには、別の道を考えた方がいいように思います。離婚を考えてもらえないでしょうか」

パートナーから強い反発が予想される場合は、最初はこのような形で離婚を提案するにとどめて、話し合いを重ねていくのもよいでしょう。

(2)手紙・メール・LINEで切り出す場合

手紙やメール・LINEで離婚を切り出す場合は、落ち着いて言葉を選べる反面で、文字だけでのやりとりなので、文面によってはあなたの意思が正確に伝わらないというリスクもあります。

そこで、相手の気持ちも尊重し、相手が受け入れやすいような文面にすることが重要です。

【例文②】

「とても大切な話があるのですが、どうしても面と向かっては言えないので、手紙(またはメール・LINE)で伝えさせていただきます。あなたの浮気を知ってからずっと、私たちの将来のことを考えていましたが、どうしても以前のようにあなたを愛することはできず、苦しんでいます。お互いの将来のためには離婚した方がいいと思います。よかったら、あなたの意見も聞きたいので、返信を待っています。」

(3)電話で切り出す場合

電話で離婚を切り出す場合も、言葉に詰まらないように例文を用意しておきましょう。

あなたが落ち着いて話せるときに電話をかけることが前提となりますが、そのときに相手も落ち着いているとは限りません。

そこで、最初に相手が落ち着いて話せる状況かどうかを気遣った上で、わかりやすい言葉であなたの気持ちを伝えることが重要となります。

相手の性格にもよりますが、電話の場合はまず「離婚したい」という結論を伝えてから、細かな話をしていく方が伝わりやすいでしょう。

【例文】

「突然、電話してごめんなさい。大事なお話をしたいのですが、いま大丈夫でしょうか?実は、離婚したいと思うので、あなたもその方向で考えてほしいのです。なぜかというと、あなたは私や子どもたちの話を全然聞いてくれないし、パチンコばかりして生活も苦しいし、このままでは明るい未来が見えないのです」

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