【福岡県】太宰府天満宮、124年ぶりの大改修へ。3年間のみ表出する仮殿の屋根には“森”が出現

太宰府天満宮は、2023年5月より約3年間をかけ、124年ぶりに重要文化財「御本殿」の大改修を行う。これに伴い、2023年2月より御本殿前に「仮殿」を建設する。

124年ぶりの大改修

太宰府天満宮は、全国天満宮の総本宮であり、菅原道真公の御墓所の上に御社殿を造営し、その御神霊を永久に祀っている神社だ。「学問・文化芸術・至誠の神」として、日本全国はもとより広く世の御崇敬を集め、年間に約1000万人の参拝者が訪れている。

同宮では、道真公に縁の深い25という数にちなみ、25年毎に式年大祭を執り行ってきた。そして、2027年に道真公の薨去(こうきょ)から1125年という大きな節目を迎えるにあたり、重要文化財「御本殿」の檜皮の葺替え、漆塗りなどを中心に防災工事も含めた124年ぶりの大改修を2023年5月より行う。

大改修では、傷んだ箇所の修理はもちろん、建築史や歴史学の専門家を中心に有識者会議を立ち上げ、修理と並行して調査・研究を行い、御本殿の歴史的価値と文化的意義の再評価が行われる。

屋根に木を植えた「仮殿」

この大改修の期間中、御祭神の御神霊を仮安置するために設けられる御社殿が「仮殿」。2023年2月初旬に着工し、5月中旬に完成予定だ。

仮殿のデザイン・設計は、国内外で活躍する建築家であり、大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーも務める藤本壮介氏率いる藤本壮介建築設計事務所が担う。

大きな特徴は、屋根に木が植えられること。天神の杜との調和を重視した、新しくも穏やかで美しいデザインとなる。

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