「膵臓がん」になると現れる症状や原因はご存知ですか?ステージについても解説!

「膵臓がん」になると現れる症状や原因はご存知ですか?ステージについても解説!

膵臓がんはがんの中でも初期症状が少なく、難治性であるといわれているがんのひとつです。

そのため早期発見や、がんになりやすく生活習慣の改善が求められるともいえます。

そこで今回は膵臓がんの症状や原因・膵臓がんになりやすい人・ステージや治療法について詳しくご説明しましょう。

膵臓がん

膵臓がんはどのような病気でしょうか?

膵臓がんはどのような病気でしょうか?

膵臓とは胃の後ろ側にある細長い臓器で、十二指腸に囲まれています。膵臓には食物の消化を助ける膵液を作って分泌することと、血糖値の調節をするホルモンを作って分泌をするという2つの役割があります。
膵臓には消化酵素(アミラーゼ・トリプシン・リパーゼ)を分泌する外分泌腺とホルモン(インスリンなど)を分泌する内分泌腺があり、それらの分泌液が通る膵管という細長い管が膵臓の全体に網目状に存在しているのが特徴です。膵臓がんはその名のとおり膵臓にできるがんのことで、大半は膵管の細胞から発生します。

膵臓がんの症状を教えてください。

膵臓がんは進行するにつれて腹痛・食欲不振・お腹が張っているような感覚・黄疸・腰や背中の痛みが発生し、さらには急な糖尿病の発症や悪化が見られることもあります。
特に上腹部痛は最も多くみられる症状で、食事をするかどうかにかかわらず夜中であっても強い痛みが続くことがあります。

発症する原因を教えてください

はっきりとした発症メカニズムは、現段階では解明されていません。ただし、特定の遺伝子変異が膵臓がんを発症することに関わっていることがわかっています。遺伝が一つの要因であるといえるでしょう。
胆石症・糖尿病・慢性膵炎にかかっている場合、また喫煙・飲酒・肥満などが膵臓がんの発生リスクを高めることが研究においてわかっています。

どのような人が膵臓がんになりやすいのでしょうか?

膵臓がんは50歳から70歳、特に60歳以降に発生しやすいといえるがんです。男女比ではわずかに男性が多く、約40人に1人が生涯で膵臓がんにかかるといわれています。
特に家族性膵臓がんといって自身の家系に膵臓がんになった人がいる場合、膵臓がんの発症リスクは4.5~32倍とかなり高い数字が報告されています。また遺伝性の膵炎・糖尿病・慢性膵炎を患っている患者さんも膵臓がんの発生リスクが高いです。

受診を検討するべき初期症状はありますか?

膵臓は腹部の深いところにあるため、がんが発生してもきわめて初期症状が出にくいがんで、受診を検討するべき症状はほぼ感じられません。症状が出たときにはすでにステージがかなり進んでいることも多々あります。
そのため、膵臓がんであると診断された段階で手術治療ができる患者さんは全体の2割から3割程度です。自覚症状がないため健康診断などの血液検査や、自らがん検診を受けることにより膵臓がんが発見されることがあります。

膵臓がんのステージと治療

どのような検査を行うのでしょうか?

腹痛やお腹が張っているなどの症状があったときや血液検査(血中膵酵素・腫瘍マーカー)・超音波検査で異常が見られ、膵臓がんが疑われる場合、造影CT検査・MRI検査・超音波内視鏡検査を行います。
それらの検査でも判断できない場合、口から内視鏡を入れ、膵管や胆管をX線撮影する内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査や膵管内の細胞を採取する膵液細胞診検査を行い、細胞診や組織診をして膵臓がんかどうかを総合的に判断します。

膵臓がんのステージについて教えてください。

がんの進行の進度をステージという言葉で分類し、膵臓がんにおいては早期から進行するにつれて0期〜Ⅳ期までに分かれています。分類方法はがんの大きさ・浸潤と呼ばれる周囲への広がり・リンパ節や他の臓器への転移があるかどうかが判断の基準です。
日本膵臓学会が作成した「膵癌取扱い規約2016年7月第7版」においてステージⅠはAとBに分かれます。大きさが2㎝以内で膵臓内に留まっている場合がステージⅠA、大きさが2㎝を超えているが膵臓内に留まっている場合がステージⅠBという診断です。ステージⅡもAとBに分かれています。
がんは膵臓外に進展しているけれど近くの太い動脈である腹腔動脈や上腸間膜動脈に及ばない場合がステージⅡA、以上のどれかの条件を満たしなおかつリンパ節への転移が4個以内認められる場合がステージⅡBです。がんが膵臓の外に広がって腹腔動脈もしくは上腸間膜動脈へ及んでいる場合をステージⅢとし、がんが膵臓だけではなく離れた多臓器への転移がある場合をステージⅣと定めています。

ステージごとに治療方法は異なるのでしょうか?

治療法はがんの進行の程度・身体の状態・年齢・本人の希望を含めて総合的に検討されます。膵臓がんの場合、治療の中心は手術での切除になり、治療方針は切除ができるかどうかが判断基準です。
手術ができる場合は手術のみ、もしくは手術と抗がん剤治療を含めた治療を行います。がんが別の臓器に転移していたり、膵臓周辺の大きな血管を巻き込んでいたりなどして手術が難しい場合は抗がん剤・化学放射線治療法を行います。膵臓がんの場合ステージⅡまでは多くの場合、切除手術が行われ、化学療法や放射線療法を組み合わせた治療が行われることが多いです。
ステージⅢ期の膵臓がんでは、その広がりやリンパ節転移の状態によって治療方針が変わります。切除不能と判断された場合は抗がん剤や化学放射線療法による治療が行われることが多いです。切除が難しい切除可能境界であると診断された場合、手術を行う前に化学療法(抗がん剤)や化学放射線療法を行い、切除が可能かどうかを再検討したうえで切除できるようになることもあります。ステージⅣ期になるとがんが重要な血管や臓器に浸潤している状態であるため、化学療法による治療が行われます。

関連記事:

ピックアップ

「腹壁瘢痕ヘルニア」の症状・原因・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?
認知症のリハビリはどんな内容をおこなっているのか 理学療法士が解説
「膝の裏が痛い」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!
「30代女性の薄毛は治る?」原因・対策法について詳しく解説!