きちんと取れてる?小学生の理想の睡眠時間

第266回 今日のこれ注目!ママテナピックアップ
近年、年齢を問わず、夜型の生活習慣が当たり前になっています。子どもの睡眠時間の減少も度々、話題になりますよね。子どもの睡眠時間が減ると、集中力や記憶力にも影響があるのだそう。小学生の理想の睡眠時間と、その効果はいったい?

きちんと取れてる?小学生の理想の睡眠時間

●小学生の理想的な睡眠時間は

小学生の理想的な睡眠時間は低学年と高学年で異なります。何時間睡眠が、理想的なのでしょうか?

□小学生の理想の睡眠時間
・低学年(1~3年生):10時間~10時間半
・高学年(4~6年生):9時間~9時間半

小学校の始業時刻は低学年も高学年も同じなので、朝7時に起きるとします。単純に考えて、高学年で午後9時半~10時、低学年ですと午後8時半~9時には、寝ていなければいけないということです。

子どもの学力と睡眠習慣との関係を調べた調査では、成績上位の子どもほど早い時刻に寝ているという結果が報告されています。成績上位の40%は、午後9時前には寝ており、反対に成績下位の子どもは、午後9時前に眠る子どもはおらず、なんと20%が午前0時以降に寝ていたそうです。

●成長ホルモンの役割

睡眠時間をしっかりと取る必要があるのは、寝ているときに分泌される「成長ホルモン」が成長に大きく関与しているからなのだとか。成長ホルモンの分泌が一番多い時間は、午後10時~午前2時の4時間。睡眠の「ゴールデンタイム」と呼ばれています。

成長ホルモンは、自分の体の中で生み出され、体の成長を促進する働きと深い関係性があることがわかっています。夜間の睡眠時にのみ分泌されるので、成長ホルモンが多く分泌される時間帯にしっかりと寝ている必要があるわけです。

●睡眠時間を確保するために

最近は塾や習い事が当たり前になり、子どもの帰宅時間が遅くなることも珍しくありません。また、家の中でも、ゲームやスマートフォンなどに熱中して、なかなか眠りに付けないことも。十分な睡眠が取れないと、脳の発達の遅れや引きこもり、不登校の原因にもなり得るそう。寝る前には、子どものゲームやスマートフォンを預かるなどの対策も有効。子どもが早く寝ることを生活習慣にするためには、ただ「早く寝なさい!」と言うだけでは意味がありません。親の協力が不可欠です。

具体的には、朝食をきちんと食べる習慣を作る。夕食は午後7時までに済ませ、寝る30分前には部屋の明かりを減らし、子どもと一緒に寝るようにする。規則正しい生活を、親も一緒に実践することがもっとも効果的なようです。

成績にも影響があると言われている睡眠時間。成績を上げるために塾に通わせて、夜遅くなってしまっていては元も子もないですね。子どもの成長のためにも、睡眠時間をしっかり確保し、効率的に勉強などをこなせるよう、家族でしっかり考えてあげましょう。
(文・姉崎マリオ/考務店)

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