「水菜に栄養がない」はウソ!実はスゴイ栄養とおすすめの食べ方【管理栄養士監修】

「水菜に栄養がない」はウソ!実はスゴイ栄養とおすすめの食べ方【管理栄養士監修】

水菜はあっさりとした味わいのため「あまり栄養がないのでは?」と思われることも。

でも実は、ほかの野菜よりずば抜けて栄養価が高いことをご存じですか?

今回の記事では「水菜の栄養」について、管理栄養士が解説します。

栄養をムダにしないおすすめの食べ方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「栄養がない」はウソ!実はスゴイ水菜の栄養

水菜は栄養がないのではと思われることもありますが、実はとても栄養豊富な野菜です。
水菜はほうれん草や小松菜と同じ「緑黄色野菜」であるため、栄養価が優れているのです。

栄養豊富なイメージのあるほうれん草よりも優れているものもあり、たとえば食物繊維と鉄は約1.1倍、カルシウムは約4.3倍、ビタミンCは約1.6倍もの量になります。

具体的に、水菜の可食部100gあたりの栄養成分値を見てみましょう。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

水菜100gとは、約2株分の量にあたります。
カロリーは23kcalと低いながらも、さまざまな栄養素を含んでいます。

またこれらの栄養素には下記の効能が期待されています。

具体的な効能について、続けて詳しく解説します。

便通を整える「食物繊維」

水菜に含まれる食物繊維には、便通を整える作用や、血糖値やコレステロール値を下げるのに役立つ作用が期待されています。

食物繊維は便の材料となり、排便をスムーズにしてくれるだけでなく、腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌が働きやすい環境を作ってくれます。

また余分な糖や脂質の吸収を妨げるため、健康づくりにも役立ってくれます。

高血圧やむくみを予防「カリウム」

水菜はカリウムが含まれ、高血圧やむくみを予防したいときに役立ちます。

カリウムには余分なナトリウムを排出する働きがあり、血圧やむくみの原因となるナトリウム(塩分)の摂りすぎを調整してくれます。

骨の健康をつくる「カルシウム」

水菜はカルシウムが豊富であり、骨の健康づくりをしてくれます。

水菜のカルシウム含有量は、実は牛乳より豊富です。
100gあたりのカルシウム含有量は、牛乳は110mgに対し水菜は210mgと、1.9倍にもなります。

成長期の子どもはもちろん、骨粗しょう症予防として大人も積極的に取り入れたい栄養素です。

貧血の予防に必要「鉄」

水菜は鉄を含むため、貧血の予防になります。

鉄が不足する貧血の状態になると、全身に酸素をうまく運べなくなり、疲労感や倦怠感、頭痛、息切れなどの症状を引き起こすことがあります。

特に女性は月経のため鉄が不足しやすく、貧血になるリスクが高いため、意識して取り入れましょう。

健康や美容に重要「β-カロテン」

β-カロテンには抗酸化作用があり、動脈硬化やがん、免疫機能の低下、老化の原因となる活性酸素の除去に役立ちます。

健康づくりだけでなく、美容面にもうれしい働きが期待されます。

免疫機能を維持「ビタミンC」

水菜はビタミンCを含み、免疫機能の維持に役立ちます。

免疫細胞の中にはビタミンCが含まれることが知られており、免疫機能の維持に大切な役割があると考えられています。

※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

水菜の栄養はほかの野菜と比較しても優秀!

先ほど、水菜の栄養価はほうれん草より優れているとお伝えしましたが、ほかの野菜と比較しても、優秀であることがわかります。

可食部100gあたりの栄養成分値を比較してみましょう。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

レタス、小松菜、ほうれん草、キャベツと比較すると、食物繊維、カルシウム、ビタミンCの含有量はトップです。
またカリウム、鉄、β-カロテンの含有量も優れていることがわかります。

1年中手に入りやすく、比較的安価で取り入れやすい水菜から、これだけさまざまな栄養素を摂れるのはうれしいですね。
不足しがちな栄養素の補給にぜひ役立てましょう。

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