
●ランドセル狂想曲とは?
ここ数年、ネットを賑わせる「ランドセル狂想曲」という言葉をご存知でしょうか? 子どものランドセル購入に悪戦苦闘する大人たちの姿を表した言葉です。最近では、「ラン活(ランドセル活動)」という言葉も出現。今年もすでにランドセル商戦は始まっており、パパやママが激戦を繰り広げた結果、販売店のサーバーがダウンしたり、店頭販売を中止したりせざるを得ない状況に…。
昔は赤と黒が主流で、選択肢があまりなかったですよね。しかし、最近では、少子化の影響からか、一人っ子やきょうだいが少ない家庭が増え、ランドセルにかける金額が上がっているのだそう。カラーバリエーションも豊富で、素材や背負い心地を重視する傾向があると聞きます。その結果、職人さんが手作業で作るランドセルが人気で、購入希望者が殺到。「ランドセルが買えない!」というパパ・ママが増えています。
●ランドセルは誰のもの?
ランドセルを選ぶ際、「なるべくいいものを」というのが親心。しかし、6年間ランドセルを使うのは、誰なのか。一度考えてみてください。子どもたちは、本当にそのランドセルに満足していますか? 親の意見ばかり押しつけてランドセルを選ぶと、子どもは不満に思うかもしれません。ランドセル選びのポイントを親が判断することと、子どもが判断することに分けるといいそう。
□子どもが決めるポイント
・カラー、デザイン
・機能
・素材
カラーやデザイン(ステッチやキャラクターものなど)は、「当然子どもが決めるべき」という意見が散見されました。しかし、注意点もひとつ。あまりにも奇抜なデザインやカラーだと、思春期に恥ずかしいと感じたり、飽きてしまったりすることもあるのだそう。6年間使い続けられるかどうか、考慮して選ぶのが◎。
□親が決めるポイント
・価格
パパやママが決めるポイントは、価格です。それぞれの家庭で予算があると思うので、その範囲内で買えるお店に連れていくのが一般的なのだとか。最近では、パパ・ママと両家の祖父母4人を合わせて「6ポケット」と呼ばれていて、ランドセル購入時に使える財布が6つあるという意味だそう。そのため、工房系の高価なランドセルが人気とも言われています。
□相談して決めるポイント
・重量
・サイズ
この2つのポイントは、親子で相談して決めたほうがよさそう。とくにサイズは要注意! 「A4サイズ」のものを買ったのに、ファイルが入らないというトラブルは少なくありません。紙・クリアファイル・フラットファイルのA4はそれぞれ大きさが違うので、心配な時は店員さんに聞くのが一番ですよ。
ランドセル選びが大きなイベントと化している昨今。子どものことを思えばこその、“ランドセル狂想曲”のようです。子どもたちが毎日楽しく登校できるよう、ランドセルがひとつのきっかけになるといいですね。
(文・明日陽樹/考務店)
ランドセル選びは6年間使うことを念頭に!
