大事なイベントや旅行の日などに生理が来ると、痛みで思い切り楽しめない可能性があります。
女性であれば、誰しも一度は生理を遅らせられないかと考えたことがあるのではないでしょうか。
実は、生理は低用量ピルで遅らせることができます。そこで本記事では、どのようにして遅らせられるのかを解説します。
生理を遅らせるメリットとその方法についても詳しくご紹介するので、参考にしてください
低用量ピルで生理は遅らせられる?
生理は一定の周期で訪れるものですが、旅行や大切なイベント日などに重なると非常に大変であり、思い切り楽しめないと感じたことがある方もいるでしょう。中には、生理を遅らせられないかと考えたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、一般的に遅らせる方法というと基本的には中用量ピルなどを思い浮かべますが、副作用などが心配と感じる方もいます。できれば副作用の心配が少ない方法で、生理を遅らせたいものです。
そこで有効と考えられるのが低用量ピルです。低用量ピルを正しく服用すれば、おおよそ1週間程度生理を遅らせることができます。低用量ピルで生理を遅らせられる理由は、低用量ピルによって女性ホルモンを補うためです。
通常、生理は卵巣から分泌される卵胞ホルモンと黄体ホルモンの働きによって起こります。卵胞ホルモンは子宮内膜を作り、黄体ホルモンは受精卵が着床しやすいように子宮内膜を安定させるなどの状態を整える働きがあるのです。しかし、黄体ホルモンは一定期間の間に受精しなかった場合、徐々に減少します。そのため、次第に子宮内膜が維持できなくなり、生理として血液とともに体外に排出されるのです。
低用量ピルは、この卵胞ホルモンや黄体ホルモンの量をコントロールするため、生理をずらすことができます。黄体ホルモンを補うと、脳では女性ホルモンを自力で分泌する必要がないと判断します。その結果、排卵が止まって子宮内膜を安定化させる黄体ホルモンの働きが抑えられ、通常よりも経血の量が少なくなるのです。
このようにして、生理を遅らせることができるようになります。生理をずらすためのピルといえば基本は中用量ピルですが、低用量ピルは中用量ピルに比べると副作用が少ないメリットがあります。一方で、効果が得られない可能性があることも押さえておきましょう。
低用量ピルで生理を遅らせる3つのメリット
低用量ピルで生理を遅らせられるということをご紹介しましたが、なぜ低用量ピルが良いのでしょうか。実は低用量ピルならではのメリットがあるのです。きちんと効果を把握するためにも、低用量ピルで生理を遅らせるメリットをご紹介します。
生理日をずらせるために日程調整が可能
低用量ピルで生理を遅らせるメリットとして大きいものが、生理日をずらせるために日程調整が可能な点です。生理日を何日か移動させることを月経移動と呼びます。低用量ピルを服用すると、大切な予定に合わせて生理を計画的にずらせるのです。
例えば、旅行・スポーツ・結婚式などの変更できない予定がある場合、その日に生理が重なると非常に大変です。旅行などであれば、十分に楽しめない可能性もあるでしょう。
その際に、低用量ピルによる月経移動ができれば、日程調整が可能となり大切な予定も思い切り楽しむことができます。
安全性が高い
低用量ピルで生理を遅らせるメリットには、安全性が高い点も挙げられます。低用量ピルなどを服用する際に心配となるのが、次の生理がきちんと訪れるのかという点です。人為的に生理を遅らせるために、いつもの生理と同じように起こるのか不安になる方は多いです。
しかし、低用量ピルによって遅らせた生理と通常の生理との違いはありません。低用量ピルによって遅らせたとしても、次回以降の生理は通常通り訪れるので安心して服用できるのです。
低用量なため、体への負担が少ない
低用量なため、身体への負担が少ないことも大きなメリットです。低用量ピルは中用量ピルと比べると副作用が軽い傾向です。中用量ピルの副作用には次のようなものが挙げられます。
不正出血
吐き気
頭痛
下腹部の違和感・痛み
不正出血とは、月経以外のタイミングで出血することです。また、中用量ピルの効果でホルモンバランスが変化し、下腹部の違和感や痛みを伴うこともあります。低用量ピルにおいても、同様の副作用が起きる可能性はあります。
しかし、中用量ピルに比べると卵胞ホルモンが含まれる量が少ないため、これらの副作用が起きる可能性も低いのです。安全性が高いことで低用量ピルは選択しやすくなるため、大きなメリットといえるでしょう。
配信: Medical DOC