高級ホテルでぐっすり眠れるひみつ、「ターンダウン」とは?

旅行や出張で泊まるホテル。そのサービスは千差万別です。ホテルを選ぶ目的のひとつが、「夜時間」を部屋で満喫できることだったりしませんか?本を読んだり、ゆっくりお風呂につかったり。ホテルの心地よい夜時間を影で支えてくれるサービスとはいったいどんなものでしょう。そしてそのサービスには、心と身体が解放されるひみつが隠されているのです。

実は日本人も慣れていたターンダウンタイム

「わー、お布団が敷いてある!」。修学旅行や温泉地で旅館に泊まり、襖を開けた瞬間に思わず声が出た経験は一度ならずとも何度か皆さんが経験しているのではないでしょうか。夕食後、もしくはのんびり温泉につかった後に部屋に戻ると、今までのくつろぎの場としていた和室の空間が一気に夜モードに変身!!すっかり眠るモードに切り替わり、こちらの気分まで一気に変化させてくれます。

この夜モードへのしつらえの変化は日本の旅館だけでなく、名だたる高級ホテルでも行われていることにお気づきでしたでしょうか。その切り替えをホテルでは「ターンダウンサービス」と呼んでいます。

宿泊者が夕食やバーでのひととき、更には夜の散策といった時間を過ごす間に客室を夜モードへ転換=ターンダウンするサービスが行われます。チェックインの時にターンダウンサービスが必要か否かを問われる場合もある様ですから、スケジュールに合わせてお願いしてみるのもひとつですよね。

ターンダウンを毎日の生活にとりいれる方法

ホテルでの宿泊の目的のひとつに日常を離れてリラックスということもあるでしょう。
いつも時間に追われるような生活の中で、ホテルの空間は現実からも隔離されますし、「夜」の時間をより明確にすることでココロもカラダも余計な事から解き放たれ、しばし何もしない贅沢な時間を享受できるはずです。それには夜モードへの切り替えとして、おやすみ前の演出であるターンダウンは不可欠かもしれません。

では、ターンダウンサービスとは具体的にはどのようなことをしてくれるのでしょうか。

ホテルのベッドには、よくベッドの足元あたりに布がかかっています。この布、ベッドスローとかベッドスプレッドと呼ばれています。部屋で靴を脱がない習慣の国では、昼間に靴のままベッドに横になる事もあります。それではさすがにベッドが汚れてしまいますから、それを防ぐためのものなのですが、逆に夜寝る時はお風呂に入り、ルームシューズやスリッパを履くためにこの布は必要がなくなるので、そのあたりを整えてくれることが多いようです。

ベッドスローを片付け、シーツの角を丁寧に折り、すぐにでも入眠できるような夜のしつらえを施す他にも部屋の照明を暗くしたり、リラックス効果のあるアロマが焚かれるといった気持ちが安らぐ演出なども。こういったONからOFFへの意識的な切り替えを、実はおうちでも取り入れてみると、身体だけではなくココロまで解放されるから不思議です。その方法はたとえば…、

カーテンを閉め、照明を落とす。安全が確保できるならロウソクのゆらぎも効果的。
温かい飲みものをゆっくり飲んでみる
アロマやお香など、自分のお気に入りの香りを焚いてみる
自分にぴったりの枕を探す
ヨガやストレッチ、マッサージなどで、凝り固まった身体をほぐしてみる
寝具のまわりはなるべく片付けてシンプルな空間にする

などがあります。
もちろんこれらは一例のため、ご自身ができる範囲で構いません。たとえばパジャマに着替えるというだけでも、立派なターンダウンだと言えます。

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