しつこい汚れに! 加湿機の水垢・カルキをクエン酸で落とす方法

空気が乾燥してくる季節は、加湿機の出番。毎日のように稼働させていると気付きにくいですが、実は内部が水垢やカルキで汚れやすいってご存知ですか? こうした汚れに効果的なのが、クエン酸を使ったお手入れです。キレイに落とすためのコツやポイントを、掃除のエキスパートである藤原千秋さんに教えてもらいましょう。

加湿機に付着しやすい水垢・カルキ汚れの原因は?

加湿機の内側には、白いシミのような汚れが付きやすいもの。「水垢」「カルキ汚れ」などと呼ばれますが、この原因は何なのでしょうか? 藤原さんに聞いてみました。

ザラザラとした白い汚れの大元は、水道水にあった!

「原因は水道水。水道水には殺菌・消毒を行うカルキが使われているため、水道水を使う限り、カルキ汚れは必ず付着するんです。また、水道水には炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムといったミネラル分も含まれており、これらが堆積したものが水垢。通常の汚れはヌルヌルしたものが多いですが、水垢やカルキ汚れはザラザラとした感触になります」

水垢やカルキ汚れを放置していると、何が起こる?

付着したままの水道水が乾き、カルキやミネラル分が残ってできた白い汚れ。確かに見た目は美しくないけれど、放っておくと何か問題があるのでしょうか?

「水垢やカルキ汚れは、汚れたまな板を使って食中毒に……というような、健康被害を及ぼしやすい汚れではありません。ただ、放っておけばどんどん堆積していき、まるで鍾乳石のように石状になって固まってしまいます。ためた分だけ大きくなっていくし、放置した結果、ガチガチの汚れを前に途方に暮れることになるかもしれません。もしかすると、汚れを放置した水タンクがセットしにくくなり、水漏れして漏電につながる、といったことも予想されます」

小まめな水洗い&拭き取りで、汚れの堆積を予防しよう

「予防法としては、石状の汚れに育つ前に水洗いをすること。水が原因の汚れではありますが、水で洗って拭き取っておけば、水垢やカルキ汚れの付着を抑えることができます。すでに付着しているなら、クエン酸を使って取り除くようにしましょう。なお、カルキ汚れを避けたいからと言って、湯冷ましを加湿に使うのは良くありません。雑菌が繁殖して汚染されやすくなるので、必ず水道水を使ってください」

クエン酸を使ったお手入れが効果的な理由

水垢やカルキ汚れはアルカリ性なので、酸性の成分を使うと落としやすくなるもの。先ほど藤原さんはクエン酸を挙げていましたが、その理由は何なのでしょうか?

酸性のものの中でも、入手しやすく扱いやすいクエン酸

「カチカチになった水垢やカルキ汚れは、界面活性剤ではほとんど落とすことができず、酸で溶かす必要があります。酸と言ってもいろいろありますが、レモン汁では効果が薄いし、お酢はニオイが気になるもの。かといって、塩酸のように強力なものは危険が伴いますよね。その点、クエン酸は精製されていてニオイがなく、ドラッグストアなどでも入手できるのが利点。濃度の調整も比較的簡単で扱いやすいため、お手入れに最適なんです」

なお、パナソニック製加湿機専用の『加湿機用洗剤』のほか、クエン酸も取り扱っているので、こちらも合わせてご覧ください。

加湿機用洗剤・クエン酸の購入方法と使い方

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